ドラセナ・コンパクタ(観葉植物)の育て方!初心者でも失敗しないポイントや植え替え方法を解説

ドラセナコンパクタ

スタイリッシュなドラセナ コンパクタは、部屋で育てる観葉植物として人気があります。生長がゆるやかで、世話も簡単なので、初心者にもおすすめです。この記事では、ドラセナ コンパクタの特性や基本的な育て方、剪定方法や増やし方まで、一挙にご紹介します。

目次

ドラセナ・コンパクタは部屋の観葉植物にぴったり

ドラセナ・コンパクタは部屋の観葉植物にぴったり

ドラセナ属は、スズラン亜科の属のひとつで、常緑性の樹木です。熱帯アジアから熱帯アフリカに分布しています。園芸種が50種ほどある、人気の高い観葉植物です。「幸福の木」と呼ばれるドラセナ マッサンゲアナも、この種に属します。

ドラセナ・コンパクタもこの種に属する植物です。ドラセナ・アオワーネッキーの矮性種で、名前の通りコンパクトな品種です。光沢のある濃いグリーンの葉が青々と茂っているのが魅力的で、園芸種として人気があります。

よく流通しているサイズは、4~10号鉢で、高さは30~170cm前後まで幅広くあります。部屋の置きたいスペースに合わせて選べることも、嬉しいポイントと言えますね。

そのほかにも、ドラセナ・コンパクタが部屋の観葉植物に向いている理由をまとめました。

ゆっくりと生長する

ドラセナ・コンパクタは、生長スピードがとてもゆるやかな観葉植物です。葉と葉の間隔が狭い植物は、高さがでるのがゆるやかな傾向にあるといわれています。

また、横に広がらず上に向かって生長するため、スペースを取りません。比較的長い期間をコンパクトなまま育てられるので、部屋の限られたスペースで育てるのにぴったりです。

インテリア性の高いルックス

光沢のある濃いグリーンの葉と細長く伸びた幹が、ドラセナ・コンパクタの魅力です。細長い幹の先に、密集して葉が覆い茂っています。

細長い幹の短い節はストライプのようにも見え、ユニークですよね。すっきりとしたシルエットがスタイリッシュで、部屋におしゃれな印象を与えてくれます。

小さなサイズには葉だけが茂っているように見えるものもあり、それもまた個性的です。どちらのサイズもインテリア性が高く、人気があるのも納得ですね。

耐陰性が高い

ドラセナ・コンパクタは、耐陰性が高いという特性があります。明るい日陰でも十分育つ丈夫さを持っているのです。室内の蛍光灯でも育つことが可能であるため、窓のない部屋にも置くことができます。

玄関や部屋の壁際などは、日当たりが悪い場合が多いでしょう。そういった場所でもドラセナ・コンパクタは育つため置き場所を選びません。

これらの理由から、ドラセナ・コンパクタは部屋で育てる観葉植物に向いていると言えます。

ドラセナ・コンパクタの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ

ドラセナ・コンパクタの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ

ドラセナ・コンパクタは、世話が比較的簡単です。しかし、弱ってしまうことや枯れてしまうこともあります。

ここではドラセナ・コンパクタの基本的な育て方と、枯らさないためのコツを詳しくチェックしていきましょう。ぜひ参考にして、元気に育ててくださいね。

明るい日陰に置く

ドラセナ・コンパクタは、基本的にレースカーテン越しの明るい日陰に置きましょう。

生育期である5~9月には、屋外などの日当たりの良い場所に置くことで、葉が鮮やかになり丈夫に育ちますよ。

しかし、直射日光が当たる場所は、葉やけを起こしてしまうため避けてください。葉やけとは、葉が日に焼けてしまい黄色に変色してしまうことです。一度変色してしまうと、元には戻らないため注意しましょう。

また、耐陰性の高いドラセナ・コンパクタですが、日当たりがまったくないのは日照不足で弱ってしまいます。1週間のうち4日、5時間程度は日光浴をさせてあげましょう。

寒い季節は室内へ

熱帯地方が原産であるドラセナ・コンパクタは、寒さが苦手です。屋外で育てている場合は、寒くなってくる秋ごろには室内に移動しましょう。気温が15℃以下になるのが目安です。

室内でも、10℃以下にならないように気を付けてください。真冬には、室内であっても窓辺などでは気温が下がってしまうため、ドラセナ・コンパクタを置くのは避けましょう。また、暖房の風が直接当たるような場所も避けてください。

冬の間は、室内の明るく暖かい場所で育ててくださいね。

水やりは季節に応じて

生育期である5~9月は、一日一回たっぷり水を与えましょう。できれば屋外に出して、葉の上からかけてあげると良いですよ。

屋外に出すことが難しい場合は、表土が乾いたらたっぷりと水やりをし、葉水を与えると元気に育ちます。

10月以降は、表土が乾いたあとさらに2~3日たってから水やりをしましょう。

特に冬場の休眠期は、あまり水を吸わなくなるため、月に1~2回でも十分です。この時期に水を与えすぎると、根腐れしてしまうおそれがあるため注意しましょう。

葉水を与える

室内で育てる観葉植物は、葉にほこりが溜まりやすくなっています。葉水を与えて、キレイに保ちましょう。

葉水とは、葉の表裏に霧吹きなどで水を吹きかけるお手入れ方法です。湿らせた布などで拭いてあげても良いですよ。

特に乾燥気味に育てる冬場は、ハダニが付きやすくなります。葉水をすることで防虫効果もあるため、こまめに行ってくださいね。

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肥料を与える

ドラセナ・コンパクタには、生育期である5~9月に肥料を与えましょう。緩効性の化成肥料を2ヶ月に1回ほど与えてください。液肥であれば、月に2回ほどで良いです。

しかし、肥料の与えすぎは逆に弱らせてしまうこともあります。株の大きさや土の量に応じて、規定量を守って与えましょう。

冬の休眠期には、肥料を与える必要はありません。

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ドラセナ・コンパクタの剪定方法

ドラセナ・コンパクタの剪定方法

普段はほとんど手間がかからないドラセナ・コンパクタですが、「剪定」が必要になるときがあります。

「剪定」と聞くと難しそうに感じてしまいそうですが、簡単に言えば葉や枝を切ることです。伸びた枝を短く切り詰めることは、「切り戻し」と言って、剪定方法のひとつです。

剪定をするタイミングは以下の3つです。

  • 葉が変色してしまった
  • 全体的に弱ってしまった
  • 伸びすぎてしまった

このようなときは、剪定してあげることで見た目が整ったり、元気を取り戻したりします。

ただし、剪定をすることは植物にとってダメージにもなってしまいます。ドラセナ・コンパクタが最も元気な、生長期である5~9月の間の真夏を避けた時期がおすすめです。

植物を切ってしまうことを不安に感じるかもしれませんが、正しく行えば大丈夫ですよ。大切なドラセナ・コンパクタが元気に育つよう、ぜひチャレンジしてください。

それでは、剪定をする3つのタイミングを、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。

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葉が変色してしまった

葉やけを起こして黄色くなってしまったり、枯れて茶色くなってしまったときは、葉を摘み取るように剪定しましょう。

葉先だけ変色してしまっている場合は、ハサミで切ると良いですよ。葉の形に合わせて斜めに切ると、自然に見えるためおすすめです。

全体的に弱ってしまった

全体的に弱ってしまった場合も、剪定してあげることで元気を取り戻すかもしれません。

思い切って葉が出ている箇所を、全て切り取ってしまいましょう。そうすることで、新しい強い芽を出してくれるのです。

すでに新芽が出てきていることもあるので、気を付けて行ってくださいね。

伸びすぎてしまった

生長スピードが遅いドラセナ・コンパクタですが、気が付いたら伸びすぎてしまったということもあるでしょう。

そのような場合は、好みの丈になるよう切り取ってください。また伸びてくることを想定して、少し短めに切ることをおすすめします。

切り口の下から新芽が出てくると、茎が増えたり、シルエットが変わったりするので、注意してください。

密集しすぎた葉を間引く場合は、バランスを見つつ不要な茎の根元を切りましょう。

このように、適宜剪定をしてあげることで、元気に育ってくれますよ。

ドラセナ・コンパクタを育てる際に生じやすいトラブルと対処法

ドラセナ・コンパクタを育てる際に生じやすいトラブルと対処法

ドラセナ・コンパクタを育てるうえで、避けられないトラブルがあります。ドラセナ・コンパクタは、根腐れしたり、葉先だけ枯れたりしてしまうことがあるのです。その場合の対処方法をご紹介します。

根腐れしてしまった

葉が枯れていて、土から嫌な臭いがしたり、水やりをしても吸わなかったりする場合、根腐れを起こしています。

この場合、株全体が枯れてしまう前に、早急に植え替えをしてあげましょう。根腐れした部分を優しく取り除いたら、新しい土に植え替えます。

しかし、冬場に植え替えをすると余計に枯れてしまうおそれがあります。根腐れしてしまわないよう、水やりには注意してくださいね。

葉先だけ枯れてしまった

空気が乾燥しすぎていると、葉が枯れてしまうことがあります。特に冬場は、暖房をつけた室内が乾燥し、湿度が不足してしまいます。

葉や茎の乾燥を防ぐため、葉水をこまめに与えましょう。枯れてしまった葉は摘み取ってください。

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ドラセナ・コンパクタを植え替えよう

ドラセナ・コンパクタを植え替えよう

ゆっくりと生長するドラセナ・コンパクタも、植え替えが必要です。健全な成長を促すためにも、しっかりとチェックしておきましょう。増やし方もあわせてご紹介します。

2~3年に一度は植え替えを

ドラセナ・コンパクタは、2~3年に一度植え替えましょう。または、鉢穴から根が飛び出てしまったり、水が染み込みにくくなったりしたら、植え替えのサインです。

生長期である5~9月が適期ですが、この期間のなるべく早い時期がおすすめです。

「挿し木」か「茎伏せ」で増やせる

ドラセナ・コンパクタは、「挿し木」と「茎伏せ」という方法で増やすことができます。どちらも簡単に行えるため、剪定や植え替えのタイミングで行うと良いでしょう。

挿し木の手順

挿し木とは、切り取った枝を使って増やす方法です。

  1. 葉の付いた枝を10~15cmほど切り取り、切り口を斜めにカットします。新芽の付いた枝を使うとより良いですよ。
  2. 先端の葉を3~4枚残し、余分な葉は切り落とします。残した葉は半分に切りましょう。
  3. 用意しておいた植木鉢に土を入れ、枝の全長の1/2~1/3を埋めます。
  4. 水をたっぷり与えてあげましょう。

葉のない枝だけを挿し木することも可能です。これを「管挿し」と言います。上下を間違えると発根しませんので、気を付けてくださいね。

茎伏せの手順

茎伏せとは、枝を土に挿すのではなく、横に倒して並べる方法です。ドラセナ・コンパクタは耐陰性が高いため、日が当たりにくい茎伏せに向いていると言えます。

  1. 枝を鉢のサイズに合わせて切り取ります。切り口は斜めではなく、真っすぐにしましょう。
  2. 土の上に横向きに並べます。枝が半分くらい埋まるようにしてください。
  3. たっぷりと水を与えましょう。

「挿し木」も「茎伏せ」も、とても簡単に行えるため、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

ドラセナ・コンパクタの種類

ドラセナ・コンパクタの種類

ドラセナ・コンパクタには、葉が赤みがかった紫色をしている種類もあります。

ドラセナ パープルコンパクタ

ドラセナ・コンパクタは濃いグリーンの葉をしていますが、‟ドラセナ パープルコンパクタ”は、赤みがかった紫のような、繊細な葉色をしているのが特徴です。株によって色の出方が変わるため、個性がそれぞれ異なります。

上品な葉色の‟ドラセナ パープルコンパクタ”は存在感があるので、部屋に置くと素敵なインテリアになりますよ。

おしゃれなドラセナ・コンパクタを上手に育てよう

おしゃれなドラセナ・コンパクタを上手に育てよう

ドラセナ・コンパクタは、耐陰性が高く見た目もスタイリッシュなため、部屋で育てる観葉植物にうってつけです。

育て方も比較的簡単で、特に「日当たりの良い場所に置くこと」と「気温に応じた水やりをすること」を意識するようにすると、初心者にも元気に育てられますよ。

「挿し木」や「茎伏せ」などの増やし方や、伸びてしまったときの剪定方法も簡単です。

おしゃれなドラセナ・コンパクタを部屋に飾って、上手に育ててくださいね。

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