観葉植物の鉢の中をふと見ると、土にきのこが生えていて驚いた方も多いのではないでしょうか。植物に悪い影響を与えないか、そのまま取って良いのかなど、不安なことも多いはずです。この記事では、観葉植物にきのこが生えてくる原因や対処法、予防策まで詳しく解説します。
観葉植物の土にきのこはなぜ生えるの?
きのこの胞子をまいたわけではないのに、観葉植物の土に生えてくるのはなぜなのでしょうか。ここでは、3つの原因をご紹介しますので、どれが当てはまるかを考えてみてください。
腐葉土やバーク堆肥に菌が潜んでいた
観葉植物の土に使用されている腐葉土やバーク堆肥などに、きのこの菌が潜んでいる場合があります。土の中の植物遺体を分解する働きがあるためです。
すべての土に菌が入っているわけではありませんが、購入した植物が植えられていた土などにたまたま含まれていて、きのこが生えてきたのでしょう。
風などで菌が運ばれてくる
きのこは、種ではなく菌から生長します。植えた覚えがなくても、ベランダや窓際に置いた鉢に、外から飛んできた菌が付着したのかもしれません。
風で運ばれてきた菌が知らず知らずのうちに大きくなり、目に見えるきのこになったと考えられるでしょう。
高温多湿
菌が土に入っていたり、風で運ばれてきたりしても、きのこが生えるまでに至らないことも多いです。なぜきのこが生えるのかというと、菌が好む高温多湿になっていることが考えられます。
観葉植物の鉢に生えるきのこは特に高温多湿で育ちやすいです。湿気を好む植物を育てていたり、水やりの量が多かったりした場合に、条件が揃ってきのこが生える可能性があります。
観葉植物の鉢に生えるきのこの正体
観葉植物の鉢に生えることの多いきのこは、ハラタケ科キヌカラカサタケ属の「コガネキヌカラカサタケ」の可能性が高いです。熱帯に生息するきのこで、高温多湿の環境を好みます。
他の種類のきのこもあるかもしれませんが、派手な黄色で傘が大きくて目立つことから、「コガネキヌカラカサタケ」が発見されているケースが多いです。
観葉植物の鉢にきのこが生えたときの対処法
観葉植物の鉢にきのこが生えると、焦ってどうしたらよいか不安になるかもしれません。きのこが生えても、簡単な対処方法さえ知っておけば悩まされることはなくなります。
3つの対処法をご紹介しますので、やりやすい方法で対処しましょう。
ゴム手袋をつけて手で抜く
きのこを直接触りたくない方は、ゴム手袋などをつけて抜きましょう。強く根付いてはいないので、簡単に抜けるはずです。
ピンセットで取り除く
ゴム手袋などをつけていても手で抜くのが嫌な方は、ピンセットなどで取り除きましょう。
強くつまむと崩れる可能性があるので、優しくつかむのがポイントです。もし崩れたら、残った部分もしっかり駆除しましょう。
土を入れ替える
生えたきのこを駆除しても、土の中に菌が残っているかもしれません。再びきのこが生える可能性があるので、土を入れ替えてしまうのもおすすめです。
同じ鉢を使うときは、菌が残っている可能性のある古い土をしっかり払いましょう。植え替えは植物にストレスがかかるので、傷つけないよう慎重に行うのがポイントです。
観葉植物の鉢にきのこが生えないための対策
観葉植物の鉢にきのこが生えるのが嫌な方は、生えないように予防しましょう。対策は主に4つあり、置き場所や土の管理などできのこを予防できます。こちらも、取り組みやすい方法で対策を行いましょう。
殺菌剤を使用する
きのこは菌から大きくなるので、菌がいなくなれば生える心配はなくなります。殺菌剤をまけば、きのこの菌を駆除することが可能です。
ただし、「コガネキヌカラカサタケ」専用の殺菌剤はありません。必ず駆除できるとは限らない点を理解して、正しい方法で使用しましょう。
楽天市場
Yahoo!ショッピング
風通しの良い場所に鉢を置く
高温多湿の状態を避けるために、観葉植物を風通しの良い場所に置きましょう。ベランダや窓際などに飾ると、適度に風が通り、蒸れを防ぐことができます。
他の場所に飾っている場合は置きっぱなしにせず、定期的に風通しの良い場所に移動するだけでも、きのこ予防に効果的です。
土を乾燥させる
土そのものを乾燥させるのも、きのこが生えないために有効な方法です。観葉植物を植える前に、使用する土を日当たりの良い場所で1週間ほど乾燥させましょう。
菌にとって生活しにくい環境になるので、きのこが生えにくくなります。
バーミキュライトなどの無機質な土を使う
バーミキュライトなどの無機質な土には、菌が発生しにくい性質があります。きのこになるための養分が少ないので、きのこが生えにくくなります。赤玉土や室内用の土に入れ替えるのも効果的です。
観葉植物の鉢に生えるきのこの疑問
観葉植物の鉢にきのこが生えたとき、以下のような疑問が芽生えた方が多いかもしれません。
- 生えてきたきのこは食べられる?
- きのこは放置しても大丈夫?
気になる疑問を解決して、適切な対処を行いましょう。
生えてきたきのこは食べられる?
「きのこなら食べられるかも」と思う方もいるかもしれませんが、食べない方が安全です。「コガネキヌカラカサタケ」などのハラタケ科には、食べられるきのこも毒があるきのこもあります。
万が一毒があった場合、身体に悪影響を与えてしまうので、しっかり調べずに食べるのは危険です。
きのこは放置しても大丈夫?
生えてきたきのこを放置しても、特に問題はありません。植物の栄養を吸い取ったり、土を悪くしたりするなどの影響はないと考えられています。
もしきのこの見た目が気に入ったら、そのままにするのもありです。とはいえ、目立つ色だったり、大きくなったりすると、見栄えが悪くなるので、基本的には駆除すると良いでしょう。
観葉植物の鉢に生えるきのこを正しく駆除・予防しよう
観葉植物の鉢にきのこが生える原因は、高温多湿や土の中の菌などが考えられます。生えたからといって大きな問題はありませんが、鉢の見た目が変わってしまうので、手やピンセットで駆除したり、土を入れ替えたりするのがおすすめです。
きのこを生やさないためには、風通しを良くしたり、土を乾燥させたりする対策が効果を発揮します。鉢にきのこが生えたときは正しく駆除し、気になる方は生えないように予防しましょう。