黒星病とは?原因や予防・治療方法、黒点病や黒斑病との違いをチェック

黒星病とは?原因や予防・治療方法、黒点病や黒斑病との違いをチェック

「観葉植物の葉に黒色や褐色の斑点が出てきた…」そんなときには黒星病にかかっている可能性があり、そのまま放置してはいけません。この記事で黒星病の原因や症状、「黒点病」や「黒斑病」との違い、初心者でもできる予防&治療方法を見ていきましょう。

目次

黒星病は「カビが原因で葉が変色して落ちる病気」

黒星病は「カビが原因で葉が変色して落ちる病気」

黒星病とは、植物の葉や果実に黒色(あるいは褐色)の斑点が生まれ、やがては斑点の周囲が黄色に変色しながら落葉する病気です。

園芸ではよく見かけるトラブルで、バラや果樹がかかりやすいことで知られています。

黒星病の最大の特徴は「カビ(糸状菌)が原因であり、放置すると被害が健康な部分にまで広がること」です。

黒星病にかかった植物は最終的に苗ごと枯れてしまうため、助けるためには予防や早期発見&治療が重要となります

気温20~25度ごろの雨の多い時期に発生しやすい

黒星病は気温が約20~25度かつ湿度が高い時期によく発生します。日本では5~7月ごろの梅雨や、9~11月ごろの台風シーズンに問題となりがちです。

園芸初心者が知っておくべきポイントとして、黒星病はやっかいな病気ですが、適切な対策によって予防が可能なトラブルでもあります。そのため、毎年、この時期を迎えるまでに予防策を進めておくことが大切です。

早速、黒星病の予防策を見ていきましょう。なお、既に黒星病にかかっている可能性がある場合の治療方法は、記事後半をご確認ください。

ちなみに:黒点病・黒斑病との違いは?

ちなみに、黒星病は「黒点病」や「黒斑病」と呼ばれることもありますが、これらは同じ病気を指しています

特徴や原因も共通であるため、この記事の内容を活かして対策を進めてください。

黒星病の予防方法は大きく4種類

黒星病の予防方法は大きく4種類

黒星病の予防方法には、大きく以下の4種類が挙げられます。

  • 新品の土を使う
  • 適量の肥料を与える
  • 水が跳ね返らないよう工夫する
  • 市販の薬剤やスプレーを使う

それぞれ順番にご紹介します。

新品の土を使う

最初に意識しておきたいのは、植物の植え替えや植え付け時に新品の土を使うことです。

黒星病の原因となるカビは、植物の葉や果実だけでなく土でも生存できます。そのため、古い土に新しい植物を植え付けると黒星病にかかるリスクが高まります。

また、土の使い回しは、ほかの病気の発症や害虫の卵のふ化といった別のトラブルの原因にもなりがちです。

園芸作業前にはホームセンターや園芸ショップ、通販で新品の土を購入するように徹底してみてください。

適量の肥料を与える

適量の肥料を与えることも黒星病の予防に有効です。

観葉植物は栄養失調に陥ると、病気への抵抗力が弱まります。反対に、栄養を十分に受け取った健康な状態の苗であれば、黒星病の被害を受ける可能性も少なくできます。

注意点として、肥料は与えれば与えるほど良いとはいきません

過度に肥料を与えると植物の負担となるうえに、窒素成分が増えすぎてかえって黒星病が発生しやすい環境になるともいわれています。説明書通りの用法・用量を厳守しましょう。

水が跳ね返らないよう工夫する

黒星病は、雨の当たりにくい場所に置いて水やりを丁寧に行うこと、すなわち「(土や葉から)できるだけ水が跳ね返らないように工夫すること」でも予防できます

前述の通り、黒星病の原因はカビです。勢いよく水やりをしたり雨がかかったりすると、土や葉にいるカビが飛び散り、健康な部分に付着してしまいます。

屋根のある場所に置き、水やりはジョウロを使って苗の根元に注ぐようにすることで、黒星病のリスクを大きく下げられますよ。

市販の薬剤やスプレーを使う

そのほか、通販などで手に入る市販の薬剤やスプレーを使うことも黒星病の簡単かつ強力な予防策です。

たとえば、『住友化学園芸』の“STダコニール1000”のような総合殺菌剤は、植物へ塗布すると黒星病の原因となるカビをやっつけてくれます。加えて、同時に多くの病気を予防してくれるため、園芸初心者の大きな助けとなります。

雨が当たる環境で観葉植物を楽しみたいときなど、どうしても黒星病を防ぎにくい場合にも効果的です。肥料と同様に用法・用量を守って与えてあげてくださいね。

黒星病の治療方法は「速やかに切り離すこと」

では、黒星病を予防できず、発症した苗の治療はどうすれば良いのでしょうか? これは、症状の出た葉や果実を速やかに切り離すべきだと考えられています

前述の通り、黒星病は症状が苗全体に広がりやすいのが特徴です。素早く病巣を切除してまだ健康な部分を守ることが元気な姿への回復につながります。

例外として、黒星病の症状がごく軽い段階であれば、“ベニカXファインスプレー”のような市販の薬剤により剪定なしで治療できるケースもあります。

しかし、失敗した場合のリスクも大きいため、特に初心者の場合は思い切って切除してしまいましょう。

黒星病を知って安心して大切な植物を守ろう!

黒星病を知って安心して大切な植物を守ろう!

この記事では黒星病について、特徴や原因、予防方法や治療についてご紹介しました。

黒星病はカビを原因とする病気であり、葉や果実に黒色系の斑点が現れ、最後には苗全体が枯れる恐ろしいトラブルです。

しかし、以下の4種類の対策を徹底することで、初心者でも十分に予防できます。

  • 新品の土を使う
  • 適量の肥料を与える
  • 水が跳ね返らないよう工夫する
  • 市販の薬剤やスプレーを使う

ご紹介した内容を参考に、ぜひ大切な観葉植物を守ってあげてくださいね。




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この記事を書いた人

biotonique 編集部です。観葉植物で多くの方の暮らしが豊かになれるような情報を提供していけたらと思います。

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