フィカス・プミラは、可愛らしい小さな葉をたくさん茂らせる観葉植物です。生育環境を整えてあげれば、初心者もチャレンジしやすいでしょう。今回は、フィカス・プミラを元気に育てる方法や、剪定方法、増やしていくための挿し木の方法などをご紹介します。
フィカス・プミラってこんな植物!
フィカス・プミラは、クワ科・フィカス属の観葉植物です。
主な品種は、緑色の葉に縁取ったような白い斑が入っていますが、原種は斑の入っていない濃い緑色の葉をしています。
小さな丸い葉がたくさん茂り、可愛らしいルックスをしていることで人気があります。つるが這うように伸びて広がることから、ハンギングして楽しむことが多いです。寄せ植えなどのアクセントとしてもよく利用されます。
ここでは、フィカス・プミラの詳しい特性を解説します。
日本にも自生する常緑匍匐性低木
フィカス・プミラは、日本や東南アジアに広く分布している観葉植物です。日本では関東南部から沖縄にかけての、暖かい地域に自生しています。
常緑匍匐性低木といって、這うように伸びていくつる性の低木で、年中緑の葉を楽しむことが可能です。
明るい場所を好む
フィカス・プミラは、明るく日当たりの良い場所を好みます。日光がよく当たることで、たくさんの葉を茂らせる、健康な株に育ちますよ。
耐陰性があるため日陰でも育つことは可能ですが、徒長してしまい、あまりきれいに育たないおそれがあります。
乾燥も過湿も苦手
フィカス・プミラは、耐乾性が低く、ある程度の湿度を好みます。乾燥すると葉がパリパリに縮み、枯れてしまうので注意が必要です。
また、過度な湿度は苦手です。常に土が湿った過湿の状態では、葉が変色したり、葉を落としてしまったりします。
水やりの頻度や葉水などで、適度な湿度を保つことが大切です。
暑さに強い
フィカス・プミラは、比較的暑さに強い植物なので、夏の屋外でも育ちます。しかし、気温が40℃を超えてしまうような猛暑の場合は、日陰に移動しましょう。
生命力が強い
繊細な見た目に反して、フィカス・プミラは丈夫で生命力が強いです。うまく育てれば、枝葉をぐんぐん広げ、生長期にはあっという間に伸びていきます。
フィカス・プミラの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ
さまざまな特性のあるフィカス・プミラですが、日当たりや水やりなど基本的なやり方を覚えれば、初心者にも育てやすい観葉植物ですよ。
ここからは、フィカス・プミラを元気に育てるために必要な生育環境や、枯らしてしまわないためのコツをご紹介します。
日当たりの良い場所に置く
日光を好むフィカス・プミラは、明るく日当たりの良い場所に置きましょう。室内では、窓のそばなど、できるだけ日光が当たる場所に置いてください。
しかし、葉焼けするおそれがあるため、直射日光は避けましょう。室内であっても、真夏であればレースカーテン越しの場所に置き、直射日光が当たらないよう注意してください。
屋外で育てる場合は、真夏は日陰に移動したり、寒冷紗を使用したりしましょう。
室内なら越冬できる
耐寒性も比較的高いので、屋外でも気温0℃くらいまでは耐えられますが、10℃を下回ってきたら室内に移動するのがおすすめです。
管理がしやすいため、元気に越冬できるでしょう。
水やりは季節に応じて
乾燥や過湿が苦手なフィカス・プミラの水やりは、季節に応じて頻度を調整しましょう。
春から秋の生育期は、表土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。夏場の水切れには注意が必要ですが、常に土が湿っている状態にはならないように気をつけることが大切です。
気温が15℃前後になってくると、生長がゆっくりになってきます。そのため、水をあまり吸わなくなってくるので、水やりの頻度を減らしましょう。
冬の休眠期は、表土が乾いてから2、3日経ってから水やりをします。乾燥ぎみにすることで、さらに耐寒性を高めることができますよ。
年間を通して葉水を与える
フィカス・プミラは葉が乾燥しやすいため、年間を通して葉水を一日一回は与えましょう。特に、水やりの頻度が少なく、空気も乾燥しやすい冬場は、葉水を与えることで葉の乾燥を防ぐことができます。
また、葉水には、ハダニやアブラムシなどの害虫を予防する効果もあるので、忘れずに行ってくださいね。
生育期は肥料を与える
基本的に肥料がなくても育つことができますが、春から秋の生育期に肥料を与えると早く生長します。緩効性の化成肥料や、液肥などを与えましょう。
冬は生長が緩慢になり、肥料を与えると肥料焼けをおこしてしまうおそれがあるので、与えないようにしましょう。
フィカス・プミラの剪定と植え替え
フィカス・プミラは生命力が強く、ぐんぐん生長します。
そのため、室内で育てていてあまり広がらせたくない場合は剪定が必要です。反対に、挿し木などで増やすことも簡単にできます。
ただし、まれに樹液で肌がかぶれたり、蕁麻疹が出たりすることがあります。剪定や植え替えの際には、手袋やエプロンを着けると安心です。
ここからは、剪定や植え替え、増やすための方法をまとめましたので、参考にしてください。
生育期には剪定をする
春から秋にかけての生育期には、生長が早いため伸びすぎてしまうことがあります。特に室内で育てている場合は、定期的な剪定が必要です。
長さは、鉢や飾っているスペースに合わせて剪定します。ただし、短くしすぎると枯れる原因になってしまうので、2~3節ほど残して剪定しましょう。
1~2年に一度は植え替えを行う
つると同じように根もぐんぐん生長していくので、根詰まりを起こしてしまわないように植え替えを行いましょう。1~2年に一度くらいが目安です。
鉢底から根が出てきていたり、水を与えても水が土に染み込んでいかなかったりしたときも、植え替えのサインです。ひと回り大きな鉢に植え替えてあげてください。時期は4~6月ごろが最適です。
挿し木や水挿し、ハイドロカルチャーで増やせる
生命力の強いフィカス・プミラは、さまざまな方法で増やしていくことも可能です。
まず、茎を10cmほど切り取り、葉を2枚残して下部の葉を取り除き、挿し穂にします。挿し木の場合は、挿し穂を3時間ほど水につけたあと土に挿します。明るい日陰で管理し、根が生えたら植木鉢に植え替えましょう。
水挿しの場合は、水の入った容器に挿し穂をそのまま入れます。根が生えたら、挿し木と同じように植木鉢に植え替えてください。
ハイドロカルチャーで楽しみたいときは、挿し穂が発根してから行うとうまくいきやすいですよ。水切れや根腐れには、気を付けて管理しましょう。
フィカス・プミラの3つの種類をご紹介
もともとは斑の無い葉を持つフィカス・プミラですが、園芸用のものは斑入りの品種が多くあります。なかでも人気の高い3種類をご紹介します。
サニーホワイト
プミラといえば、このサニーホワイトをさすことが多く、見た目が可愛らしいことで人気の高い品種です。鮮やかな緑色の葉を縁取るような、白い斑が特徴です。
しかし、斑が入っていないプミラよりも耐寒性が低いので、冬は室内で育てることをおすすめします。
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ムーンライト
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ムーンライトは、くしゃっと縮れた深い緑の葉が特徴的です。葉は小さめですが立体感があるので、寄せ植えに使うと味わいが出ますよ。
個性的なプミラを探している方におすすめです。
ミニマ
名前の通り、5~10mmほどの小さな葉がミニマの特徴です。小さな葉をたくさん茂らせる姿が可愛らしいですよ。
小さいながらもとても丈夫で、育てやすい品種になっています。
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初心者におすすめのフィカス・プミラを育ててみよう
つるが伸びていくフィカス・プミラは、ハンギングしたり、寄せ植えのアクセントにしたり、楽しみ方がさまざまあります。部屋に飾ればおしゃれな印象を与えるでしょう。
日当たりや水やりなど、基本的な世話をすれば初心者にも育てやすいのが嬉しいですね。すくすくと元気に育つ姿を、楽しんでみてはいかがでしょうか。