カモミールティーなどで知られるカモミールはハーブの一種で、ハーブティーはもちろん、家庭菜園としても人気の品種です。比較的丈夫な植物ですが、元気に育てるためにはポイントをおさえて手入れをしましょう。この記事では、カモミールの育て方や手入れの仕方、植え替え・増やし方まで詳しく解説します。
カモミールってどんな植物?
育て方に触れる前に、カモミールがどのような植物か特徴を知っておきましょう。カモミールの種類や花言葉、用途などを詳しく解説します。
カモミールの種類
カモミールは、キク科に属する植物で、大きく分けてジャーマンカモミールとローマンカモミールの2種類に分けられます。どちらも生命力が強く、踏みつけられても力強く生きられるのが特徴です。
ジャーマンカモミールとローマンカモミールの違い
ジャーマンカモミールとローマンカモミールには、いくつかの違いがあります。ジャーマンカモミールは一年草であり、1年で一生を終えるのが特徴です。種から育てるのも特徴で、庭や鉢に種をまいて育てていきます。
一方、ローマンカモミールは多年草であり、植え替えをしながら複数年に渡って楽しめるカモミールの種類です。ジャーマンカモミールは種まきからでしたが、ローマンカモミールは苗から育てます。品種によって特徴や育て方が異なることを覚えておきましょう。
花言葉は「清楚」「あなたを癒す」「逆境に耐える」
カモミールの花言葉には、「清楚」「あなたを癒す」「逆境に耐える」などがあります。可憐な姿から「清楚」「あなたを癒す」を、力強く生きる様子から「逆境に耐える」を連想させますね。
「癒しが欲しい」「辛いときでも一生懸命頑張りたい」という思いを後押ししてくれる植物といえるでしょう。
鑑賞以外にも用途が豊富
カモミールは鑑賞以外にも、さまざまな楽しみ方があります。カモミールティーが有名で、苦味が少ないジャーマンカモミールをハーブティーとして楽しむことが多いです。
香りの強いローマンカモミールは、入浴剤やオイルなどに使われます。もう一つの種類であるダイヤーズカモミールは、鮮やかな色を生かして染料として使われていますよ。
カモミールの育て方!おさえるべき4つのポイントは?
カモミールを育てるときにおさえるべきポイントは4つあります。どれも簡単にできるポイントですので、ひとつひとつ実践してカモミールを元気に育ててあげましょう。
- 日当たり・風通しの良い場所に置く
- 土が乾いたらたっぷり水やりする
- 肥料は控えめに
- 水はけの良い土が最適
日当たり・風通しの良い場所に置く
カモミールは、種類に関わらず、日当たりの良い場所を好みます。直射日光は葉焼けにつながるのでレースのカーテンをしたり、場所を変えたりして避けましょう。
風通しが良い場所に置くと、カモミールの蒸れや病害虫を防いでくれます。日光とあわせて風通しの良さもチェックして最適な場所で栽培しましょう。
土が乾いたらたっぷり水やりする
カモミールに水やりをするときのポイントは、「土が乾いたらたっぷりと」です。
鉢の底から水が流れるほどたっぷりの水をあげましょう。地植えで育てる場合は、根付いた後の水やりは必要ありません。
肥料は控えめに
肥料については、ジャーマンカモミールは肥料なしでも問題なく生長します。
一方、ローマンカモミールもあまり肥料を必要としませんが、2ヶ月に1回程度の頻度で控えめにあげると、生長をサポートできますよ。
水はけの良い土が最適
カモミールを植えつける土は、水はけの良い土がおすすめです。土選びに迷ったときは、ハーブの培養土などを選ぶと良いでしょう。
土を一から用意する場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合で調合するのがポイントです。
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カモミールを育てるときに注意したいトラブル
カモミールを育てるときに、病害虫や気温などによるトラブルには注意が必要です。トラブルが起きたまま気づかなかったり、適切な対処ができなかったりすると、カモミールが枯れる可能性があります。主なトラブルとその対処法をおさえていきましょう。
冬は霜に注意する
カモミールは寒さに強い植物ではありますが、冬に寒い環境に置いたままにすると霜がつく可能性があります。
霜ができると枯れるリスクがあるので、寒くなる季節は暖かい室内に移動させましょう。
アブラムシやハダニ、うどんこ病に要注意
カモミールで注意したいのは、アブラムシやハダニといった害虫とうどんこ病です。アブラムシやハダニが発生すると、茎や葉、花から栄養を吸い取り、生育に悪影響を及ぼします。
原因の多くは蒸れですので、風通しの良い場所に置くことを前提に、もし見つけたらすぐに駆除しましょう。
うどんこ病は、葉や茎などにうどん粉をまぶしたように白いカビがつく病気です。そのままにすると枯れてしまうので、できるだけ早く専用の薬剤を与えましょう。
カモミールに上手に育てるために必要な手入れ
カモミールに関わらず植物は成長するので、成長に合わせて姿を整えるなど手入れをする必要があります。切り戻しや摘芯、収穫といった手入れを行い、カモミールは上手に、丈夫に育ててあげましょう。
切り戻しで蒸れ・根腐れ予防
カモミールは湿気に弱い性質があるので、株が蒸れると枯れたり、根腐れを起こしたりする可能性があります。生長して葉や茎が増えると蒸れやすいので、風通しを良くするために「切り戻し」が必要です。
切り戻しとは、葉を3分の1から半分に剪定する方法で、蒸れにくいすっきりとした姿にできます。葉や茎を適度に整えれば、葉姿をきれいに整えられますよ。
摘心によって丈夫な株に育てる
摘心は、生長している芽の先端を摘み取る手入れのことをいいます。しっかり摘心することによって、花付きが良くなって丈夫になったり、ちょうどよいサイズ感に整えたりすることが可能です。
「より美しく育てたい」「花をより多く収穫したい」という方は、摘心を欠かさず行いましょう。
花を咲かせたら収穫のタイミング
カモミールが花を咲かせたら、花の中心にある黄色の部分を収穫しましょう。収穫したカモミールの花を乾燥させると、カモミールティーや香りを楽しめるインテリアとして楽しめます。
カモミールの植え替え方・増やし方
カモミールを育てる際に、手入れのひとつとして植え替えが必要です。また、カモミールは増やすこともでき、さまざまな方法で増やして楽しめます。植え替えの頻度や方法と合わせて、増やし方もおさえてぜひ実践してみましょう。
植え替えは1年に1~2回程度
ジャーマンカモミールは一年草ですので、植えつけた後に植え替えは必要ありません。
ローマンカモミールは多年草であり、鉢の中で根が生長しているので、根詰まりや根腐れを起こさないように植え替えが必要です。1年に1~2回程度を目安にして、一回り大きい鉢と新しい土を使って植え替えてあげましょう。
種まきや株分け、挿し木などで増やせる
カモミールは、種まき、株分け、挿し木などさまざまな方法で増やして楽しめます。ジャーマンカモミールは花から落ちた種から次の年に芽吹くこともありますよ。
元気な茎を水に挿す「挿し木」や根っこを分ける「株分け」などで、カモミールを増やしてみてはいかがでしょうか。
正しい育て方でカモミールを元気に育てよう
カモミールには、主にジャーマンカモミールとローマンカモミールの2種類があります。ジャーマンカモミールは一年草で種から、ローマンカモミールは多年草で苗からという違いがあるので、特徴に合わせて育てましょう。
基本的な育て方として、置き場所や水やり、土選びなどのポイントをおさえれば、元気に育てられます。注意したいトラブルや植え替え方法、増やし方もチェックして、正しい育て方でカモミールを楽しんでみましょう。
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