「夏の日差しによる部屋の暑さを抑えたい…」「殺風景なベランダをおしゃれに飾りたい!」そんなときに活躍するのが“グリーンカーテン”です。植物から作るグリーンカーテンは、おしゃれでナチュラルな冷却アイテムとして役立ちます。この記事では、グリーンカーテンの魅力やベランダでの作り方をご紹介します。
グリーンカーテンってどんなもの?
グリーンカーテンとは、ネットや壁に巻き付きながら成長する“つる植物”を、緑のカーテンのように育てて楽しむ方法です。
ネットを設置できるスペースさえあればマンションのベランダでも作れるため、近頃は、街中でもよく見かけるようになりました。
慣れてしまえば作り方も簡単なので、毎年、夏を迎える前に用意して楽しんでいる家庭も多いようです。
日光の熱エネルギーを80%もカットできる!
グリーンカーテンはおしゃれなだけでなく、夏の日差しを遮る“天然の遮蔽効果”を持ちます。
その効果は強く、グリーンカーテンを設置するだけで、室内に入り込もうとする日光の熱エネルギーを80%もカットできるほどです。
出典:総務省「グリーンカーテンの涼しさのヒミツ | グリーンカーテンプロジェクト」
- 「日当たりの良い部屋だけれど、夏場はとても暑い…」
- 「毎夏、窓を開けて過ごしていたけれど、最近は暑すぎて耐え切れなくなってきた…」
- 「健康のことを考えると、クーラーをあまり長時間点けるのは不安…」
上記のような方は、グリーンカーテンを設置するだけで夏場を快適に過ごせるかもしれませんよ。
野菜を育てて収穫することも可能
おしゃれさと遮熱効果に加えて、野菜でグリーンカーテンを作った場合には、大きく育った後に収穫して食べる楽しみもあります。
きゅうりのような夏野菜を育てれば、“カーテンとして涼しく食べても涼しい”と一石二鳥な嬉しいアイテムになります。
今年の夏は、手軽に作れるグリーンカーテンに挑戦してみませんか?
ベランダに設置するグリーンカーテンの作り方
それでは、ベランダに設置するグリーンカーテンの作り方を見ていきましょう。もちろん、ベランダよりもスペースのある一軒家の場合も、同じ方法で作れます。
おおまかな流れは以下の通りで、難しい手順はなにも必要ありません。
- 植物が巻き付くためのネットを用意する
- ネットに巻き付きやすい場所へ植物を設置する
おおよそ4月の後半~梅雨入り前に準備すると、暑さの厳しい時期までには、立派なカーテンに成長します。気軽な気持ちで挑戦してみてくださいね。
必要な道具を準備する
まずは必要な道具の準備からです。ホームセンターや園芸ショップ、通販で以下の道具を準備しましょう。
- 突っ張り棒 2本(竿受けがあるもの。ベランダの物干し用でOK)
- 園芸支柱 2本(ネットを固定するため)
- ネット(10cmほどの網目のもの)
- 結束バンド
- プランター
- 鉢底石
- 鉢底ネット
- 育てたい植物の苗(夏場によく育つつる植物なら、好きなものでOK)
- 植物に応じた土
- 軍手(怪我、汚れ防止のため)
最近はグリーンカーテンも一般的になっていますので、わからない場合は店員さんに「グリーンカーテン用に〇〇が欲しいのですが」と尋ねてみましょう。
なお、植物については記事の後半でおすすめも解説しておりますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
突っ張り棒を設置する
道具が準備できた後は、いよいよ設置です。窓への日差しが遮れる位置を意識しながら、床から天井へ突っ張らせるイメージで、突っ張り棒を設置します。
ベランダで突っ張り棒を設置する際は、外側ギリギリに設置するのではなく、少し室内よりに設置しておきましょう。強風で植物の葉や実が階下へ落ちてしまう可能性を減らせます。
ネットと支柱を絡ませる
続けて、突っ張り棒はそのままにしておき、2本の支柱とネットを絡ませます。ネットの上下それぞれに、支柱を1本ずつ横向きに通すイメージです。
支柱を通す際は、網目一つひとつに向けてジグザグになるよう順番に通しておくと、ネットと支柱が外れにくくなり安定感が増します。
通した後は、結束バンドを使って何か所か固定しておけるとさらに安心です。
支柱と突っ張り棒を組み合わせる
支柱とネットの用意ができたなら、後は組み合わせるのみです。突っ張り棒の竿受け部分へ向けて支柱を通し、ネットがピンと張った状態で、結束バンドで固定しましょう。
ネットが張っているほど、植物が上手に育ちやすくなるほか、グリーンカーテン完成時のシルエットも綺麗になります。
ネットの下にプランターを置く
最後に、設置したネットの下にプランターを置けば完成です。プランターには以下の手順で、あらかじめ植物を植え付けておきましょう。
- プランターの底へ鉢底ネットを敷く
- 鉢底ネットが隠れる程度に鉢底石を入れる
- プランターの7割ほどまで土を入れる
- 植物を現在の鉢から優しく取り出す
- プランターへ植物をそっと植え付ける
- 残りの土を入れて植物の根を隠す
- 一度水やりをして、植物を土の中で固定すれば完了
設置後は、育てる植物ごとにふさわしい頻度で水やりなどの世話をしていきます。自然とネットに絡む形で成長していきますよ。
文章にすると難しそうにも見えますが、多くのおうちでグリーンカーテンを見かけるように、実際に試してみると非常に簡単です。
ぜひ、手軽な趣味のひとつとして挑戦してみてくださいね。
ベランダのグリーンカーテンにおすすめな植物10選!
最後に、ベランダのグリーンカーテンにおすすめなつる植物を10種類ご紹介します。
いずれも初心者でもグリーンカーテンにしやすい、育てるのが簡単な植物です。収穫できる品種もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
フウセンカズラ
“フウセンカズラ”は、優しく膨らんだ実が風船のように見える、見た目の可愛らしいつる植物です。
暑さに強いため夏にも元気に育ちやすく、グリーンカーテンに初挑戦な方はもちろん、植物を育てるの自体が初めてだという方にも向いています。
また、グリーンカーテンの活躍する7~9月ごろは“フウセンカズラ”の開花期でもあります。上手に育てていると、ミニサイズで可愛らしい白色の花が咲いてくれますよ。
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アサガオ
ベランダで育てる植物の定番“アサガオ(朝顔)”も、グリーンカーテンにぴったりの植物です。学校の自由研究などで育てた経験があり、馴染み深い方も多いのではないでしょうか?
グリーンカーテンにした場合は、緑の壁の所々に色鮮やかな花が混じるような、おしゃれなシルエットに育ちます。
品種により花の色が豊富なため、自分の理想とするグリーンカーテンを実現しやすいのも魅力です。
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ルコウソウ
“ルコウソウ”は星のようなヒトデのような花の形がチャーミングなつる植物です。
細くシュッと伸びた葉が無数に育つため、グリーンカーテンに仕立てると、網目の細かい繊細な印象のシルエットになります。
どことなく見た目に涼し気な雰囲気があり、すだれを垂らしているかのような気持ちで扱えますよ。
ヒョウタン
「せっかくなので、面白いグリーンカーテンに仕立てたい!」そんな方にぴったりなのが、“ヒョウタン”です。
「ヒョウタン型」の言葉でお馴染みの“ヒョウタン”は、生育の旺盛なつる植物です。
夏によく育つためグリーンカーテンにもぴったりで、緑の壁の中にあのヒョウタンの実がなるユニークな姿を楽しめます。
子どもの自由研究で一緒に育てる場合など、見た目の変化を確認しながらグリーンカーテンを育てたいときにもおすすめです。
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バタフライピー
“バタフライピー”は、夏の海や青空を思わせる涼し気な青色の花が美しいつる植物(ハーブ)です。“クリトリア”や“チョウマメ”の別名でも知られています。
美しい花を収穫して紅茶にすると、青みがかった液色のハーブティーが完成します。「グリーンカーテンとしてはもちろん、収穫しても楽しみたい!」という方にぴったりです。
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へちま
遮熱効果の高さを重視してグリーンカーテンを作りたい方には、“へちま”がおすすめです。
“へちま”はユーモラスな見た目の実と一緒に大きな葉がたくさん生い茂る植物で、日差しを通しにくい隙間の少ないグリーンカーテンになります。
もちろん、実は収穫して食べることも可能です。
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おかわかめ
健康志向な方にぴったりなのが、“雲南百薬(うんなんひゃくやく)”の別名を持つ“おかわかめ”です。
マグネシウムやカルシウム、亜鉛など健康に嬉しい栄養素をたくさん含んでいる野菜で、そのままでも茹でても美味しく味わえます。
グリーンカーテンのなかから若芽の部分を選んで収穫するように意識すると、美味しく食べやすいですよ。
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きゅうり
食卓の定番野菜“きゅうり”も、グリーンカーテンとして役立つ、つる植物です。
1日で実が3cm以上も大きくなるケースもあるほど成長が早く、毎日の水やりの際にも変化を楽しめます。できるだけ早くグリーンカーテンを完成させたいときにもぴったりです。
「このぐらいのサイズで収穫すると美味しいな!」と、さまざまな大きさのきゅうりを食べ比べしてみてはいかがでしょうか?
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パッションフルーツ
南国感のあるシルエットとジューシーな実が人気の“パッションフルーツ”も、グリーンカーテン向きのつる植物です。
実を食べて楽しめるのはもちろんのこと、葉が大きく日差しをよく遮ってくれます。来客があったときには、「フルーツを育てているんだ!」と驚いてもらえそうですね。
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ゴーヤ
野菜の中でもグリーンカーテン初心者へ特に向いているのが、苦みのある独特な味わいが嬉しい “ゴーヤ”です。
生命力の強い“ゴーヤ”は、一度育て始めるとあっという間に大きく薄い葉が生い茂り、グリーンカーテンになってくれます。
葉が薄いため、日差しは遮りつつも風はよく通してくれるのも魅力です。
もちろん料理に使えば、夏バテにも効きそうな健康的な一品が手軽に完成します。「どの植物が良いか迷ってしまう…」という方は、今年は“ゴーヤ”に挑戦してみませんか?
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ベランダのグリーンカーテンで涼しい夏を過ごそう!
ベランダでも手軽にできるグリーンカーテンであれば、美しいシルエットを楽しみながら、夏場の暑さを大きく軽減できます。
作り方も簡単で、ネットなどを用意して植物を絡ませつつ、成長させるのみです。初めて植物を育てる方でも簡単に作れますので、この記事を参考にぜひ挑戦してみてくださいね。