葉の愛らしさが有名なアジアンタムですが、初心者が枯らしてしまいやすい観葉植物としても知られています。自分のアジアンタムに異常がある場合、速やかな生育環境のチェックが必要です。この記事では、アジアンタムが枯れる原因と対策、復活させる方法までご紹介します。
アジアンタムの葉が枯れる5つの原因
アジアンタムは小さな葉がたくさん連なる姿が可憐で、インテリアとして人気の高い観葉植物です。しかし、見た目通りに繊細で、育て方や生育環境に問題があるとすぐに葉が枯れてしまう植物でもあります。
アジアンタムの葉の枯れ方には、内側からや先端からなどさまざまな形が存在しますが、いずれの場合も原因は以下の5つに当てはまることがほとんどです。
早速、対処法と一緒に見ていきましょう!
水やりの不足
アジアンタムの葉が枯れてきた場合に、最初にチェックしたいのが水やり不足です。
アジアンタムは自然界では温帯から熱帯に自生しており、湿気を好み乾燥を非常に嫌う性質を持ちます。水が不足するとあっという間に葉がチリチリになりはじめ、やがては枯れてしまいます。
- 春~秋:土が半乾きになったらたっぷりと水をやる
- 冬:土が乾燥してから2~3日後にたっぷり水をやる
上記を目安に、たくさん水を与えましょう。そのほか、「葉水(葉の両面に霧吹きで水を拭きかけるお手入れ)」を通年してあげるのも効果的です。
水のやりすぎ
一方で、アジアンタムは水をやりすぎてしまっても葉が枯れてしまいます。水をやりすぎると土の中から酸素が減り、「根腐れ(根が酸欠で腐る現象)」を起こして枯れてしまうのです。
初心者にとって判断が難しくはありますが、土が湿っているのに枯れてきてしまう場合は、水のやり過ぎを疑いましょう。
上述の水やり頻度を守り、適切な湿度を保ってあげてくださいね。
直射日光の当てすぎ
乾燥や過湿と同様に、アジアンタムを枯らすよくある原因として注意したいのが「直射日光」です。
多くの観葉植物は夏の強烈な日差しにのみ注意すればOKですが、アジアンタムは春や秋にも直射日光を当ててはいけません。可愛らしい葉はとてもデリケートで、すぐに葉焼けなどの異常が生じます。
レースのカーテンで日差しが遮られた場所など、直射日光の当たらない位置に置いてあげましょう。
寒すぎる環境
冬にアジアンタムが枯れてしまう場合は、寒さが悪影響を及ぼしている可能性があります。
アジアンタムは8度以下になると元気を失ってしまう、寒さにも弱い植物です。冬は暖かい室内に入れ、大切に育ててあげましょう。
なお、室内に入れる際には、エアコンの風が直接当たらないように気をつけてくださいね。風が当たるとアジアンタムが乾燥しすぎ、水不足の場合と同じく枯れてしまいます。
害虫の被害
そのほか、害虫の被害に遭った場合にもアジアンタムは枯れてしまいます。
アブラムシ・ハダニ・カイガラムシなどアジアンタムに湧く害虫は多く、早期発見と駆除が大切です。葉水の際に害虫が付いていないか確認しつつ、付いていた場合はテープやピンセットで取り除きましょう。
また、葉水にはホコリなどのゴミを取り除き害虫の発生を予防する効果も期待できます。湿度の観点からも害虫予防からも、必ず葉水をしてあげましょう。
枯れたアジアンタムは「切り戻し」で復活させよう!
上述の通り、アジアンタムが枯れる原因はたくさん存在します。湿度や日光など、適切な生育環境を整えて育ててあげることが大切です。
では、すでに枯れてしまったアジアンタムはどうすれば良いのでしょうか?
実は、まだアジアンタムに生命力が残っている場合は、「切り戻し」と呼ばれる剪定をしてあげると復活する可能性があります。
剪定と聞くと初心者には荷が重そうにも思えますが、アジアンタムは茎が細く、未経験でも上手に切りやすい植物です。ここからは、初心者でも簡単にできるアジアンタムの切り戻し方法を見ていきましょう。
必要な道具
まずは必要な道具の準備からです。アジアンタムの剪定では、以下の道具を使います。
- 剪定ばさみ
- 大きめのゴミ袋
- 新聞紙やブルーシート(室内やベランダを汚さないため。庭などであればなくてもOK)
いずれもホームセンターや園芸ショップで簡単に入手できます。失敗しないためのポイントとして、すでに自宅にある剪定ばさみを使う際には、事前にしっかりと消毒しておきましょう。
初心者向けの切り戻しの手順
道具さえ揃えば、早速アジアンタムの切り戻しです。5~6月ごろなどアジアンタムの生育が活発な時期に行うと、切った後に素早く回復してくれますよ。
【アジアンタムの切り戻しの手順】
- アジアンタムの根元から2cmほどの高さを計る
- 2cmより上の部分をすべてまとめてズバッと切る
- 水をたっぷりと与える
- 鉢ごとゴミ袋などの袋に入れて湿度の高い状態を作る
- 涼しい日陰に置き、こまめに水やりを行う
- 2~4週間ほどで新しい芽が出てくれば完了!
芽が出た後のアジアンタムは、通常の苗と同様に育ててOKです。今度は枯らしてしまわないように、この記事でご紹介したポイントをチェックしてみてくださいね。
枯れる原因を取り除いてアジアンタムを元気に育てよう!
アジアンタムはデリケートで育てるのが難しい植物ではありますが、それでも湿度や日光などのポイントさえ押さえれば、初心者でも十分に楽しめます。
アジアンタムの育て方全般については、以下の記事でも詳しく解説しています。興味のある方はぜひそちらも参考にしてみてください。