「育てやすく可憐な花を楽しみたい!」「過去に植物を育ててみたけれど、枯らしてしまった…」そんな方にぴったりな花が、頑丈かつ可憐な植物“ガウラ”です。この記事で、初心者でもできる失敗しないガウラの育て方と、綺麗な花の咲かせ方をチェックしましょう。
指先サイズの可憐な花を楽しめる頑丈植物「ガウラ」
ガウラはアカバナ科ガウラ属に分類される美しい花です。主に北アメリカに生息していますが、暑さにも寒さにも強い特徴を持ち、日本の気候でもよく育ちます。
成長すると指先サイズの可愛らしい花をつけることから、「白蝶草(はくちょうそう)」の和名でも親しまれています。
繊細そうな見た目にもかかわらず、実は生命力が非常に旺盛で、初心者からも育てやすいと評判です。
「リリポップピンク」「イノセントフェアリー」など品種豊富
ガウラが愛されているのは、頑丈さとミニサイズの可愛らしい花だけが理由ではありません。品種が豊富で、なおかつそれぞれ見た目の印象が大きく異なるのも魅力のひとつです。
たとえば、ガウラの代表的な品種には以下が挙げられます。
- リリポップピンク:低めの位置でピンクの花が生い茂るガウラ。同時期にたっぷりと花が咲くためボリューミー
- イノセントフェアリー:白く清廉な印象の花が魅力のガウラ。名前通り妖精を思わせる上品な見た目
- スパークルホワイト:赤い蕾に白の花が咲く情熱的なガウラ。雑草扱いされることもあるほどに頑丈
品種を念入りに吟味すれば、自分のイメージに合ったガウラを見つけやすいだけでなく、ほかの方と被りにくいレアな一品とも出会えます。
“自分だけの観葉植物”を探している方にもぴったりな植物です。
花言葉は「清楚」や「負けず嫌い」
そんなガウラの花言葉は、「清楚」や「負けず嫌い」といった“可憐さ”と“強さ”を両立した内容です。
可愛らしい花が咲く一方で、環境にも負けない頑丈さを持つガウラにふさわしいですね。
- あまり手間がかからない植物を育ててみたい
- 人と被りにくい植物を見つけたい
- 毎日見ていて楽しい可憐な花が良い!
上記に当てはまる方は、ガウラを育ててみてはいかがでしょうか? ここからは、初心者でもできるガウラの育て方をご紹介します。
ガウラの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ
頑丈なガウラは育てるのも簡単で、水やりや日光などいくつかのポイントさえ押さえておけば元気に成長します。
今回は初心者がゼロから育てる場面を想定して、流れをチェックしていきましょう。
まずは地植えか鉢植えか決める
最初に行うべきなのが“地植え”か“鉢植え”か決めることです。地植えは庭の地面や花壇に直接植え付けること、鉢植えは文字通り植木鉢に入れて育てることを指します。
どちらでも育てるのは簡単ですが、より手軽なのは地植えです。
地植えの場合、あまりにも晴れの日が続くなどのトラブルがなければ水やりさえ不要で、ほとんど世話が必要ありません。
鉢植えの場合は、日光に当ててあげたり水をあげたりといった手入れが必要です。
しかし、模様替えをしやすかったり、ときには室内へ入れられたりと鉢ならではのメリットもあります。どちらか好きな方法を選びましょう。
植え付けは水はけの良い土に
ガウラの植え付けは以下の道具と方法で行います。必要な道具はいずれもホームセンターや通販で簡単に手に入ります。
- 育てたいガウラの苗
- 植木鉢
- 鉢底石
- 鉢底ネット
- 水はけの良い土
- 軍手
- 育てる予定の鉢に鉢底ネットを敷く
- ネットが見えなくなるまで鉢底石を敷き詰める
- 水はけの良い土を7~8割ほど入れる
- ガウラを現在の簡易鉢から取り出し、優しく植え付ける
- 残りの土を入れてガウラの根を隠す
- 一度水やりを行い、ガウラを土の中で固定すれば完了
地植えの場合も、基本的な流れは上記と同様です。鉢の準備をする代わりに、植える予定の場所に「腐葉土」と「遅効性の肥料」を混ぜ込んでおくと元気に育ちやすくなります。
また、複数のガウラを同時に育てる際は、苗同士の間隔を30cm以上空けておくとお互いに干渉しにくくなり安心です。
日当たりの良い場所に置く
植え付けが完了したガウラの鉢は、日当たりの良い場所に置きましょう。
ガウラは半日陰(1日の半分ほど日が当たる場所)でも育つ頑丈な植物ですが、たくさん日に当ててあげると綺麗に花が咲きます。
加えて、ガウラはそれほど湿気を好まないため、日当たりだけでなく風通しの良さも意識してあげられると完璧です。
水やりはたっぷりと
ガウラ(鉢植え)の水やりはたっぷりと行います。土の表面が乾いたのを確認するたび、鉢底から水が流れ出るほど大量に与えてください。
上述の通り、地植えのガウラは基本的に世話は不要です。極端に晴れの日が続き、ガウラが弱ってきた場合にのみ水を与えましょう。
病気は「灰色カビ病」に注意
ガウラは地植えで放っておいても元気に育つほど頑丈な植物ですが、ときには病気にかかるケースもあります。念のため知っておきたいのが「灰色カビ病」です。
灰色カビ病は植物の花や葉、茎などが水のしみたような独特の色合いに変色する病気です。
名前通りにカビが原因で、放置すると最終的には異常の現れた部分だけでなく、植物全体が枯れてしまいます。
湿気が原因のひとつと考えられているため、風通しの良い場所に置いて予防しましょう。
万が一発生した場合には、速やかに異常部位を取り除き、ほかの場所にうつらないようにする必要があります。
害虫は心配せずとも大丈夫
ガウラは害虫についてはほとんど心配せずとも大丈夫です。日当たりや風通しに注意して、置き場所さえしっかりと整えておけば、害虫は発生しにくい植物です。
ただし、ごくまれにアブラムシがつくこともありますので、万が一見つけたときにはピンセットやテープで取り除いてください。放置すると、繁殖して駆除がより大変になります。
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より元気に!ガウラを綺麗に咲かせるコツって?
上述の通り、ガウラは非常に頑丈で、水やりや置き場所にさえ気を配れば元気に育ちます。
加えて、以下のポイントを押さえておくとより健康に育ち、花も綺麗に咲きやすくなりますよ。
「摘心」で背の高さを抑える
摘心はガウラの背の高さを抑えるための手入れです。主に4月ごろに、ガウラの先端部分の芽をハサミで切除しましょう。
摘心を行うと、切った芽の下の葉から新たな「脇芽」が出てきます。そのため、何度も摘心を繰り返しているうちに背が低く密度の高いガウラに育ち、鑑賞効果も高まります。
「切り戻し」で花が元気に咲きやすくなる
「あまり花が咲かなくなってきた」
「摘心をしていたけれど、背が高くなってしまった」
そんなときに役立つのが切り戻しです。切り戻しはガウラを土から20cmほどの高さまでのみ残し、それより上の部分をすべて切り取ってしまう大胆な手入れです。
切り戻しを行うともう一度花が咲きやすくなるほか、過度に生い茂ってしまった状態も解消できます。おおよそ3年に一度ほどは行ってあげると安心です。
1~2年に一度は「植え替え」を
ガウラは切り戻しても元通り元気に育つほど、成長の旺盛な植物です。鉢の中で根も良く育つため、1~2年に一度は植え替えを行いましょう。
植え替えに必要な道具と手順は植え付け時とほとんど変わりません。
- 現在より一回り植木鉢
- 鉢底石
- 鉢底ネット
- 水はけの良い土
- 軍手
- 新しい鉢に鉢底ネットを敷く
- ネットが見えなくなるまで鉢底石を敷き詰める
- 水はけの良い土を7~8割ほど入れる
- ガウラを現在の鉢から取り出す
- 変色した根や土など異常のある部分を取り除く
- 新しい鉢へ優しくガウラを植え付け、残りの土を入れてガウラの根を隠す
- 一度水やりを行い、ガウラを土の中で固定すれば完了
植え付けと比べて、異常のある部分を取り除く手順が加わります。初心者の間は周りと比べて明らかにおかしい部分だけでも構いませんので、そっと取り除いてあげましょう。
増やしたいなら「挿し木」「株分け」「種まき」
もしガウラを増やしたいのであれば、「挿し木」「株分け」「種まき」の3つの手順で増やせます。
もっともおすすめな方法は種まきです。初回と同じ手順をなぞるだけで良く、手間もかかりません。
しかし、挿し木や株分けにも挑戦してみたい方のために、以下で手順をご紹介します。
挿し木
挿し木は現在の株の一部(特に枝や茎)を切り取り、新たな苗として育てる方法です。ガウラの場合は5~6月ごろに行います。
- 現在のガウラから元気の良さそうな茎を選び、先端から10cmほど切り取る
- 切り口部分を数時間水に浸す
- 新鮮な土に切り口を挿し、日当たりと風通しの良い場所に置く
- 乾燥させてしまわないように、小まめに水を与え続けると発根する
根が出た後は、新しい植木鉢を用意して植え付けてあげればOKです。
株分け
株分けは現在の苗をほぐし、複数に分割する方法です。ガウラの場合は3~4月ごろに行います。
- 現在の鉢からガウラを取り出す
- 根をほぐすようにしながら、優しく苗を分割する
- 後はそれぞれの苗に通常の植え付け手順を行えば完了
慣れてしまえば植え替えのついでに簡単に行えますが、初心者の間はどの程度ほぐして良いのか加減も難しいです。不安があれば、ほかの方法を選択すると良いでしょう。
種まき
「挿し木や株分けはなんだか難しそう…」と感じた方は、無理せずもう一度種まきから育ててみてください。
種まきから育てれば、特別な手順も必要なく、ただもう一度世話をするだけで新しいガウラが誕生します。病気などの異常を引き継いでしまう心配も少なく安心です。
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育てやすいガウラで庭やベランダを可憐に彩ろう!
雑草並みに育てやすく可憐な花を楽しめるガウラは、園芸初心者にぴったりの植物です。水やりなどの世話も簡単で、特に地植えであれば普段の手入れは一切必要ありません。
育てやすいガウラを楽しんでいると、「ほかにこんな植物も植えてみようかな?」と次々にアイデアが湧いてきます。
理想の庭やベランダの実現に向けて、園芸ショップや通販で自分好みの品種を探してみてくださいね。