ベルゴニウムは春から初夏にかけて色とりどりの花を咲かせる多年草で、鉢植えや脚付きのコンテナに植えて楽しむ花として人気があります。この記事では、ベルゴニウムの基本的な育て方や上手に栽培するためのポイントをご紹介します。
ペラルゴニウムの特徴
まずは、可愛らしい花を咲かせるペラルゴニウムには、どのような特徴があるのか解説していきます。
南アフリカ原産の多年草
ペラルゴニウムは、テンジクアオイ属フウロソウ科に属する南アフリカ原産の多年草で、ゼラニウムの仲間です。
花びらの中心に斑紋が入るものや、ストライプ状の模様が入るもの、ビオラのような2色咲きの小輪花など、ゼラニウムより多種多様な花色や模様があります。
草丈が20~80cmと低めでふんわりとした花を咲かせるので、地植えや庭植えにするよりも、鉢植えや脚付きのコンテナなど高さを出して楽しむのがおすすめです。
「ペラルゴニウム」とはギリシャ語でコウノトリのくちばしを指す
「ペラルゴニウム」という言葉は、ギリシャ語でコウノトリのくちばしを意味します。
ペラルゴニウムがコウノトリのくちばしとそっくりなことから名付けられました。また、別名「夏咲天竺葵(ナツザキテンジクアオイ)」とも呼ばれています。
春から初夏にかけて華やかな花を咲かせる
ペラルゴニウムの開花時期は4月~7月下旬頃までです。開花する期間は、ゼラニウムより少々短めですが、その分大きく鮮やかな花をつけて私たちの目を楽しませてくれます。
花びらが5~8枚重なりあうフリル状のものが多いため、ひと鉢あるだけで窓辺や庭がぱっと明るくなる華やかさが魅力です。
ペラルゴニウムを上手に育てるポイント
せっかくペラルゴニウムを育てるのなら、できるだけ元気に育てたいですよね。生き生きとしたペラルゴニウムを育てるには、以下の3つのポイントを覚えておきましょう。
日当たりが良好で、風通しの良い場所で育てる
ペラルゴニウムは、日当たりが良く風通しの良い環境を好みます。直射日光に当ててしまうと、葉焼けしてしまったり株が弱ってしまう可能性があるため、夏場の日差しの強い時期は直接日光の当たらない場所で管理しましょう。
また、冬の寒さにはあまり強くないので、寒さが気になるようになったら、軒下に避難させてあげてください。
土を触ってみて乾燥していたらたっぷりかける
ペラルゴニウムはやや乾燥気味の環境を好むため、水の与えすぎには要注意です。
水やりは土の表面が乾いたタイミングで、たっぷりとかけてあげます。開花中は特に水を必要としますので、水が切れてしまわないよう注意しましょう。
鉢植えの場合は、必ず受け皿にたまった水は捨てるようにしてください。そのままにしておくと、根腐れの原因になってしまいます。
弱アルカリ性の土を好む
ペラルゴニウムの植え付け時期は4月~5月です。植え付けをする際は、排水性や保水性の良い土を用意しましょう。また、弱アルカリ性の土壌を好むので、あらかじめ苦土石灰を混ぜてpHを調整しておきます。
市販の土を使う場合は、草花用培養土を選べばOKです。次々と花を咲かせるペラルゴニウムは、栄養分を多く必要とするので、植えつけの1週間ほど前、土に腐葉土や牛糞を混ぜ込み土を肥えさせておきましょう。
また、生育期にあたる3~6月頃と花が咲き終わる9~11月頃には、緩効性の肥料を月に1度株元に置くか、2週間に1回のペースで液体肥料を施します。
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ペラルゴニウムの育てるときに起こりやすいトラブル&対処法
ペラルゴニウムを育てる際に起こりやすいトラブルに、病気と害虫があります。ここでは、ペラルゴニウムにトラブルがあった場合の対処法や予防策をお伝えします。
炭そ病や灰色かび病に注意
ペラルゴニウムのかかりやすい病気は、「炭そ病」や「灰色かび病」です。
炭そ病は、糸状菌(カビ)が原因で発生する病気で、葉や茎に灰白色や黒ずんだ斑点が現れ枯れるように広がります。
灰色かび病は、最初は水が染みたような淡褐色の斑点ができ、少しずつ広がりやがて腐って灰褐色のカビに覆われます。
そのままにしてしまうと、株全体が枯れ落ちてしまいますので、発見したらすぐに殺菌剤をまいて消毒してください。
ジメジメした環境だと病気が発生しやすいので、風通しの良い場所で管理することも大切です。病気にかかった葉や花がらは取り除いて、これ以上広がらないよう注意しましょう。
オンシツコナジラミが発生することも
冬以外の季節には、オンシツコナジラミが付きやすくなります。オンシツコナジラミは、白いハエに似た害虫で、葉っぱの裏に寄生しペラルゴニウムの栄養分を吸い取ってしまいます。
繁殖力が強いので、見つけたらすぐに薬剤を使って駆除してください。
ペラルゴニウムは「挿し芽」で増やすのがおすすめ
ペラルゴニウムは「挿し芽」で増やすことができます。挿し芽を行う時期は、花が咲き終わった頃が最適で、おおよそ9月〜10月中旬頃が目安です。
- 3〜4枚ほど葉を残し、茎を先端から10cmほどの長さに切る。
- 水捌けが良く肥料分の入っていないバーミキュライトや赤玉土など清潔な土に、1の茎を挿す。
- たっぷりと水をかける。
- 1週間ほど直射日光の当たらない、明るい日陰で管理する。
- 様子を見ながら日向に移して日光に慣らしていく。
- 根が十分に生えたら、鉢や花壇に植え替える。
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ペラルゴニウムの育てるときに起こりやすいトラブル&対処法
育て方の基本を押さえてペラルゴニウムの可憐な花を楽しもう!
今回はカラフルな可愛らしい花を咲かせて、窓辺や庭を華やかにしてくれるペラルゴニウムの育て方について解説しました。
ペラルゴニウムは、日当たりや水やり、害虫や病気などいくつかのポイントを知っておけば、初心者でも無理なく育てられる植物です。
フリルのような花びらとカラフルな花色がポイントになるので、寄せ植えに使う花としても重宝しますよ。
ぜひ、今回の情報を参考にペラルゴニウムを育ててみてくださいね。