おしゃれなショップやカフェでよく目にするフィカス・ウンベラータは、大きなハート型の葉っぱや、スタイリッシュな樹形にファンが多く、自宅に置いている方も多いのではないでしょうか?この記事では、そんな魅力たっぷりなフィカス・ウンベラータの上手に育てるポイントや注意点を解説していきます。
フィカス・ウンベラータはインテリアのアクセントになるおしゃれな観葉植物
ウンベラータの正式名称は「フィカス・ウンベラータ」です。「フィカス」は属名で、ゴムの木の一種であることを表しています。
また、「ウンベラータ」はラテン語で「日傘」を意味し、大きく育った葉っぱは傘のように見えます。日本では50~150cmほどの高さになる物が多く、観葉植物として人気があります。
大きな葉っぱと独特な樹形がおしゃれなので、ご自宅で育ててみたいと思っている方も多いでしょう。お部屋にウンベラータを取り入れると、明るく清涼感のある、スタイリッシュな雰囲気を作ることができますよ。
ぜひ生き生きと育てて、インテリアのアクセントとして飾ってみましょう!
フィカス・ウンベラータの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ
ウンベラータは基本的に高温多湿を好む植物です。必要に応じて場所を変えたり、水やりの頻度を変えたりして上手に育てましょう。
日当たりの良い場所に置く
基本的には日当たり良好な場所に置きます。しかし、直射日光は葉焼けの恐れがあるため避けましょう。特に夏の西日には注意が必要です。
耐陰性があるため、屋外だけでなく室内でも育てることができます。直射日光の当たらない、レースカーテン越しの窓際や、ベランダなどの明るい日陰に置きましょう。また、風通しの良いところに置くと害虫対策にもなります。
寒さに弱いので冬は室内へ
ウンベラータは暑さには強いですが、寒さに弱いため冬の環境には注意しましょう。生育に必要な温度は約18~30度で、耐寒最低温度は5度です。
そのため、屋外で育てているウンベラータは寒くなってきたら室内で管理します。室内でも窓際は温度が下がるため、なるべく気温の高いところに置くようにしましょう。
こまめな水やりと葉水が重要
高温多湿を好むウンベラータには、こまめな水やりが必要です。特に、春から秋までは土の表面が乾いたら、鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷり水をあげましょう。受け皿の水をそのままにしていると根腐れの原因となるため、その都度捨てるようにします。
また、真夏は毎日、土の表面が乾き始めたタイミングでしっかりと水やりをしましょう。ただし、昼間の暑い時間帯の水やりは厳禁です。水の温度が上がって根が傷んでしまうので、午前中の早いうちか、夕方に行うようにしましょう。
冬は休眠状態になるため、積極的な水やりは必要ありません。土の表面が乾いて数日経ってから水をあげるようにします。葉っぱが下向きに垂れてくると水切れのサインなので、それを目安にしてもいいでしょう。
また、ウンベラータは葉が大きい植物なので、一年を通して葉水をすることが重要です。葉が大きいとそれだけ蒸散も活発なため、乾燥しやすいのです。
まずホコリを丁寧に拭き取り、霧吹きを使って葉の表だけでなく裏側にも水を吹きかけます。葉水は害虫予防にもなりますので、積極的に行いましょう。
剪定のタイミングとやり方
ウンベラータはどんどん生長する植物なので、必要に応じて剪定が必要です。見た目をよくするのはもちろん、必要な養分を効率よく取り込めるようにするために必要です。また、適度に邪魔な葉を減らすことで、害虫対策にもなります。
タイミングは、生長期の春から秋、遅くても10月上旬までに行います。ウンベラータの白い樹液は人体によくない成分が含まれていて、かぶれの原因となりますので、グローブや手袋をして行いましょう。床には新聞紙などを敷いておくと安心です。
剪定をする際は、完成形をイメージして下向きや内向きの枝、また交差している枝を生え際からカットします。よく切れる清潔な剪定バサミを使用し、古くなった葉や邪魔な葉を取り除くのがポイントです。
枝の切り口から新芽が出てくるので、理想の樹形を想像しながら剪定を楽しみましょう。
定期的に肥料を
ウンベラータには、定期的に肥料を与えることをおすすめしますが、土に肥料が入っている場合や有機質の土を使用している場合は不要です。効果的に肥料を与えることで生長を促し、生き生きと育ちますよ。
与える時期は5~10月にかけての生長期です。2か月に一度程度、緩効性の化学肥料を与えます。液体肥料を与える場合は、10~14日に一度を目安にしましょう。
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フィカス・ウンベラータの葉が落ちる原因
ウンベラータを育てていると、成長の過程で古くなった葉が黄色くなったり、黄色くなった葉が落ちたりしてしまうこともあります。
寒い冬には、葉を落とすこともあるため、その場合はなるべく気温の高いところに置いておきましょう。春になって暖かくなると新芽を出しますので、特に気にする必要はありません。
しかし、以下の原因が考えられる場合もありますので、チェックしてみてください。
まず考えられるのは、環境の変化です。日照不足や乾燥、寒さの影響が考えられる場合は、その原因を取り除く適切な対応が必要になります。
また、水不足や水のやりすぎによっても葉を落とすことがあるので、水やりのタイミングを見直してみましょう。
さらに、害虫や病気の影響で葉を落としてしまうことも考えられます。注意すべき害虫と病気についても覚えておきましょう。
注意すべき害虫
ウンベラータを育てる上で注意すべき害虫は、ハダニとカイガラムシです。ハダニは葉から栄養を吸い取り、カイガラムシは樹液を吸って株を弱らせます。
日照不足や根腐れが、害虫の発生の原因となりますので注意しましょう。定期的な葉水は害虫予防となりますので積極的に行いましょう。
もし害虫を発見したら、まず葉水をします。水に弱いハダニはそれだけで取り除くことができることも多いでしょう。
カイガラムシはピンセットで丁寧に取り除きます。それでも取りきれない場合は、殺ダニ剤や殺虫殺菌剤を使用しましょう。
注意すべき病気
ウンベラータの注意すべき病気は、主にうどんこ病です。葉に白い病斑がつくので、定期的に葉を観察しましょう。初期はその葉を取り除き対処します。
また、重曹水をかけるのも効果的です。水500~1000ccに対し重曹1gを溶かした重曹水を使用します。濃度が高すぎるのは厳禁ですので注意が必要です。
重曹水で対処ができない場合は、農薬や除菌剤を使用して様子をみましょう。
フィカス・ウンベラータの植え替え方法
ウンベラータの植え替えは、5~6月に行いましょう。鉢の底から根が出てきていたら、植え替えのサインです。
植え替えには、以下の道具を揃えておくと良いでしょう。
- 一回り大きいサイズの鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- スコップ
- じょうろ
- 用土
土は基本的に、観葉植物用の培養土を使います。ブレンドする場合は、小粒サイズの赤玉土6に対し、腐葉土4の割合にしましょう。
- 事前に水やりを控え乾燥させておく
- 鉢に鉢底ネットと石を置き、3分の1程度用土を入れる
- ウンベラータを取り出し、根についた土を揉みながら落とす
- 黒ずんだ根や絡まった根は切り落とす
- 鉢の中心に苗を置き、周りに用土をしっかりと敷き詰める
- 水をたっぷりと与えてウンベラータを固定する
- 1週間は涼しい日陰で管理し、肥料は与えない
2~3年に一度は植え替えを
鉢植えのウンベラータは、2~3年に一度は植え替えましょう。根が伸びてそのままにしておくと、根が詰まって枯れてしまいます。
あまり大きくしたくない場合は、同じサイズの鉢に植え替えも可能です。その場合は、根の3分の1をカットしてから植えましょう。
ウンベラータの増やし方
植え替えや剪定をしたときは、ウンベラータを増やすチャンスです。3つの方法を紹介しますので、ぜひ挑戦してみましょう。
「挿し木」は、7~10cmに切った枝を清潔な土に挿しておく方法です。葉が多すぎると根が出ないため、2分の1から3分の1程度のみ残すようにします。根が出るまでは土を乾燥させないように気をつけます。涼しい日陰で新芽が出るのを待ちましょう。
「水挿し」は、切った枝を水に挿しておく方法です。切り口を斜めにし表面積を広げることで、水を吸いやすくします。白い樹液は洗い流してから、生長がわかりやすい透明容器に入れましょう。毎日水を交換し、根が伸びてきたら土へ植えます。
「取り木」はまず、茎を切り、節のすぐ下の皮を剥ぎます。湿らせた水苔を、皮を剥いだ部分に巻き、ビニール袋で密閉し輪ゴムで固定しましょう。上下にゴムをし、水やりは少し開けた穴から霧吹きをして水苔が乾かないようにします。しっかりと根が生長したら、袋を外し植え替えましょう。
フィカス・ウンベラータの曲げ方
ウンベラータは、枝を曲げた樹形も人気がありますね。ウンベラータを育てるのに慣れてきたら、曲げ木にも挑戦してみましょう。
用意するものは、2mmと1mmのワイヤーとハサミ、一時固定用のテープです。植え替えと同じく、生長期の5~6月に行うようにしましょう。ウンベラータを傷つけないよう慎重に行うことが大切です。
- 2週間ほど前に曲げたい部分についている葉を切っておく
- 2mmのワイヤー3本をウンベラータの枝に沿わせてテープで固定する
- 1mmのワイヤーで沿わせたワイヤーと枝を螺旋状に巻き、テープは外す
- 理想の形に無理のないように曲げる
- 枝が戻らないようワイヤーを鉢にくくりつけるか、重りを使って固定する
- 1年くらい様子をみる
フィカス・ウンベラータを上手に育てておしゃれな空間づくりを
ウンベラータは育てやすく、生命力の強い観葉植物なので初心者にもおすすめです。ハート型の葉っぱは縁起も良いため、お祝いなどにもぴったりですよ。
お気に入りの樹形のウンベラータを見つけたら、大切に育ててみましょう。大きく開いた葉っぱやスタイリッシュな樹形のウンベラータは、置くだけでおしゃれな空間を演出してくれます。
生き生きと育ったウンベラータのあるお部屋は、雰囲気がワンランクアップするだけでなく、心も癒されるでしょう。
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