大きな葉が印象的でおしゃれな観葉植物「モンステラ」。育てていると、茎の途中から根っこのようなものが出てくることがあります。これは気根と呼ばれるものですが、初めて見たときは処理に迷うのではないでしょうか。この記事では、気根の処理方法や気根を生かした株の増やし方をご紹介します。
基本の育て方はこちら↓
モンステラから生えてくる気根とは
モンステラには、地中に伸びる根と地表で伸びる根があります。地表で伸びる根を「気根」と言い、茎からヒゲのように伸びてくるのが特徴です。
モンステラは、もともとアメリカの熱帯地域に生息し、大きいもので10m以上になります。地中の根以外からも、空気中の酸素や水分などを吸収するために気根を伸ばすのです。
モンステラの気根はどうするべき?
モンステラの気根は茎から伸びるので、目立ちやすく気になるものです。
空気中から酸素や水分などを吸収すると聞くと、「気になるけどどう処理すればいいの?」と不安になる方が多いかもしれません。
ここでは、モンステラの気根の処理として、3つの方法をご紹介します。
モンステラの気根は切る?切らない方がいい?
モンステラの気根は、切っても切らなくても問題ありません。大きくなったモンステラが成長するためのものであるため、観葉植物サイズであれば切っても切らなくても影響がないからです。
見た目のバランスを取りたいときは、伸びた気根を切ると良いでしょう。根元から取り除けば、気根が二股に割れる心配はありません。モンステラから出る液を触ると、肌がかぶれるおそれがあるので、手袋をして作業しましょう。
モンステラの気根は埋めるのも◎
モンステラの気根は、土に埋めると本来の根と同じ役割を果たしてくれます。見た目は地中の根と異なりますが、土の中に埋まると白い根っこになるのが特徴です。
気根を埋めるときは、支柱などを使って土に誘導します。短いうちに支柱に巻きつくようにすると、成長とともに土の中に入っていきます。
支柱には、シダ植物のヘゴを使ったヘゴ支柱、ココナッツ支柱などがありますが、モンステラが巻きつきやすくて誘導しやすいのはヘゴ支柱です。
モンステラの気根を伸ばしてエキゾチックな見た目を楽しむ
気根は、モンステラらしさのひとつです。原生林にあるモンステラのようなエキゾチックな見た目を楽しみたいなら、気根を伸ばして育ててみましょう。
とはいえ、伸ばしすぎるとアンバランスになってしまいます。伸びすぎた気根を切りながら、野性味あふれる姿を楽しみましょう。
モンステラの気根を生かした株の増やし方
モンステラの気根は、エキゾチックな見た目を楽しむ以外に、株を増やすときにも役立ちます。気根がある茎を使用することで、株を増やすことに成功しやすいです。
ここでは、気根の生えたモンステラを使った株の増やし方を2つご紹介します。どちらも休眠期は避けて、5~7月頃の暖かい日に作業するのがポイントです。
- 茎伏せ
- 茎挿し
茎伏せ
茎伏せは、切り取った茎を土や水苔の上に置いて発根させる方法です。挿し木や水挿し、株分けなどと比べると、あまり馴染みのない方法かもしれませんが、手順を踏めば株を増やせます。
茎伏せの手順は、以下の通りです。
- 新しい鉢に鉢底ネット、鉢底石を敷き、土を入れる
- 土の上に下半分が埋まるように、切り取った茎を平置きする
- 新芽が出るまで、水分を正しく管理する
茎挿し
茎挿しとは、新しい土に切り取った茎を挿し、発根を促す方法です。以下の手順で、モンステラの茎挿しにチャレンジしてみましょう。
- 新しい鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石と土を入れる
- 気根のある茎を切り取り、土に植える
- 土を入れて固定し、水をたっぷり与える
- 新芽が出てくるまで水分を管理する
モンステラの気根を正しく手入れしよう
モンステラから生えてくる気根は、観葉植物として育てる際には特に必要ありません。根元から切る、または土に誘導して根として機能させると良いでしょう。
原産地にあるモンステラのように、特徴的な見た目を楽しみたいときは適度に処理しつつ、伸ばすのがおすすめです。
また、気根のある茎から株を増やしやすいので、モンステラを増やして楽しみたいときに役立ちます。気根について理解して、正しく手入れを行いましょう。