コーヒーの木を挿し木する方法とポイント【初心者向け】

コーヒーの木を挿し木する方法とポイント【初心者向け】

「大切に育てているコーヒーの木に、兄弟を作りたい!」そんなときに活躍するのが、今あるコーヒーの木の一部から新たな苗を誕生させる園芸手法“挿し木”です。この記事では初心者向けに、コーヒーの木を簡単に挿し木する方法や、挿し木後のケアについてご紹介します。

コーヒーの木を増やしたいなら「挿し木」を!

コーヒーの木を増やしたいなら「挿し木」を!

コーヒーの木はユニークな名前とツヤツヤした葉の愛らしさから、インテリアとして幅広く親しまれている観葉植物です。頑丈で育てやすく、自宅で楽しんでいる園芸初心者の方も多いかと思います。

そんなコーヒーの木ですが、「挿し木」を使って簡単に数を増やせると知っていますか? 挿し木とは、今育てているコーヒーの木の一部(枝など)を切り取り、新たな苗として育てる園芸手法です。

もちろん一部を切り取るのみなので、現在のコーヒーの木もそのまま育てられます。たくさんのコーヒーの木を並べて育てると、ひとつの苗だけよりも存在感があり、愛着も沸きやすいですよ。

コーヒーの木の挿し木は難易度が低く、初心者でも成功しやすいです。この記事で方法をチェックして、気軽な気持ちで挑戦してみてくださいね。

【初心者向け】コーヒーの木を挿し木する方法

【初心者向け】コーヒーの木を挿し木する方法

それでは、これまで植物の挿し木をしたことが一切ない方でも挑戦できるよう、ゼロからの手順をご紹介します。

まずは必要な道具を揃える

最初に行うのは必要な道具の準備です。コーヒーの木の挿し木では以下の道具を用います。

    【コーヒーの木の挿し木で必要な道具】

  • 剪定ばさみ(清潔なもの)
  • 植え替え先の鉢(3号ほどのポット)
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 水はけの良い土
  • 発根促進剤

いずれも園芸ショップや通販、ホームセンターなどで簡単に手に入ります。

鉢や土はできるだけ使い回しを避け、清潔な状態のものを使いましょう。

汚れのついた道具を使ってしまうと、以前育てていた植物の病気をコーヒーの木が引き継いでしまう可能性があります。

剪定ばさみについても、事前に市販のクリーナーなどで消毒しておけると安心です。

5~8月がベストな時期

コーヒーの木の挿し木は、5〜8月の暖かい時期に行うのがベストです。生育が活発なこの時期であれば、「挿し穂(挿し木のために切り取った部位)」が元気に発根しやすく、成功率も自然と高まります。

コーヒーの木はもともと熱帯地帯原産で寒さに非常に弱いため、冬に挿し木をするのは避けましょう。

挿し木に失敗するどころか、元のコーヒーの木まで傷つけてしまう可能性もあります。適切な時期を守ってくださいね。

事前に植え付け先の鉢の準備を

必要な道具を揃え、ふさわしい時期を迎えたなら、まずは新しいコーヒーの木の家となる鉢を準備します

    【新しいコーヒーの木の鉢を準備する手順】

  1. 鉢の底に鉢底ネットを敷く
  2. ネットが見えなくなる程度まで鉢底石を入れる
  3. 鉢の7~8割ほどまで水はけの良い土を入れる

途中で「道具が足りない」など慌ててしまわないように、先に鉢の準備をしっかり整えておくのが成功するコツです。

丁寧に「挿し穂」を切り取ろう

鉢の準備が整ったなら、いよいよ現在のコーヒーの木から挿し穂を切り取ります

    【コーヒーの木の挿し穂を切り取る方法】

  1. 現在のコーヒーの木を眺めて、元気そうな枝を探す
  2. 枝を先端から10cmほどの長さに切り取る
  3. 切り取った枝の切り口を、現在の平らな状態から「V」の形になるまで丁寧に削る
  4. 葉がついている場合は、先端の2~3枚ほどだけ残して取り除く
  5. コップなどの容器に水を張り、切り口を数時間ほど漬ける
  6. コップから取り出し、切り口に発根促進剤を塗る

上記で挿し穂の準備は完了です。

見落としがちなポイントとして、切り口を「V」の形に切って水分に触れる面積を増やし、今後の水の吸収をスムーズにしてあげることを忘れないようにしてください。

後は「半日陰」で見守ればOK!

後は、用意してあった鉢に切り穂を植え付け、半日陰(レースのカーテン越しに日が当たる場所など、直射日光が当たらない場所)に置いてあげればOKです!

    【コーヒーの木の挿し穂を植え付ける手順】

  1. 新しい鉢の土の中央に、指などで軽く穴を開ける
  2. コーヒーの木の挿し穂を穴に刺す
  3. 残りの土を入れる
  4. 一度たっぷりと水やりを行えば完了!

挿し木を成功させるためには、切り口の湿った状態を維持してあげる必要があります。

順調に育てばおおよそ2ヶ月ほどで発根しますので、それまではこまめに水を与えてあげてくださいね。

もし難しいなら「種まき」で増やすのも◎!

もし難しいなら「種まき」で増やすのも◎!

ここまでにご紹介した通り、コーヒーの木の挿し木はとても簡単です。簡潔に言えば「新しい鉢を用意して、切り取った枝を指す」だけで新しいコーヒーの木が誕生します。

しかしそれでも難しそうに感じたのなら、もう一度ゼロから種まきをするのも◎です。万が一、現在のコーヒーの木が病気にかかっていた場合にも引き継いでしまう心配がなく、安心して育てられます。

コーヒーの木の種まきの方法や育て方全般については、以下の記事で解説しております。こちらもあわせて確認してみてくださいね。

コーヒーの木