「冬にもガーデニングを楽しみたいが、どのような花が良いのかわからない」という方に向けて、この記事では冬のガーデニングにおすすめの花とその選び方をご紹介します。冬のガーデニングで知っておきたい、育て方のポイントと一緒にチェックしていきましょう。
冬にもガーデニングは楽しめる!花選びのコツは?
寒さの厳しい冬は、庭やベランダの植物が自然と少なくなり、ガーデニングにも向いていない時期だと思われがちです。しかし、冬のガーデニングには冬ならではの魅力もあります。
- 害虫が少なく、虫が苦手な方も安心
- 水やりや植え替えの手間が比較的少ない
- (生育が緩やかな品種が多く)寄せ植えを楽しみやすい
- はかなさを含んだ風情のある形で、庭やベランダを飾りやすい
冬のガーデニングを楽しむためには、ほかの季節以上に丁寧な花選びが必要です。具体的には、以下の4点を意識しましょう。
- 最初に「一年草」か「多年草」か決める
- 植え方は地植えよりも「プランター・鉢植え」がおすすめ
- 置き場所と咲き方から理想のイメージを固める
- 華やかな「寄せ植え」にも挑戦しよう
最初に「一年草」か「多年草」か決める
冬のガーデニングにおける最初の作業は、「一年草」と「多年草」のどちらの花を育てるのか決めることです。
一般的な花はこの2種類に分類でき、それぞれ特徴も魅力も異なります。
一年草
一年草とは「種から発芽し、開花して、種を残して枯れる」までのサイクルが1年以内に完了する花のことです。たとえば湿気に弱く、毎年梅雨が来ると枯れてしまうなど、あるシーズンに必ず枯れる植物を指します。
一年草は初心者もお世話をしやすいのが長所です。毎年、新たなスタートを切れるため、病気や害虫の被害を持ち越しにくく植え替えの手間もかかりません。
なお、一言に一年草といっても、それぞれ枯れる時期や原因は違います。湿気により梅雨に、暑さで夏に、寒さで冬に、とさまざまです。
冬のガーデニングで一年草を楽しむ際には「寒さには強く、湿気や夏の暑さで枯れる花」を探す形となります。
多年草
多年草とは、健康に育っていると何年にも渡って開花してくれる花のことです。
ひとつの苗が長持ちするため愛着が湧きやすく、楽しくガーデニングを進められます。ただし、病気・害虫の対策や植え替え作業は必要です。
冬のガーデニングでは、一年草と多年草は好きな方を選んで大丈夫です。迷ってしまう方は、以下も参考にしてみてください。
- お世話の手軽さを重視したい
- 毎年、違う花を育ててみたい
- ひとつの花を長期間愛着を持って育てたい
→一年草
→一年草
→多年草
植え方は地植えよりも「プランター・鉢植え」がおすすめ
一年草か多年草かを選んだ次は、植え方について知っておきましょう。
植物の植え方は大きく「地植え」と「プランター・鉢植え」の2種類に分かれていますが、冬のガーデニングでは後者がおすすめです。
プランター・鉢植えであれば、極度に冷え込みが厳しい日や豪雪が予想される日には、花を室内に避難させてあげられます。
一方、地植えではこのような移動が難しく、植物に負担をかけてしまいがちです。
例外的に、気温が氷点下を下回ることがないような、沖縄をはじめとする暖かい地域であれば地植えでも育てられます。しかし通常は、プランター・鉢植えを選択しましょう。
置き場所と咲き方から理想のイメージを固める
続いては、プランター・鉢植えの置き場所と、花の咲き方(形や色)を意識しながら理想の庭&ベランダのイメージを固めていきましょう。
「寂しげな印象のベランダに、明るい色の大輪の花を咲かせる品種を置きたい」
「あえて控えめな咲き方をする花を選んで、冬の静けさのある大人っぽい庭を作りたい」
上記のように、冬のガーデニングの方向性は自由自在です。自分がどのような庭やベランダにしたいのかをあらかじめ明確にできると、成功に近づけます。
ワンランク上の空間を作るコツとして、プランター・植木鉢の色や形状にもぜひ気を配ってみてください。自分好みのガーデニングを実現しやすくなります。
華やかな「寄せ植え」にも挑戦しよう
そのほか、冬のガーデニングでは「寄せ植え」に挑戦するのも◎です。
寄せ植えとは、元気に育つ環境や手入れの方法が似た植物同士を、同じ鉢やプランターで育てる園芸手法です。自由度が高く、華やかな空間を作れるのが魅力ですが、一方で花の成長につれて樹形がすぐに乱れやすい欠点があります。
しかし、生育が緩やかな花が多い冬であれば、理想の姿を長期間保てるためおすすめです。
背の高い花の足元をさり気なく別の花で飾ったり、色の異なる花を組み合わせて虹を作ってみたりと、ぜひ自分のイメージにあわせて挑戦してみてくださいね。
ここからは、冬のガーデニングにおすすめの花をご紹介します。一年草・多年草に分けてチェックしていきましょう。
【一年草】冬のガーデニングにおすすめの花5選!
ここでは、冬には元気に咲き誇り、梅雨や夏を迎えると枯れる美しい一年草を厳選してご紹介します。
パンジー(ビオラ)
冬の花といえば、最初にパンジー(ビオラ)を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
秋から春にかけて咲くパンジー(ビオラ)は、オレンジ・紫・ピンク・黄色などの豊富な花色で冬の庭とベランダを明るく飾ってくれます。
かつては大きな花を咲かせるものは「パンジー」、小さめなものは「ビオラ」と呼ばれていましたが、最近では品種交配によりこの区別は曖昧になってきました。購入前に、開花後の姿を写真などで確認しておけると安心です。
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ノースポール(クリサンセマム)
ノースポール(クリサンセマム)はキク科・フランスギク属の花です。純白の花びらと中心の黄色のコントラストが美しく、意外にも頑丈な植物でもあるため、初心者の冬のガーデニングに向いています。
ノースポールは株全体がこんもりと球状に育ち、冬から夏前の開花期には数え切れないほどの花が同時に咲きます。可愛らしさと華やかさを併せ持つ、冬の庭やベランダの主役になれる花です。
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カレンデュラ(キンセンカ)
カレンデュラ(キンセンカ)は、寒い冬に心まで温かくなりそうな暖色系の花を鑑賞できる一年草です。花の最盛期は春ですが、冬の間も可憐な姿を見せてくれます。
少し珍しい特徴として、カレンデュラ(キンセンカ)は日光に反応して開花する性質を持ちます。
朝になると日を感じて静かに花が開き、夕方になるとそっと閉じる、と1日を通じて姿が移り変わる情緒のある植物です。
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サイネリア
本来は多年草ながら、日本の梅雨に耐えられないため一年草扱いをされているのがサイネリアです。「オレンジ以外の色は存在するのでは」といわれるほどに花色が豊富で、自分好みの庭やベランダを作るのに役立ちます。
サイネリアは品種が豊富な花でもあり、その数は世界で2,000種類を超えているとされています。入手しやすく育て方も簡単な「セネッティ」や、小さな花がこんもりと咲く「アーリーパーフェクション」が特に人気です。
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プリムラジュリアン
小さく可憐な花束のように、たくさんの花が身を寄せ合って咲く姿が素敵なのがプリムラジュリアンです。サクラソウ科サクラソウ属に分類され、「プリムラ・ポリアンサ」の名前で呼ばれることもあります。
プリムラジュリアンは終わった花を順番に摘んであげることで、11〜4月ごろまでの長期間、美しい姿を観賞できます。近年はバラのように咲く品種も登場しており、華やかな庭やベランダを作りたい方にも◎です。
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【多年草】冬のガーデニングにおすすめの花7選!
ここでは寒い時期にもしっかりと花が咲く、冬のガーデニングにおすすめの多年草を厳選しています。
スイセン(水仙)
まずは枯れる心配の少ない花で、「冬のガーデニングに挑戦してみたい!」という方にぴったりなのが、スイセン(水仙)です。雪の中でも花が咲くほどに寒さに強く、地域によっては「雪中花」の別名でも愛されています。
スイセンは比較的背の高いシルエットに育つため、庭やベランダの印象を大きく変えたいときにも◎です。
黄色や白色の鮮やかな花で、今年の冬は理想のガーデニングを実現してみてはいかがでしょうか?
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クリスマスローズ
クリスマスローズは、同じ種から育てても一つひとつの苗が違う形・色の花を咲かせる、珍しい特徴を持つ植物です。まったく同じ花を狙って咲かせることはできず、どのような姿に育つのかわくわくしながら待つ楽しみがあります。
なお、クリスマスローズの花びらに見える部分は、実は「ガク片」と呼ばれる部位であり花びらではありません。
クリスマスローズは花が咲き終わってもこのガク片が茎に残ることから、「ガク(学)が散らない」受験の合格に繋がる縁起の良い花としても愛されています。
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ガーデンシクラメン
可憐な姿で人気のシクラメンを、冬の庭でも育てられるように品種改良して誕生したのが、ガーデンシクラメンです。可愛らしい姿はそのままに耐寒性がアップしており、寒い時期にも元気に育ちます。
ガーデンシクラメンは赤・白・ピンク・紫などカラーが豊富であり、異なる色に咲く苗も同時に育てやすいのが長所です。
暖かい地域であれば地植えができるほどに頑丈であり、初心者でも枯らしてしまいにくい点も嬉しいですね。
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アネモネ
2〜5月ごろの冬から春にかけて、存在感のある花を咲かせてくれるのがアネモネです。
思わず目を奪われそうになる鮮やかな色彩が魅力で、紫・赤・白・青などカラーバリエーションも豊富に揃っています。
アネモネは花言葉に「はかない恋」を持ち、古くから神話にも登場するなど、ロマンティックな背景のある花でもあります。見た目に加えて物語性にもこだわりたい、ハイセンスな方にもおすすめです。
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シャコバサボテン
厳密には花ではなく、多肉植物の一種であるのがシャコバサボテンです。
多くのホームセンターで販売されているため入手しやすく、苗を買ってそのままベランダや庭に飾るだけで冬のガーデニングに挑戦できます。
プニプニとした肉厚な見た目が可愛らしいほか、冬の間は水やりの手間もほとんどかからないのが魅力です。11〜3月ごろの秋から春前にかけて、楽しい空間を演出してくれます。
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シクラメン
シクラメンは天に向かって伸びて咲く花々と、根元を隠すように広がる緑の葉が美しい多年草です。サクラソウ科シクラメン属の球根植物に分類され、上手に育てると夏を越して毎冬鑑賞することができます。
シクラメンは品種によって苗の印象がまったく異なるため、自分の好みに合った一品を探す楽しみがあります。
可能であれば、どのような姿に咲くシクラメンなのか、写真などで確認してから選ぶのがおすすめです。
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ハボタン
最後にご紹介するのは、次の冬に向けて夏に種まきを行いたい多年草のハボタンです。キャベツの仲間から改良されたともいわれる植物で、幾重にも折り重なるように花びらが咲き、見る人の心をくすぐります。
一般に流通するハボタンは、大きく以下の4種類の系統に分かれています。
- 江戸時代からの歴史を持つ「東京丸葉系」
- ウェーブした葉も素敵な「大阪丸葉系」
- 華やかな見た目で人気の「名古屋ちりめん系」
- 開花期間の長さが嬉しい「さんご系」
それぞれの特徴を意識しつつ、品種選びを進めるのもおすすめです。
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冬のガーデニングを成功させるポイント
育ててみたい花は見つかりましたか?最後に、冬のガーデニングを成功させるためのポイントを見ていきましょう。大切なのは、以下の2点です。
- 雪や霜の対策は万全に
- 水や肥料はやりすぎないように注意
雪や霜の対策は万全に
冬のガーデニングでもっとも気を付けておきたいのが、雪や霜の存在です。
多くの花は雪や霜が直接当たると元気を失い、枯れるリスクが高まります。冬のガーデニングの成功には、天候に応じて鉢を室内に入れるなどの対策が欠かせません。
室内に入れない場合も、シートやビニールを用いて雪を防いであげるなど、できるだけ植物を守ってあげましょう。
水や肥料はやりすぎないように注意
水と肥料をやりすぎないことも冬のガーデニングでは大切です。
冬は生育の緩やかな花が多く、ほかの季節と同じ感覚で水や肥料を与えると過剰になるケースがよくあります。
育てる花にもよりますが、基本的に水やりは「土が完全に乾いたのを確認してから」でOKです。肥料も少なめで良く、花によっては与えずとも良い場合もあります。
自分の花の詳しい育て方は、右上の検索窓から植物名でぜひ調べてみてください。
お気に入りの花を見つけて冬のガーデニングを楽しもう!
この記事では冬のガーデニングについて、花選びのポイントやおすすめの一年草・多年草、冬ならではの育て方のポイントをご紹介しました。
冬のガーデニングでは、ほかの季節よりも慎重に花選びを進めることが求められます。
この記事の内容とおすすめの花を参考に、ぜひ冬の間も庭やベランダを自分好みに飾ってくださいね。