観葉植物や花を育てていると現れる、ふわふわな白い虫の正体を知っていますか?放置すると植物に悪影響が生じる可能性があるため、速やかな駆除が必要です。この記事では、観葉植物や花に付くふわふわな白い虫の名前と駆除方法、再発を防ぐ予防方法をご紹介します。
観葉植物や花に付くふわふわな白い虫の正体は3種類!
観葉植物や花を育てていると、ふわふわな白い虫を見かけることがあります。その正体として可能性が高いのは、以下の3種類の害虫です。
- アオバハゴロモの幼虫
- エノキワタアブラムシ(雪虫)
- イセリアカイガラムシ
このような害虫は放置すると大量に繁殖したり、ほかの害虫・害獣を呼び寄せる原因になったりします。見つけた段階での速やかな駆除が大切です。
まずは、3種類の害虫の特徴をチェックしていきましょう。なお、ふわふわとしていない白い虫については、以下の記事もあわせてご確認ください。
名前:アオバハゴロモの幼虫
春から秋にかけて、ふわふわと白い跳ねる虫を見かけたのなら、アオバハゴロモの幼虫の可能性が疑われます。「ハトムシ」や「シロコババ」などの名前でも呼ばれるカメムシ科の害虫です。
ふんわりと白い綿のようなものに包まれているのが特徴で、体長は成虫でも約10mm以下です。風通しや日当たりが悪いと大量に発生し、汁を吸って植物にダメージを与えます。
ほかの害虫との簡単な見分け方として、アオバハゴロモの幼虫は触ったり棒でつついたりすると跳ねます。「カビかと思って触ってみたら、跳ねてビックリした」という体験も、園芸初心者あるあるです。
名前:雪虫(エノキワタアブラムシ、トドノネオオワタムシなど)
秋に、雪のように空を飛ぶふわふわな白い虫を見かけたのなら、雪虫(ユキムシ)の可能性が高めです。厳密には「トドノネオオワタムシ」や「エノキワタアブラムシ」などのアブラムシの一種に当たります。
雪虫は体長2mm前後と粒のように小さく、飛んでいる姿を遠くから見ると本物の雪が舞っているように錯覚しそうになります。
アオバハゴロモの幼虫と同様、白い綿のようなものに身体が包まれていますが、この部分は蝋(ロウ)からできた体毛です。
また、こちらもアオバハゴロモの幼虫と同じく、植物の汁を吸って悪影響をもたらします。
雪虫の見分け方は空を飛んでいるかどうかです。アオバハゴロモの幼虫は跳ねる(Jump)だけですが、雪虫は飛べます(Fly)。
名前:イセリアカイガラムシ
白く、身体と比較して大きな殻のような綿を背負っている虫を見かけたのなら、イセリアカイガラムシ(ワタフキカイガラムシ)かもしれません。
1匹の体長は最大6mmほどの小さな害虫ですが、大量に繁殖することから見た目にインパクトがあります。6月と8月のそれぞれ中旬から終わりがよく見られるシーズンです。
綿のような部分は実は卵のうであり、油断するとあっという間に数が増えて大変なことになります。ほかの害虫と同様、汁を吸って植物にダメージを与える点にも注意しましょう。
観葉植物や花に付くふわふわな白い虫の駆除方法
ここまでに3種類のふわふわな白い虫の正体をご紹介しましたが、いずれも駆除方法は共通です。以下の3つの方法を順番に試していきましょう。
- 水で洗い流す
- テープや歯ブラシで取り除く
- 専用の薬剤を使う
水で洗い流す
もっとも手軽で今すぐに挑戦できる駆除方法が、水で洗い流してしまうことです。
茎や花を水圧で折ってしまわないようにだけ気を付けつつ、ホースやジョウロで勢い良く水を出して害虫を取り除きましょう。
室内で植物を育てている場合は、庭やベランダで作業を行えると◎です。
セロハンテープや歯ブラシで取り除く
水で洗い流しても十分に取れない、あるいは洗い流せる環境を作れない場合は、セロハンテープや歯ブラシで直接取り除くのがおすすめです。
難しい手順は何もありません。植物を痛めないようにだけ気を付けつつ、セロハンテープでペタペタ、あるいは歯ブラシでゴシゴシと駆除していきましょう。
なお、室内かつ歯ブラシで作業を行う場合は、床に落ちた害虫を最後にまとめてガムテープで処分しておけると安心です。
専用の薬剤を使う
「そうはいっても、害虫を直接駆除する勇気が出ない…」という方は、園芸用の薬剤を使って駆除するのが◎です。
園芸の薬剤にはスプレータイプが多く、一定の距離から吹きかけるだけであっという間に白い虫を退治できます。
薬剤は植物や花に負担の少ないものならどれでも良いですが、ここでは市販のおすすめアイテムを3種類ご紹介します。
【住友化学園芸】ベニカXファインスプレー
『住友化学園芸』の“ベニカXファインスプレー”は、家庭園芸用殺虫スプレー剤として売り上げNo.1を誇る人気アイテムです。
「クロチアニジン」と「フェンプロパトリン」の2種類の殺虫成分を配合することで、即時の害虫駆除と長期の害虫予防の効果を実現しています。
ボトルを逆さにした状態でスプレー噴射ができるのも嬉しいポイントです。初心者が対処に迷いがちな、葉の裏に潜む白い虫も簡単に退治できます。
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【住友化学園芸】ベニカXネクストスプレー
殺虫能力の高さにこだわり薬剤を選ぶなら、同じく『住友化学園芸』の“ベニカXネクストスプレー”がおすすめです。
合計で5種類もの殺虫・殺菌成分が配合された世界初のスプレーで、ふわふわな白い虫はもちろん多くの害虫をまとめて防除してくれます。体長が数十mmもある毛虫など、大きめの害虫もパワフルに撃退可能です。
一箇所に薬剤を集中させる「フォーカス」と、全体に吹きかける「ワイド」の2種類のスプレー方法を使い分けできます
“ベニカXファインスプレー”と同じ逆さ噴射にも対応済みで、扱いやすさも◎です。
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【アース製薬】アースガーデン 葉を食べる虫退治
野菜などの食べられる植物を育てている方には、『アース製薬』の“アースガーデン 葉を食べる虫退治”が心強い味方となってくれるでしょう。
有効成分に「エトフェンプロックス」を採用し、害虫は駆除しつつも哺乳類には毒となりにくいスプレーを実現しています。用法・用量を守って吹きかけるだけで、人の口に入る植物も守ることが可能です。
人には優しいスプレーでありながら、ガの幼虫やアオムシなどの大型の害虫を駆除できるのも注目ポイントです。
遠距離まで噴射できるJETモードにより、害虫に近づかなくても良い点も嬉しいですね。
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観葉植物や花に付くふわふわな白い虫の予防方法
最後に、ふわふわな白い虫の発生を予防する方法を見ていきましょう。
日当たりや風通しの良い場所に置く
特に大切なのは、観葉植物や花を日当たりと風通しの良い場所に置くことです。
多くの害虫は日当たりや風通しの悪い環境を好みます。そのため、植物の置き場所を適切なスペースに変えてあげるだけでも、劇的に害虫の発生を減らせます。
適度に葉水を行う
葉水とは植物の葉の両面に対して、霧吹きなどで水を吹きかけてあげる手入れです。園芸における有名な害虫予防策のひとつとして知られています。
葉水のふさわしい頻度は植物や環境ごとに異なります。通常は1日1回ほどを目安に、葉の生長を見守りながら挑戦してあげてください。
定期的に剪定をしてあげる
定期的な剪定により、苗の風通しを良くすることもふわふわな白い虫の対策として有効です。過度に枝葉が生い茂っていると、害虫が隠れて繁殖しやすくなります。
剪定の適切な時期や方法は、育てている植物によってまったく異なります。ページ右上の検索窓から、自分の植物名で育て方記事を検索してみてください。
市販の薬剤でプロテクトする
そのほか、薬剤で植物をプロテクトしてあげるのも、ふわふわな白い虫に対する強力な予防策です。
害虫駆除用の薬剤の中には予防効果を持つものも多く、たとえば前述の“ベニカXファインスプレー”と“ベニカXネクストスプレー”は植物を継続的に守ってくれます。
駆除時と同じく吹きかけるだけで良い手軽さが魅力です。
ふわふわな白い虫から観葉植物や花を守ろう
この記事では観葉植物や花に付くふわふわな白い虫の正体と特徴、駆除方法と予防方法をご紹介しました。
ふわふわな白い虫の正体は、「アオバハゴロモの幼虫」「雪虫」「イセリアカイガラムシ」のいずれかの可能性が疑われます。
この記事の内容を参考にどの害虫か突き止めつつ、素早く駆除を進めてみてくださいね。