ミモザの育て方ガイド|基本の管理方法から鉢植え・地植えのコツまで解説!

ミモザの育て方ガイド:基本の管理方法から鉢植え・地植えのコツまで解説

春の花を代表するミモザ。鮮やかな黄色の小花をつけるミモザは、見ている私たちの心を明るくしてくれます。今回は、人気のミモザの育て方をご紹介。鉢植え・地植え両方の育て方のコツや栽培の際の注意点なども解説します。お家にミモザを迎えて育ててみようと考えている方は参考にしてください。

目次

ミモザの基本情報

ミモザの和名は「ギンヨウアカシア」です。実は、ミモザというのは、アカシアの仲間であるフサアカシアのことを言います。フサアカシアの英語名・フランス語名が、ミモザ(Mimosa)です。

ミモザは3月から4月上旬の春の初めごろにたくさんの黄色い花を咲かせます。葉よりも花の方が目立ち、庭に植える観賞用の木として人気を集めています。

ミモザの原産地はオーストラリア南東部といわれていて、成長すると草丈は5メートルから、大きなものでは10メートルまで伸びます。

常緑性の植物で、花が咲いていない時期でも緑が枯れることがないため鑑賞を楽しめるでしょう。

ミモザの花言葉

ミモザの花言葉は、文化や地域によって多少の違いはありますが、一般的に以下のような意味が込められています。

  • 秘密の愛
  • 友情
  • 優雅
  • 感謝

特に、ミモザは欧州などの一部地域で、3月8日の国際女性デー(International Women’s Day)に女性に贈られることがあり、この場合の花言葉は「尊敬と愛情の象徴」とされています。

明るさや温かさを感じさせるミモザの黄色い花は、ポジティブなメッセージを伝えるのに適しているとされています。花言葉はその花の色や形が花の開花時期などに由来することが多いため、ミモザの場合、その鮮やかで生命力に満ちた見た目がこれらの意味を象徴していると考えられるからです。

ミモザの基本的な育て方

ここからは、自宅でミモザを育てる場合の基本的な育て方を見ていきましょう。

植え付け場所

ミモザは日光を好む植物です。植え付ける際は日当たりの良い場所を選びます。また、風通しの良いところを選ぶのも大切ですが、風が強く吹き付ける場所は枝が折れるのを防ぐため避けるようにしましょう。

ミモザの植え付けは4月から9月にかけてがおすすめです。

管理場所

ミモザは成長すると大きいものは10メートルまで伸びます。そのため、鉢やプランターで栽培するよりも、地植えが安心です。

ミモザを地植えするとしても、成長後に株を移動させるのは難しいため、管理する場合のことも考えて植え付け場所を決めるようにしましょう。

植え付け直後のミモザは幹がまだ細いため、強い風が吹くと倒れてしまう可能性があります。はじめのうちは支柱を立てて支えるようにすると安心です。

土の選び方

ミモザには水はけの良い用土が適しています。

植え付けには市販の培養土がおすすめですが、もし植える場所の土の水はけが悪い場合は、必要に応じて軽石やバーミキュライトを混ぜて改良します。

水やり

土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。土が乾かずに水やりをすると根腐れの原因になるので注意が必要です。

水やりの頻度は季節や気候によって異なりますが、夏は土が早く乾くため頻繁に、冬は控えめを意識しましょう。

肥料

ミモザの根には窒素を吸収する菌が生息しているとされているため、窒素を含む肥料を選ぶ必要はありません。

ミモザの肥料におすすめなのが以下の2種類です。

油かす

油かすの原料はナタネやダイズです。これらの油を搾る工程で出た残りかすは有機肥料になります。

油かすの肥料の中には、通常のものと発酵されているものがあります。発酵されている油かすは臭いやカビ、虫がつく心配がないため安心して使用できます。

緩効性化成肥料

ミモザの育ちが悪いのが気になったら、ゆっくりと効くタイプの化成肥料を与えてみましょう。与える場合は年1回を目安に、4月から5月の成長期に合わせるようにします。

マンションでのミモザの育て方

マンションのベランダなど、少ない面積のところでもミモザを育てることは可能です。マンションでミモザを小さく育てる場合は鉢に植え付けましょう。

鉢植えする場合の鉢の選び方

ミモザを鉢植えする場合でも、1mの高さまで成長するように育てる方が花付きがよくなります。

ミモザは花がたくさん咲くと枝が重くなりしなることがあるため、鉢は大きめのものを選ぶようにしましょう。

おすすめのサイズは8〜10号(直径約24〜30cm)の鉢です。ネットショップで鉢を買う場合は、号数だけではなく直径も確認しましょう。

鉢植えミモザの育て方

鉢植えミモザも地植えと同じように、水はけ・風通しに注意して育てるようにします。

植え付けの際には水はけの良い市販の培養土を使うと安心です。植え付け直後は鉢に支柱を立てて枝を支え、土の中で根が張るのをサポートします。

乾燥した場所でも元気に育つミモザは、水の与えすぎに注意しましょう。基本的に肥料も必要ありません。ただし、花が咲きにくかったり、葉が黄色くなって落ちてしまったりする場合は緩効性化成肥料を株元に与えるようにします。

ミモザを置く場所が風が通りにくい場合は、害虫(カイガラムシ)が発生しやすくなります。葉の裏や枝を定期的にチェックして、害虫を見つけたら歯ブラシなどを使って落とすようにしましょう。

ミモザ栽培の注意点

ミモザを育てる際に注意しておきたいことは、冬越しと剪定の2つです。それぞれ解説します。

冬越しの方法

ミモザは乾燥と寒さに強い植物です。そのため、寒さが苦手な植物のように特別な冬越しの準備は必要ありません。

ただし、ミモザを育てている地域が寒さが特別に厳しい場合は、鉢植えであれば室内に取り込むか、軒下がある家なら軒下に移動させるようにしても良いでしょう。

冬の間の水やりはできるだけ控えめにして、乾燥気味に育てます。

剪定時期

ミモザの葉や枝が混み合うと風通しが悪くなり、病害虫が発生する原因になります。花が咲き終わった頃を目安に花が付いていた枝を切り落としましょう。

剪定は混み合った枝葉をスッキリさせるほかに、新芽が付きやすくなる効果も期待できます。

なお、鉢植えのミモザの高さを抑えたい場合は「芯止め」という剪定方法もあります。芯止めとは、ミモザの主幹と呼ばれる一番太い幹の先端を切ることです。

芯止めには樹木の高さを抑えて、枝を横に広げて増やす効果があります。枝数が増えれば花もたくさんつくようになるでしょう。

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ミモザは植え替えできる?

ミモザは一度植えたら移植を嫌う植物です。地植えの場合は、植え付け場所を慎重に決めたうえで、その後の植え替えは避けましょう。

鉢植えのミモザの場合は植え替えは必須。植え付けたまま放っておくと鉢の中で根がギチギチになり根詰まりという現象を起こします。

根詰まりは花付きに影響が出るため、1年に1度を目安に植え替えするようにしましょう。水やりをしてもすぐに土が乾いてしまう場合は植え替え時期が来た目安です。

ミモザの植え替え方法

鉢植えミモザの植え替えには、今の鉢よりもひと回り大きい鉢を選びます。作業は4~5月の天気の良い日を選びましょう。

植え替えの際は、根を切らないようにすることが大切です。根を傷つけるとミモザが枯れてしまう原因にもなります。

鉢からミモザの木を抜いたらやさしく土を落として、新しく培養土を入れた鉢に移し替えましょう。

ミモザの種類一覧

ミモザにはいくつか種類があります。ここでは代表的な5種類のミモザをご紹介します。

ギンヨウアカシア

春先になると葉が見えなくなるほどの黄色い花をたくさん咲かせる、ギンヨウアカシア。日本でミモザといえば、このギンヨウアカシアを思い浮かべる方が多いかもしれません。

ギンヨウアカシアの「ギンヨウ」は葉の色を表していて、葉は銀灰色です。花が落ちた後でも葉の色は変化したり紅葉したりすることはなく、常に美しい色を保ちます。花が咲き終えた後も観賞価値があるミモザの種類です。

パールアカシア

真珠葉アカシアとも呼ばれるパールアカシアは、丸い葉が特徴です。葉の表面は少し起毛して白っぽく見えます。

パールアカシアの花はギンヨウアカシアに比べて大きめで丸く、花が咲くと甘い香りが漂います。

パールアカシアは、アカシア類の中でも小さめです。ミモザをコンパクトに育てたい場合や、鉢植えで育てる際におすすめです。

フサアカシア

ほかのアカシアの種類よりも葉が細く、鳥の羽のようにも見えるのが特徴のフサアカシア。日が暮れる頃には葉が眠るように葉を閉じるのも特徴的です。

フサアカシアは、小さなボール状の黄色い花をたくさん咲かせます。葉に特徴があるため、リースやドライフラワーなどの素材にもおすすめです。

フサアカシアの花も咲くと甘い香りがします。

アカシア・ブルーブッシュ

アカシア・ブルーブッシュは銀色がかった緑色の細い葉が特徴です。大きくなると葉がさらに美しくなります。

アカシア・ブルーブッシュは4月頃に黄色い花を咲かせます。アカシア類の中では寒さに弱いため、寒さが厳しい土地で育てる場合は、鉢で育てるようにして寒い日は軒下に移動させましょう。

三角葉アカシア

三角葉アカシアはその名の通り葉が特徴的な三角の形をしています。三角葉アカシアはカルトリフォラミスとも呼ばれています。

葉の色は銀色にも緑色にも見えて、花が咲くと葉と黄色い花とのコントラストを楽しめます。

三角葉アカシアや地植え・鉢植えどちらにも向いています。

春の訪れを告げるミモザをお家で育てて楽しもう

春先に可愛らしい黄色い花を咲かせるミモザは、ポジティブな花言葉を持ち気分を盛り上げてくれる花です。ミモザの種類によっては葉にも特徴があり、花の季節が終わっても一年中楽しめるでしょう。

ミモザは育て方のコツを知れば、乾燥や寒さに強く、管理も簡単で育てやすい植物と言えます。鉢植えもできるため、ミモザをコンパクトに育てたい方は鉢植えを選ぶのがおすすめ。ぜひミモザをお家で育てて楽しんでください。




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