夏は観葉植物の枯れやすい時期ですが、正しく原因を知り、しっかりと対策さえしておけば怖くありません。この記事では、夏の観葉植物が枯れる原因と対処法を初心者向けに解説します。夏越ししやすいおすすめの植物とあわせて、ぜひ参考にしてみてください。
夏は観葉植物が枯れやすい時期!よくある原因は?
夏の暑さで観葉植物が枯れることは、園芸用語で「夏枯れ」と呼ばれるメジャーな出来事です。
うだるような暑さの夏は観葉植物にとってダメージが大きく、適切な対策を怠るとあっという間に枯れてしまいます。
夏に観葉植物が枯れてしまう理由は、大きく以下の5つに分けられます。
- 水やりが不足した
- 直射日光を当てすぎた
- 室温・温度が高すぎた
- 湿度が高すぎた
- 害虫が発生した
まずは、それぞれ順番に確認していきましょう。
水やりが不足した
もっともありがちな原因が、水やりの不足です。
夏場の観葉植物はほかの季節とは比べものにならないほどに水を消費します。土が乾く速度も早く、油断すると苗がカラカラに干上がってしまいます。
直射日光を当てすぎた
直射日光の当てすぎも、夏場に観葉植物を枯らしてしまう原因です。
ほとんどの観葉植物は日差しを好みますが、それでも夏場の直射日光には気を付けなければいけません。
夏の日差しは観葉植物にとって強烈すぎることが多く、葉の細胞が直射日光で死滅する「葉焼け」のリスクを秘めています。
葉焼けを起こすと光合成が上手に行えず、最終的には枯れてしまいます。
室温・気温が高すぎた
室温や気温など置き場所の温度が高すぎる場合も、観葉植物は枯れてしまいます。
日本の夏は30度を超える地域も珍しくありません。高すぎる温度のなかで観葉植物を放置すると、徐々に元気を失い、最後には枯れてしまうため要注意です。
湿度が高すぎた
暑い夏は水分が蒸発する関係で、観葉植物が蒸れやすい時期でもあります。枯らさないためには、湿度の高さにも注意しなければいけません。
特に、初心者向けに市販されている観葉植物は乾燥を好む(水やり頻度が少なくても良い)ものが多く、ジメジメした環境が苦手です。
湿度の高い場所で放置すると、カビが生えたり病気になったりしてしまいます。
害虫が発生した
夏はハダニのような高温を好む害虫が活発に活動する時期です。お気に入りの観葉植物に害虫を大量発生させ、自分では解決が困難になってしまう方もたくさんいます。
観葉植物に湧く害虫の多くは、たとえ一匹一匹は小さくとも、苗を栄養失調に陥らせたり病気にかからせたりするリスクを秘めています。
見た目が気持ち悪いだけではなく、しっかりとした対策が必要です。
観葉植物を夏越しさせるための4つの対処法
では、上記の原因をもとに、観葉植物を夏にも元気に育てるための対処法を見ていきましょう。覚えておきたいのは、以下の4点です。
- 水やりは朝・夕方にたっぷりと
- ブラインドやレースのカーテンで遮光しよう
- 猛暑日は外から室内へ
- 風通しの良い場所に置く
水やりは朝・夕方にたっぷりと
夏に観葉植物へ水やりをする際には、日中は避け、朝と夕方に鉢の底から勢い良く水が流れ出るほどたっぷりと与えましょう。
気温の高い日中に水やりをすると、水分があっという間に蒸発し、湿度が高まり観葉植物が蒸れてしまいます。
できるだけ涼しいタイミングにたくさんの水を与えることが、夏越しのコツです。
葉水も日中は避けよう
通常の水やりと同様に、「葉水(葉の両面に霧吹きなどで水を拭きかけてあげる手入れ)」も、観葉植物が過度に蒸れてしまうため日中は避けておいた方が安心です。
なお、葉水は害虫を防ぐための非常に有効な対策です。葉水をしないのではなく、日中を避けて朝や夕方にしてあげるのだと覚えておいてくださいね。
ブラインドやレースのカーテンで遮光しよう
観葉植物に直射日光が当たりすぎないよう、遮光してあげることも重要です。
たとえば室内であれば、レースのカーテン越しに日差しを当てたり、ブラインドで光量を調節したり、日光を弱めるように調節してみてください。
屋外の場合は、遮光ネットで日差しの弱いエリアを人工的に作ってあげる方法がおすすめです。園芸用の遮光ネットは、通販などで簡単に手に入ります。
葉の色が変わったりチリチリする場合は葉焼けを起こしており、まだ日差しが強すぎます。少しずつ日光の量を調節し、観葉植物の育ちやすい環境を作ってあげてくださいね。
猛暑日は外から室内へ
たとえ屋外での生育が望ましい観葉植物であっても、猛暑日やあまりにも晴れの日が続く場合は、夏の暑い時期が終わるまで室内に移してあげられると安心です。
しんなりとしているなど苗の様子がおかしいのであれば、室内に入れてあげるべきタイミングです。窓際のような室内で陽の当たる場所へ置きましょう。
害虫を一緒に入れてしまわないよう、葉の裏側や鉢の底をチェックしてから移動させてくださいね。
エアコンの風を直接当てるのはNG
注意点として、室内に入れる場合にエアコンの風が直接当たる場所に置くのはNGです。
良かれと思って冷風を直接当てると葉の水分が過剰に奪われ、観葉植物は大きなダメージを負ってしまいます。
「室温は十分に下げつつも、直接風は当てない」と覚えておけると安心です。
風通しの良い場所に置く
最後に意識しておきたいのが、風通しの良い場所に観葉植物を置いてあげることです。
上述の通り、夏場は水分がすぐに蒸発するため苗の周辺が蒸れやすい時期です。絶えず空気が入れ替わっているような、風通しの良い場所を探してあげましょう。
ジメジメした空間は害虫や病気が発生する原因になります。大切な観葉植物を健康なまま夏越しさせてあげるために、しっかりと気を付けておいてくださいね。
初心者向け!夏に強いおすすめの観葉植物&花5選!
最後に、初心者でも夏越しを実現しやすいおすすめの観葉植物と花をご紹介します。
いずれも暑い夏にも元気に育ち、それでいてお世話していて楽しい魅力を兼ね備えた品種たちです。自分のベランダや庭で育ててみたいものはどれか、ぜひチェックしてみてください。
パキラ
数ある観葉植物のなかでも、抜群の知名度を誇るのが“パキラ”です。
“パキラ”は「発財樹」という縁起の良い別名を持ち、風水でも金運アップに効果のある植物とされています。
さらに、生命力が旺盛で頑丈なうえ、もともとは中南米の植物であるためか暑さにも非常に強いです。
直射日光による葉焼けと、ジメジメした湿気にさえ気を付けてあげれば、夏をものともせず元気に育ってくれますよ。
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サンスベリア
“サンスベリア”は高い空気清浄効果を持つ観葉植物です。室内に置くと有害物質を吸って、代わりにマイナスイオンを出してくれるユニークな性質を持ちます。
葉が空に向かってシュッと鋭く伸びる姿がスタイリッシュで、室内をかっこよく飾りたい方にも◎です。
また、空気清浄効果を活かすために室内に置くのがおすすめですが、直射日光にさえ気を付ければ夏の屋外でも元気に育ちますよ。
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ガジュマル
沖縄で「精霊の宿る木」として愛されている縁起の良い観葉植物が“ガジュマル”です。
日本の最南端である沖縄でも元気に育つほどに、暑さにも日差しにも強い植物で、多少のことでは枯れません。
根が絡まって苗になったような独特の樹形も愛らしく、初心者から観葉植物愛好家の方にまで愛されています。苗ごとにまったく生え方が異なるため「自分だけのガジュマル」として愛着が湧きやすい点も魅力です。
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アサガオ
学校で栽培することがあるほどに育てやすい夏の花が“朝顔(アサガオ)”です。
“朝顔”は暑さに強いのはもちろん、涼しげな見た目・生育スピードが早い・特別なお世話も不要と嬉しい特徴が揃っています。
花の色ごとに「愛情」や「あふれる喜び」のような素敵な花言葉も持ち、縁起の良さも◎です。小さなころを思い出しながら、種から“朝顔”を咲かせてみませんか?
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ひまわり
夏の花といえば、最初に“ひまわり”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? 明るい見た目で大人気の花である“ひまわり”は、実はベランダでも簡単に育てられます。
注意点は、大きくなったあとに支柱を与えるのみです。日光をたくさん浴びせる、水をたっぷりと与えるといった基本的な育て方を守るだけで元気に育ちます。
「少し殺風景かな?」という空間を、“ひまわり”で明るく飾ってみてはいかがでしょうか?
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いくつかのポイントだけ押さえて夏も観葉植物を楽しもう!
この記事では観葉植物と夏の暑さについて、枯れてしまう原因や対策、夏にもよく育つおすすめの品種を解説しました。
夏は観葉植物の枯れやすい時期ですが、以下の4つのポイントさえ押さえておけば心配はいりません。
- 水やりは朝・夕方にたっぷりと
- ブラインドやレースのカーテンで遮光しよう
- 猛暑日は外から室内へ
- 風通しの良い場所に置く
ご紹介した内容を参考に、ぜひ大切な観葉植物を夏越しさせてあげてくださいね。