サボテンは、少ない手入れで育ち、あまり枯れないイメージがありませんか?確かに丈夫な面はありますが、ちゃんとした手入れをしないと枯れてしまうので注意が必要です。本記事では、サボテンが枯れる原因・サイン、復活させる方法、育て方を解説します。
サボテンが枯れる5つの原因
丈夫なイメージのあるサボテンですが、手入れの仕方を間違えると枯れてしまいます。
サボテンが枯らしてしまう前に、サボテンが枯れる5つの原因をおさえておきましょう。
水やりの仕方が適切ではない
サボテンに「水をあげなくても育ってくれる」というイメージを持っていませんか?
確かにサボテンは身体に水分を蓄えて過酷な環境でも生きられる植物ですが、まったく水やりをしなかったり、量が足りなかったりすると、栄養が足りずに枯れてしまいます。
水やりが必要だからといって、水をあげすぎてしまうことも枯れる原因です。
砂漠や高山など乾燥した場所でも育つため、他の植物よりも少ない水で生きることができます。水が多すぎると、根腐れや根詰まりを起こして枯れてしまう可能性が高いです。
水はけの悪い土を使っている
サボテンを植えている土の性質によっても、枯れる原因になることがあります。
水はけの悪い土を使っていると、水やりで得た水分が乾燥しにくく蓄えられるので、根腐れを起こしてしまうのです。
園芸店やインテリアショップなどで販売されているサボテンは、見た目を重視して化粧土などに植えられているものが多くあります。長期間サボテンを育てるためには、土を変える必要があるでしょう。
日当たり・風通しの悪い場所に置いている
サボテンは日光を好む植物ですので、日当たりが不足していると元気がなくなったり、細くなったりしてしまいます。
風通しも重要で、風通しの悪い場所に置いていると、病害虫が発生する原因になるため、注意が必要です。
直射日光・雨が当たる場所に置いている
日光が好きといっても、強い直射日光が当たり続けると、葉焼けを起こしてしまいます。
また、雨が当たる場所も枯れる原因のひとつです。水のあげすぎについて解説したように、水分を含みすぎると根腐れの原因になるので、屋外に飾るときは雨に注意しなくてはいけません。
鉢のサイズが合っていない
サボテンは成長がゆっくりですが、ゆっくりと根や茎を伸ばしています。
鉢の中では根が着実に成長しているので、成長に対して鉢のサイズが合っていないと根詰まりを起こしやすいです。
根詰まりによって、栄養が十分に行き渡らなくなると、サボテン自体も枯れはじめてしまいます。
サボテンが枯れているか判断するサイン
観葉植物の多くは葉っぱが付いているので、枯れているかどうか変化に気づきやすいです。その点、サボテンは目立った花や葉っぱがなく変化に気づきにくいかもしれません。
サボテンが枯れているかどうかを判断する3つのサインをご紹介します。
根腐れを起こしている
水分が多すぎると起きてしまう根腐れは、サボテンが枯れるときに多い原因です。根腐れを起こしたサボテンは、根元が黒っぽくなったり、茶色っぽくなったりします。
サボテンの上部の変化はすぐに現れませんが、内部では腐食が進んでいるので根元に注目して、いち早く察知しましょう。
変色して腐っている部分がある
根腐れを起こしていなくても、サボテンの一部が変色して腐る場合があります。
変色が一部分ですぐに気づくことができれば対処できますが、時間が経ってしまうと枯れが進んでしまうので注意が必要です。
変色の原因には、直射日光による葉焼けがあります。屋外に置いている場合や室内で日当たりの良い場所に置いている場合は、置き場所を変えましょう。
表面が乾燥してしぼんでいる
表面がカサカサしている、購入したときよりもしぼんでいるといった状態も、サボテンが枯れるサインです。
十分な栄養が届いていない可能性が高く、水やりの頻度・量、土の環境、日当たりなどに問題があるでしょう。
植え替えをできていない場合は、根詰まりが乾燥・しぼみなどの原因に考えられます。
枯れてしまったサボテンを復活・再生する方法
サボテンは枯れてしまっても復活・再生する方法があります。
適切に処理すれば、元の姿に戻る可能性がありますので、諦めずに復活・再生する方法を試してみましょう。
変色・腐っている部分を切り落として再生する「胴切り」
根腐れで根元が変色したり、腐食が進んだりしているサボテンは、「胴切り」という方法で再生できる可能性があります。
「胴切り」とは、サボテンの胴に当たる茎を切り、既に枯れた部分を除去する方法です。サボテンの内部が腐っていなければ、胴切りした後のサボテンを植え付けて育てると、また元気に成長してくれます。
「胴切り」の手順をポイントと合わせて確認していきましょう。
- 「胴切り」に使用する刃物を消毒する
- 色が変わった部分を残さずにカットする
- 植えやすくするために、切り口を尖らせるように整える
- 殺菌剤で消毒した後に、直射日光を避けて30分ほど日光に当てる
- 新聞紙などで断面を包み、しっかり乾燥させる
- 新しい鉢や土を用意して断面から植え付ける
変色・腐っている一部分を除去して殺菌する
葉焼けや病害虫などが原因で、一部分だけ変色・腐敗している場合もあるでしょう。そのままにしておくと、内部に腐敗が進む可能性があるので、除去する必要があります。
変色・腐っている部分を消毒した刃物などで除去しましょう。切り口から腐敗菌が入るかもしれないので、胴切りと同じようにしっかり殺菌するのがポイントです。
サボテンを枯らさない育て方のポイント
サボテンは枯れても復活・再生できる可能性がありますが、一番良いのは枯らさずに元気に育ててあげることですよね。
サボテンを枯らさない育て方のポイントは、以下で解説する8つです。
適切な頻度・量で水をあげる
サボテンの水やりは、季節ごとに頻度・量を調節するのがポイントです。春から秋にかけては土が乾いたタイミングで、鉢の底からあふれるくらいの水をあげましょう。
冬は成長が止まるので、頻度・量は抑えめします。3~4週間に1回程度を目安にして、あげすぎに気を付けながら水やりしましょう。
日当たり・風通しの良い場所に置く
日当たりの良い場所に置くことによって、日光がサボテンの成長を助けてくれます。
強い日差しは葉焼けにつながるので、遮光ネットをつけたり、屋外に移動したりするなど、直射日光には注意が必要です。
風通しは病害虫対策に効果があります。家の中で風が抜けやすい場所や人通りの良い場所などに置きましょう。
適量の肥料で成長をサポートする
サボテンを育てるときに必ずしも肥料は必要ではありませんが、適度にあげることで成長をサポートできます。
肥料の量や濃度を間違えてしまうと、サボテンが元気をなくす原因になります。一度に与えすぎない、規定量に薄める、成長が止まる期間に与えないなどの注意点を守って、肥料を与えましょう。
水はけの良い土に植える
購入時に化粧土や化粧砂に植えられているサボテンは、水はけの良い土に植え替えるのがおすすめです。
短期間では問題ありませんが、徐々に水分が蓄えられていき、根腐れの原因になります。水はけの良い土に植えることで、適度に水を吸収できて乾燥し、根腐れを予防可能です。
5度以上の温度を保つ
品種にもよりますが、サボテンは5~40度の環境で生育ことができます。
幅広い温度帯で生きられるものの、5度以下の寒い環境は避けましょう。最低でも5度以上を確保した場所に置くと安心です。
害虫を見つけたらすばやく駆除する
サボテンを育てるときに注意したい害虫は、ハダニとカイガラムシです。
どちらもサボテンに付くと栄養を吸収してしまいます。ハダニとカイガラムシが原因になって、病原菌やダニに侵されることもあります。
まずは害虫が発生しやすい多湿状態を避けるために、風通しの良い場所に置くことが大切です。それでも発生してしまった場合は、すばやく駆除し、被害を最小限におさえましょう。
定期的に植え替えを行う
根が成長しすぎると、栄養が行き渡らなくなり生育に影響が出てしまいます。根の密集を防ぐために、1年に1回程度植え替えすることが大切です。
植え替えを行うときは、一回りの大きめの鉢と鉢底ネット、小石、新しい土などを用意して作業を行いましょう。
ストレスがかからないように、暑すぎない春・秋に植え替えするのもポイントです。
サボテンを枯らさないように元気に育てよう
サボテンは、間違った水やりや水はけの悪い土、日当たり・風通しなどが枯れる原因になります。枯れてしまった場合は、根腐れや変色、乾燥などが主なサインです。
サボテンを枯らさないためには、水やりの頻度・量や日当たり、土選び、温度管理など適切なお手入れをしましょう。
もし枯れてしまっても「胴切り」などの方法で復活させられる可能性がありますが、まずは枯らさないようにしっかりと手入れして、元気に育ててあげてくださいね。