アイビーはつる性の植物で、観葉植物としてお部屋に飾って楽しんだり、壁や庭を彩ったりでき、ガーデニングを楽しむ人の間で人気です。アイビーをよく見てみると、葉の形や色が少しずつ違うことが分かります。アイビーの種類はなんと約500以上!今回は、アイビーの種類の中から人気の15種類をピックアップしてご紹介します。
アイビー(ヘデラ)とは?
アイビーはつる性で葉の形にバリエーションがある観葉植物です。丈夫で育てやすいことから、鉢植えでお部屋に飾ったり、壁面緑化などにも使われたりと、内でも屋外でも育てられます。
アイビーは常緑のため、冬になっても葉が枯れて落ちることがありません。園芸店やホームセンターのほか、100円ショップでも購入でき、気軽に観葉植物生活を始められます。アイビーは、土に植えるだけでなく、水栽培でも育てることができます。
アイビーはよく「ヘデラ」と呼ばれることもあります。ヘデラ(Hedera)はアイビーの学名で、アイビーはヘデラの英語の名前に由来した別称といわれています。また、「セイヨウキヅタ」という学名もあります。
アイビーの詳しい育て方はこちらの記事をチェックしてください。
定番品種のアイビー2種
まずは、数あるアイビーの中から定番の品種を見ていきましょう。
ヘデラヘリックス
アイビーと言えばヘデラヘリックスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。イングリッシュ・アイビーともいわれるヘデラヘリックスは、葉の大きさは10センチ程度で、3つに切れ込みが入ってモミジのような形をしています。
ヘデラヘリックスは、枝から気根と呼ばれる枝を出し、岩や木を登るように伸びていきます。成長すると花を咲かせることがあります。
葉の色は濃い緑色でややツヤがあります。冬の間は紅葉した姿を見せてくれることもあります。
こちらは、ヘデラヘリックスを20本セットで買えるサイトです。壁面緑化やグラウンドカバーなどでたくさんのアイビーを必要とする場合におすすめです。
ヘデラヘリックス・ピッツバーグ
ヘデラヘリックス・ピッツバーグはアメリカ原産のアイビーです。ヘデラヘリックス・ピッツバーグもヘデラヘリックスと同じく日本でよく見られます。
ヘデラヘリックス・ピッツバーグはほかのアイビーに比べ早く成長します。そのため、室内で育てるほかに、地面を覆い隠すグラウンドカバーとしても活躍します。
新芽は薄緑色をしていて、葉が大きくなるにつれて色が濃くなっていきます。新芽と大きい葉との色のコントラストが美しいため、ハンギングバスケットで飾るのもおすすめです。葉脈は白っぽく、葉の色との変化を楽しめます。
ヘデラヘリックスやヘデラヘリックス・ピッツバーグなどの定番品種は、園芸店や通販などで手に入りやすいため、初めてアイビーを育てたいと思っている方はまず、ヘデラヘリックスの種類から育ててみると良いでしょう。
こちらのヘデラヘリックス・ピッツバーグは、元気な緑色の葉が印象的です。
室内で育てやすいアイビー3種類
アイビーの種類の中で、室内で育てやすいものをご紹介します。
ヘデラ・ダックフット
小さな葉の縁が約3つに裂けていて、その形がアヒルの足を連想させる、ヘデラ・ダックフット。濃い緑色の葉をしていて、育つとつるが50cmほどに伸びます。さまざま方向に枝を伸ばし、葉の密度も高いため、鉢植えやハンギングバスケットで育てるのにも、寄せ植えやアレンジにも向いています。
ヘデラ・ダックフットは弱い光に耐えられるため、室内で育てられます。強い日差しを受けると葉が変色してしまうため、室内で育てるなら置きましょう。直射日光を避けた明るい窓辺、屋外なら西日などの直射日光が当たりにくい半日陰の場所に
乾燥した環境が続くとハダニが発生しやすくなるため、室内で育てる場合はときどき霧吹きで葉水するのがおすすめです。
こちらのヘデラ・ダックフットは可愛い鉢に入っているため、届いてすぐに飾れます。
ヘデラ・スペチュリー
ヘデラ・スペチュリーは、アイビーの種類の中で葉の大きさが世界一小さいといわれています。葉は濃い緑色をしています。
細かい葉がびっしりと寄せ合う様子が魅力的で、小鉢に植えたり、ハンギングバスケットに飾ったり、寄せ植えの一部に使ったりと、いろいろな飾り方を試してみるのがおすすめです。
ヘデラ・スペチュリーは、暑さや寒さ・日陰への耐性に優れているため、初めてアイビーを育てる方にもおすすめです。
作物が育ちやすい、栄養のある培養土を使って育てると、葉が大きくなってしまう可能性があるため注意しましょう。
こちらは、ヘデラ・スペチュリーの2株セットです。小さい葉が愛らしいですね。
ヘデラ・モコモコ
ヘデラ・モコモコは、幅広い種類のアイビーを取り扱う園芸店の広野園芸オリジナルの「白雪姫」の枝代わり品種です。
ヘデラ・モコモコの特徴は、丸まった葉がモコモコとしていて可愛らしい点。アイビーの種類の中で、葉が丸まるものは珍しく、希少品種として人気です。
白雪姫の枝代わりのため、気温が低くなると新葉は色がクリーム色に近い色になり、株の中で緑色とのコントラストが美しい点も魅力です。
ヘデラ・モコモコは寒さに強いため、霜に直接当たらない場所で育てれば気温0℃で冬越しできます。ほかのアイビーの種類と同じく、乾燥が続く環境の中ではハダニが寄り付きやすいため、葉水をしてうるおいを与えてあげましょう。
希少なヘデラ・モコモコはこちらのサイトで購入可能。一律でない葉の形で、まるで動いているようです。
斑入りのアイビー4種類
次にご紹介するのが斑入りのアイビーです。斑の色も種類があるため、お気に入りの斑入りのアイビーを見つける楽しみがあります。
ヘデラ・ゴールドチャイルド
ヘデラ・ゴールドチャイルド(ゴールデンチャイルド)は、明るめの黄色い斑が入るアイビーです。葉のふちは5つほどに裂けており、星の形を連想させます。濃い緑色のアイビーと並べて植えたり飾ったりしてコントラストを楽しむほかに、屋外での壁面緑化やグラウンドカバーに使っても黄色い葉が周囲を明るくしてくれるでしょう。
ヘデラ・ゴールドチャイルドは日当たりの良い場所を好みます。耐陰性があるため、日陰でも育ちますが、ヘデラ・ゴールドチャイルドの特徴の斑の黄色を保つなら、できるだけ明るめの場所で育てるのがおすすめです。
寒さにも強いため、屋外でも冬越しが可能です。室内で育てる場合、室温2〜3℃でも問題なく育つでしょう。
こちらはヘデラ・ゴールドチャイルドの鉢です。ハンギングツリーとして飾るのも良いですね。
ヘデラヘリックス・グレーシャー
ヘデラヘリックス・グレーシャーは白の斑入りのアイビーです。葉に入る白い斑は不規則で、葉が大きく広がるほどに豊かなアイビーの表情を見せてくれます。
ヘデラヘリックス・グレーシャーは力強いつるを持っており、壁面緑化に使うのに向いています。お家の壁の一部をアイビーで彩りたいと考えている方におすすめです。支柱やフェンスに絡ませたい場合は、はじめのうちは紐を使って結ぶようにして誘導すると良いでしょう。
日向でも元気に育ちますが、西日が強く当たる場所や照り返しが強い場所では、乾燥してつるが元気に伸びない可能性があります。寒さに強いため外を飾るアイビーとしても重宝するでしょう。
こちらではグラウンドカバーにぴったりのヘデラヘリックス・グレーシャーの苗をセットで購入できます。
ヘデラ・バタフライ
ヘデラ・バタフライは、緑色の葉に不規則にクリーム色の斑が入るのが特徴。ほかのアイビーの種類よりも葉がシャープなところが個性的でスタイリッシュな印象です。
葉に入る斑の色はクリーム色のほかに、グレーや白が入ることもあり、模様の違う葉は名前のごとく蝶の羽のようで、見ていて飽きることがありません。
こちらのヘデラ・バタフライは、特に白の斑が美しく入っていて、お部屋をセンスアップしてくれそうですね。
ヘデラカナリエンシス・バリエガータ
1枚1枚の葉のボリュームがあるヘデラカナリエンシス・バリエガータ。斑入りアイビー類の中では生長スピードが早く、壁面緑化に適しています。
ヘデラカナリエンシス・バリエガータの葉は幅広で大きく、葉の色は緑色で光沢があります。
葉のふちには白と薄い黄色の斑が入ることがあり、さらにふち部分が赤く紅葉する場合があり、カラーリーフとしても人気です。
ヘデラカナリエンシス・バリエガータはほふくするように茎を広げ地面を覆っていきます。また、他の植物に接着して、壁を登ることもできます。
生命力の強い品種のため、つるが伸びすぎる場合がありますが、その際は短く切り戻すのがおすすめです。日陰の土地にヘデラカナリエンシス・バリエガータを植えると周辺を明るくしてくれます。
こちらのヘデラカナリエンシス・バリエガータは、斑が入り白と緑のコントラストが美しいのが特徴。届いてすぐに使えるよう、6つのポットがセットになっています。
おしゃれなアイビー6種類
最後にご紹介するのがおしゃれなアイビーです。普通のアイビーとは違った、個性的なアイビーを探している方は参考にしてくださいね。
アイビー・グリーンチュチュ
葉の縁がフリルのようにひらひらと波打っているのが特徴の、アイビー・グリーンチュチュ。シンプルでスタイリッシュな印象のアイビーの中で、愛嬌があって可愛らしい見た目が人気です。
アイビー・グリーンチュチュの葉はすべてが同じ方向に波打つのではないため、<アレンジメントや寄せ植えなどに使うと動きが出ておすすめです。
成長すると長さが50cm以上に伸び、暑さ・寒さに強く育てやすいところも魅力です。室内で育てる場合は乾燥対策としてときどき葉水を行いましょう。
アイビー・グリーンチュチュは、1つの苗とは思えない、いろいろな形の葉が寄せ集まった見た目がおしゃれで、部屋のグリーンにぴったりです。
ヘデラ・カナリエンシス
ヘデラ・カナリエンシスは、一般的なアイビーよりも葉が大きいのと、革のような質感が特徴です。気温が低くなると葉が少し赤く紅葉するため、壁をつたって伸ばすほか、グラウンドカバーにも適しています。
大きな葉を持つ品種で、葉もやや厚みがあり丈夫な性質です。環境に適応する能力もあり、広いエリアでアイビーを大きく育てたい方におすすめです。
耐寒性があり特別なお手入れをしなくても冬越しします。ただ、土がカラカラに乾いてしまうと葉が枯れて落ちることがあるため、雨が降らない日が続く場合は適度に水を与えてください。
こちらのヘデラ・カナリエンシスは、厚みのある葉で新芽も見られます。グラウンドカバーや壁面緑化用におすすめです。
白雪姫
白雪姫は、ヘデラ・モコモコと同じく、広野園芸のオリジナルのアイビー品種です。葉の全体に白い斑が入り、白雪姫を連想させる美しい姿が印象的です。冬になると白さが増すほか、気温が低い時期は白い新芽が出ます。
葉は完全に白ではなく、グリーンが残った葉もあるため、白と緑の美しいグラデーションも楽しめます。
白雪姫の枝代わり品種には、前述のヘデラ・モコモコのほかに、新芽が真っ白な雪の華があります。ふんわりと可愛らしいイメージの白雪姫に対して、雪の華は葉の切れ込みが深く、優雅な印象です。
ほかにも、雪のしずくや雪ほたるなど、ユニークな葉の形をしたものなどもあります。
白雪姫の種類のアイビーは日当たりを好むため、明るい場所に置いてあげましょう。
こちらの白雪姫は、新芽に美しい白斑が入っているタイプです。葉が成長するにつれて緑が濃くなるため成長段階も楽しめそうですね。
ヘデラ・へリックス・スイートハート
ヘデラ・へリックス・スイートハートは、丸い葉がハートの形のように見えるアイビーです。
葉は斑が入っておらず、モスグリーン色です。控えめな印象で、花を引き立たせる脇役として、アレンジメントやブーケなどで重宝されています。
ヘデラ・へリックス・スイートハートは、アイビーの種類の中でも耐陰性の高さが際立っていて丈夫な性質です。暑さにも寒さにも強いため、初めてアイビーを育てる方も育てやすいでしょう。
日陰でも元気に育ちますが、室内で育てている場合はときどき日光に当ててあげるときれいな葉の色が保てるでしょう。
こちらは、陶器の鉢に入った、ヘデラ・へリックス・スイートハート。卓上サイズで場所を取らずに飾れます。
ヘデラヘリックス・ライトフィンガー
ヘデラヘリックス・ライトフィンガーは、小さい葉が3つに割れて、鳥の足に似た形をしています。
葉の色は濃い緑色をしていますが、新芽が黄色に近い緑色をしていて、新芽が出たときには古い葉とのコントラストが美しく人気があります。
斑は入っていませんが、古い葉と新芽の間で色が変わるため、ハンギングバスケットで吊るして飾るとお部屋をおしゃれにしてくれるでしょう。
こちらのヘデラヘリックス・ライトフィンガーはポットで届くタイプです。届いたら好きなように植え替えたり、寄せ植えしたり、好きなようにアレンジできます。
ヘデラヘリックス・オスカル
定番のヘデラヘリックスのひとつ、ヘデラヘリックス・オスカルは、少しひねったような葉が密集したアイビーです。葉は濃い緑色をしています。
葉と葉の間が固まって見えるため、ほかのアイビーのようにすき間が目立ちにくく、ヘデラヘリックス・オスカルは長く伸ばすことで存在感が出ます。
ヘデラヘリックス・オスカルを室内で育てるなら、ハンギングバスケットにして下にたらすようにするのがおすすめです。ほかにも他の種類の植物やアイビーと寄せ植えするのも良いでしょう。
こちらのヘデラヘリックス・オスカルは、単植でも存在感があります。鉢に植え替えたり、ハンギングバスケットにしたりしても良さそうですね。
お気に入りのアイビーの種類を見つけて育ててみよう
アイビーの種類は日本に流通していないものも含めて500以上ともいわれています。人気の種類は日本でも手に入りやすく、定番品種のアイビーはホームセンターでも買うことができます。
寄せ植えやアレンジメントにも活躍するアイビー。丈夫で育てやすいのも魅力のため、ぜひお気に入りのアイビーを見つけて育ててみてくださいね。