マンデビラ(ディプラデニア)は美しい花と繁茂する葉が特徴のつる性植物。初めてマンデビラを育てる場合、「どのように育てたら良いのだろう」と悩む方もいるのではないでしょうか。この記事では、マンデビラの育て方のコツ、冬越しの方法や増やし方について解説します。
マンデビラはどんな植物?
植物を元気に育てるためには、その植物の特徴を知ったうえで適切な育て方をすることが大切です。まずは、以下4つの特徴を押さえておきましょう。
- エキゾチックな花を咲かせる開花期の長いつる性植物
- 品種改良が進みさまざまな品種が登場
- 暑さには強いが寒さには弱い
- マンデビラの名前の由来や花言葉
エキゾチックな花を咲かせる開花期の長いつる性植物
マンデビラは、エキゾチックな雰囲気の花を咲かせるつる性植物。開花期が長く、長い間美しい花を楽しむことができます。
品種改良が進みさまざまな品種が登場
近年、マンデビラの品種改良は進み、さまざまなバリエーションの品種が登場しています。花の色や形、葉の模様など、個性豊かな品種を楽しめるのもマンビデラの魅力です。
暑さには強いが寒さには弱い
中央アメリカ〜南アメリカ原産のマンデビラは、暑さには比較的強く夏場でも元気に成長しますが、寒さには弱めです。
そのため、冬越しする場合は、10月下旬頃から室内に取り込み、日当たりの良い場所で管理しましょう。
マンデビラの名前の由来や花言葉
マンデビラ(学名:Mandevilla)という名前は、ブエノスアイレス駐在のイギリス公使だったヘンリー・マンデビル氏に由来しています。
花言葉は、「情熱」「固い友情」「危険な恋」などです。これは、つるを伸ばし絡ませながら成長する様子や、色鮮やかな花をたくさん咲かせる姿からきています。
マンデビラの育て方!育成環境を整えるポイント
マンデビラを元気に育て、美しい花を咲かせるためには育成環境を整えることが大切です。マンデビラを育てる際は、以下のポイントに注意しておきましょう。
- 【種まき・育植えの時期】4月上旬から6月が最適
- 【土づくり】水はけの良い土づくりを心がけよう
- 【置き場所】日当たりが良く湿度の少ない環境を選ぶ
- 【水やり】土の表面が乾いてからたっぷり
- 【越冬】気温が下がってきたら室内に取り込む
【種まき・育植えの時期】4月上旬から6月が最適
マンデビラは、種から育てることもできますが、少々難易度は高め。初心者の方は苗を購入するか、挿し木からスタートすることをおすすめします。
植え付けするベストな時期は、4月上旬から6月頃。マンデビラの好む日当たりの良い環境を選び、うねを作って水はけを良くした状態で植え付けをしましょう。
つるが伸びている場合は、柵やフェンスなど、つるを伸ばしたい方向へ誘引しておくことも大切です。
鉢で育てる場合は、苗よりひと回り程度大きな鉢を用意し、以下の手順で植え付けします。
- 鉢底にネットを敷き、軽石を入れる。
- 樹木用の培養土を鉢の半分程度入れる。
- 苗をポットから取り出し土の上に置く。
- 培養土を足していき苗を固定する。
- 植え付けが終わったら支柱を立てつるを誘引する。
「庭植え」と「鉢植え」どちらの場合も、植え付けをした後はたっぷりと水を与えましょう。
【土づくり】水はけの良い土づくりを心がけよう
マンデビラは水はけの良い土壌を好む植物です。
植え付け前に土をよく耕し、石や根を取り除いたうえで、有機質を含んだ土やパーライトを混ぜ込み、通気性が良く水はけの良い土作りを心がけましょう。
【植える場所・置き場所】日当たりが良く湿度の少ない環境を選ぶ
マンデビラの植え付け場所や置き場所を選ぶ際は、日当たりが良く水はけの良い環境を選ぶことが重要です。
また、高湿度の環境では葉にカビが生えたり病気にかかるリスクが高まるため、ジメジメしないよう適度な湿度を保つようにしましょう。
【水やり】土の表面が乾いてからたっぷり
マンデビラの水やりは、土の表面が乾いたタイミングで行います。過剰な水やりは根腐れの原因になるため注意が必要です。
鉢植えの場合は、鉢底から水が流れるほどたっぷり水を与えたら、受け皿に溜まった余分な水は捨てるようにしてください。
【越冬】気温が下がってきたら室内に取り込む
マンデビラは寒さに弱い植物です。気温が下がってきたら室内に取り込むようにしましょう。
特に霜や凍結の可能性がある地域では、遅くとも秋の終わりには室内に移動させる必要があります。室内での管理や保護を行うことで、マンデビラを寒さから守ることができます。
【摘芯・切り戻し】新芽が少し伸びたら「摘芯」をする
マンデビラをコンパクトに育てたい場合は、新芽が少し伸びたら「摘芯」を行いましょう。
摘芯とは、新しい成長が始まる前に先端の芽を摘み取ることです。これにより、植物の成長をコントロールし、より豊かな枝ぶりや花付きを促すことができます。
また、秋になったらつるが伸びた株を株元から30cmほど残して「切り戻し」を行い、寒い冬に備えます。
【増やし方】マンデビラは挿木で増やすのがおすすめ
マンデビラの数を増やしたい場合は、挿木がおすすめです。
挿木とは親株から側枝を切り取り、それを株として栽培する方法のこと。挿し木には成長が早く、比較的成功しやすい特徴があります。
挿木に最適な時期は、5月から9月頃。以下の手順で挿木を行いましょう。
- 茎を2節ほど付けた状態でカットする。
- 切り口から出てくる乳白色の液体を洗い流す。
- 挿し穂の切断面を水に1時間程度水に浸ける。
- バーミキュライトなど清潔な用土に挿し穂を挿す。
- 直射日光の当たらない半日陰の環境で発根するまで待つ。
- 発根して1〜2週間ほど経過したら、土に植えて苗として育てる。
マンデビラを育てる際の注意点・トラブル時の対処法
マンデビラを育てていると、何かしらのトラブルが発生することがあります。
トラブル発生時に慌ててしまわないよう、マンデビラを育てる際の注意点とトラブル発生時の対処法をチェックしておいてください。
アブラムシやハダニなどの害虫が発生に注意
マンデビラを育てる際注意しておきたいのが、アブラムシやハダニなど害虫の発生です。これらの害虫は葉や花に被害を与え、マンデビラの成長を妨げることがあります。
害虫による被害を受けないために、定期的に葉や茎などを観察し、必要に応じて薬剤を用いて対処しましょう。
水の与えすぎは立ち枯れの原因に
マンデビラは過剰な湿気に弱く、水の与えすぎは立ち枯れの原因になります。
水やりをする際は、土の表面が乾いたのを確認してから行い、根腐れを防ぐように心掛けましょう。
1~2年に1回のペースで植え替える
マンデビラは、1〜2年に1回のペースで植え替えを行うのがおすすめです。
古くなった土や根を取り除き、大きめの鉢に植え替えることで、マンデビラの成長を促進し株全体の健康を保つことができます。
植え替えの際には根を傷つけないように慎重に行い、新しい土でしっかりと根を固定させましょう。
育て方の基本を押さえてマンデビラを元気に育てよう
今回はマンデビラの基本的な育て方や冬越しの方法、増やし方などについて解説しました。
植える場所や水やりなど、正しい方法で管理を行えば、色鮮やかで美しい花を長期間楽しむことができます。
ぜひ、今回の情報を参考にしてマンデビラを大切に育ててみてください。