コウモリラン(ビカクシダ)の板付方法をご紹介します。家で育てているコウモリランが大きくなりすぎてしまった、とお悩みの方は、板付することでお部屋のおしゃれなインテリアに変身します。この記事では、コウモリランを板付する際に準備するものと板付方法を、注意点と共に解説します。
大きくなりすぎたコウモリランは板付してみよう
コウモリランの葉は独特な形をしており、鹿の角のような葉が伸びていきます。
コウモリランは貯水葉の中に水をためる観葉植物で、水やりの頻度も少なく鉢で育てやすいのが特徴です。と
ただし、コウモリランは成長するのがとても早くすぐに鉢の中が窮屈になってしまいます。元気に育つと葉が伸びすぎて困ることもあるでしょう。
大きくなりすぎたコウモリランの植え替えを検討している場合は、板付に挑戦してみましょう。
板付とは、観葉植物を鉢ではなく板に付けて育てることを言います。コウモリランはユニークな葉の形をしているため、板付して壁掛けすることでアーティスティックな作品へと変わります。
ここで気になるのは、「コウモリランを板付しても育つのかな」という点。板付した後でも、水やりや肥料などの管理を行えば元気に育ちます。
次からご紹介する、必要な準備物を揃えて、お家のコウモリランを板付してみましょう。
コウモリランの板付に必要な準備物
コウモリランを板付するのに揃えたい準備物は5つです。ひとつずつご紹介します。
板付用の板
まずは板を用意します。薄い木板を貼り合わせて作る合板は避けて、1枚板を選びましょう。板の種類はどのようなものでもOKです。板付の経験者には、焼杉板やへご板などを使っているようです。
この後ご紹介するテグスを巻いたときに板がゆがまない程度に、厚みがある丈夫な板を用意しましょう。
最近では、板付用におしゃれな板が売られていたり、板付する道具が全て揃っているセットがあったりします。どのような板を選べば良いか分からない場合や板の種類にこだわりたい方は、通販サイトなどで探してみるのも良いでしょう。
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テグス
テグスは、次にご紹介する水苔に巻き付けるために使用します。目立ちにくいように透明で、伸び縮みしないものがおすすめです。
おしゃれを重視したいなら、テグスの代わりに麻ひもを使うのも良いでしょう。
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水苔(みずごけ)
水苔は、コウモリランの根っこを包んで着生させるために使います。水苔の種類はいろいろあり、中には水苔がチリチリに切れてしまい、コウモリランの根っこをうまく包めないものもあるようなので、質の良い水苔を選ぶと良いでしょう。
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板を吊るす用のワイヤーや紐
板付後に壁掛けする場合は、板を吊るすワイヤーや紐なども用意しておきましょう。細すぎる紐は、板を上手に支えられない可能性があるため、太めで切れにくい素材がおすすめです。
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釘
板の上に釘を円状に打っておくことで、水苔とコウモリランを安定させることができます。釘を打った中央に水苔とコウモリランを配置し、さらにはテグスまたは麻ひもでぐるぐると巻くことで水苔とコウモリランの固定をさらに強くしてくれます。
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コウモリランの板付方法と注意点
ここからはコウモリランの板付方法と注意点を解説します。
水苔を水でふやかしておく
水苔は乾いた状態で販売されています。使用する前には水を含ませてふやかしておきましょう。ふやかす方法は簡単で、ボウルやジッパー付き保存袋の中に水を張り、水苔を浸します。前日から水に浸けておくのも良いかもしれませんね。
水苔の種類によってはゴミや枝などが混ざっている場合もあるため、ふやかしながら取り除きましょう。
水苔をお湯でふやかす方法もあります。お湯を使うことで水苔が殺菌できます。お湯でふやかす場合は、水苔が完全に冷めてから使いましょう。
コウモリランを株分けし根っこをほぐす
水苔をふやかしている間に、コウモリランの株分けを進めておきましょう。大きく育ったコウモリランの株を取り出し、根っこを傷つけないように注意して、土やゴミなどを取り除きます。
土がコウモリランの根っこに絡まって取り除くのが難しい場合は、水で流しながら落とすのもOKです。ただし、やさしく水を流してくださいね。
コウモリランの株分けと根っこの掃除をしている間に、どのような向きでコウモリランを配置するか考えておくのも良いでしょう。
板に水苔を乗せる
水苔がしっかり水を含んだら、水分を軽く絞ってから板に乗せます。このとき、水苔の真ん中は後でコウモリランを配置するためくぼませておきましょう。
水苔を乗せるコツは、盛るように乗せることです。ぺちゃんこにするよりもふんわりと盛るように乗せると、コウモリランを包みやすく、見た目にも美しいでしょう。
コウモリランを乗せて水苔で包む
水苔の用意ができたら、いよいよコウモリランを板の上に配置します。成長点が上を向くように置いて固定させると、板付後もきれいに伸びていきます。
成長点とは葉が生えてくる部分のことです。板付する前にコウモリランの成長点がどこかを確認しておきましょう。
コウモリランをイメージ通りに配置できたら、根っこを水苔でやさしく包みます。
水苔を固定する
配置が決まったら、テグスまたは麻ひもを使って板と水苔を巻き付けて固定させましょう。
テグスを巻くときは、成長点を傷つけたり巻き込んだりしないように注意します。成長点を傷つけてしまうと、新しい葉が生えてこない恐れがあるからです。
テグスを巻いていて、なかなか固定できない場合は、水苔を増やしていくこともおすすめです。様子を見ながらなるべく強めに巻いていき、固定させましょう。
コウモリランの板付はこれで完成です。もし壁掛けしたり、天井から吊るしたりしたい場合は、板付前に板に穴を開けておき、板付が終わったら紐や針金を通すと良いでしょう。
板付したコウモリランの管理方法
コウモリランの板付後の管理方法をご紹介します。
水やり方法
コウモリランは高温多湿の環境を好む植物で、乾燥には弱い特徴があります。板付をした後のコウモリランも、水苔が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
水やりは、壁掛けや吊り下げている場合、一旦下ろしてから行います。たっぷり水を与えた後は、水苔から水が切れるのを確認してから元に戻すことで、水苔にカビが生えることを避けられます。
水苔に水やりすると同時に、葉に霧吹きで水を与える「葉水」も行いましょう。
肥料のやり方
液体肥料を水に数滴混ぜたものを、水やりと同じ要領で行います。コウモリランの成長期に合わせた春から秋にかけて、コウモリランの様子を見ながら2週間に1回肥料をやると良いでしょう。
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コウモリランの板付に適した時期はある?
成長期にあたる4月から9月にかけて行うことがおすすめです。コウモリランは寒さに弱い植物のため、寒い時期に板付するとコウモリランへの負担が大きくなり、次の春が来る前に枯れてしまうこともあります。
暑すぎる真夏もダメージが出ることがあるため、人が過ごしやすいと感じる季節にコウモリランを板付しましょう。
コウモリラン板付は意外に簡単!ぜひ挑戦してみよう
コウモリランの板付は、準備物が揃えば意外と簡単にできます。ご紹介した板付するための道具はホームセンターや園芸店で購入可能です。
お家のコウモリランが鉢の中で窮屈そうにしていたら、今回ご紹介した手順を参考に、ぜひ板付での植え替えに挑戦してみてください。