「机の上にチョコンと飾れる、可愛らしい植物を育てたい!」そんなときにぴったりなのが、ハイドロカルチャーのテーブルヤシです。土を使わないハイドロカルチャーなら、机も汚れません。この記事でテーブルヤシのハイドロカルチャーでの育て方と、枯れるときの対処法を見ていきましょう。
テーブルヤシはハイドロカルチャーにぴったりな植物!
テーブルヤシは、名前の通り「ヤシなのにテーブルの上に飾れるサイズ」の可愛らしい植物です。涼しげな見た目が美しく、園芸ショップや通販で簡単に手に入ることから、初心者から園芸愛好家の方にまで人気があります。
そんなテーブルヤシですが、土を使わない「ハイドロカルチャー」で仕立てられると知っていますか?
ハイドロカルチャーなら周りに土汚れが付く心配もないうえ、植木鉢よりもおしゃれな器を使ってスタイリッシュに飾れます。机の上に置く機会の多いテーブルヤシに、ぴったりの仕立て方です。
しかも、テーブルヤシはハイドロカルチャーに仕立て直すのも簡単で、高価な道具や複雑な手順は一切必要ありません。初心者でもポイントさえ押さえておけば、気軽に挑戦できます。
早速、テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法を見ていきましょう。
テーブルヤシのハイドロカルチャーでの育て方
今回は、現在は土で育てているテーブルヤシを、ハイドロカルチャー用の器に植え替える想定でご紹介します。
もし、まだテーブルヤシの苗を持っていないのであれば、以下の記事より小さめサイズのものを探してみてくださいね。
メジャーを使って先に「ここに置こうかな?」という場所のサイズを測っておくと、設置後のイメージも湧きやすくなり、自分好みの苗を見つけられますよ。
まずは必要な道具を準備する
最初に行いたいのが、必要な道具の準備です。テーブルヤシをハイドロカルチャーで仕立てるためには、以下の道具を使います。
- テーブルヤシの苗(小さめのもの)
- テーブルヤシが入る大きさの器(グラスや水鉢など。透明なものだと綺麗に飾れて◎)
- ハイドロボール(土の代わりに土台となる物質)
- 根腐れ防止剤(『ソフトシリカ』の“ミリオンA”など、水耕栽培用のもの)
- 軍手
道具はいずれも、通販や園芸ショップで市販されている「水耕栽培用のもの」でOKです。また、手に多少土が付着しても気にならないなら、軍手は必要ありません。
植え替え先の準備を整える
必要な道具が揃ったなら、まずは植え替え先の器の準備から整えましょう。手順は簡単で以下の通りです。
- STEP1:熱湯で消毒するなど、器を清潔な状態にする
- STEP2:根腐れ防止剤を底が見えなくなる程度まで器に入れる
- STEP3:ハイドロボールを器の1/3ほどまで入れる
新品の器を購入したのであれば、消毒のステップは必要ありません。過去にほかの草木を育てるのに使っていたなど、汚れている場合のみ気をつけてください。
テーブルヤシを優しく植え替える
器の準備を整えたなら、いよいよテーブルヤシを移し替えていきます。
- STEP1:現在の植木鉢からテーブルヤシを優しく取り出す
- STEP2:テーブルヤシの根に付着している土を、水で洗いながらすべて取り除く
- STEP3:根を広げるように注意しながら、新しい器にテーブルヤシをそっと置く
- STEP4:残り(2/3)のハイドロボールをなるべくスキマができないように敷き詰める
- STEP5:器の1/5ほどまで水を入れれば完了!
たったこれだけの手順で、ハイドロカルチャーへの仕立て直しは完了です!
テーブルヤシは生命力が強いので、移し替えの途中に多少根がちぎれてしまったとしても問題はありません。気軽な気持ちで挑戦してみてくださいね。
1週間は日光の当たらない場所で労ろう
テーブルヤシを土からハイドロカルチャーに移行した後は、1週間ほどの間は、日光の当たらない場所に置きましょう。頑丈なテーブルヤシとはいえ、植え替え直後に日光を当てると強い負担がかかってしまいます。
また植え替え直後は、テーブルヤシがまだ根から水を直接吸収するのに慣れていないため、水不足になりやすい状態です。1日に1回程度「葉水(霧吹きで葉の両面に水を拭きかける手入れ)」をしてあげましょう。
日陰に移し通常のお世話に移行すれば完了!
無事に1週間が経過した後は、通常のお世話に移行すれば完了です!直射日光の当たらない日陰に置き、気温が5度を下回りそうなときは温かい場所に移してあげましょう。
テーブルヤシの詳しい育て方は、以下の記事でも解説しています。
なお、唯一水やりに関しては、ハイドロカルチャーでは土の場合と比べて少し頻度を減らします。生育の活発な春~秋も、容器に水がなくなったのを確認してから、さらに3日ほど待って与えればOKです。
テーブルヤシのハイドロカルチャーが枯れる原因と対策
ご紹介した通り、テーブルヤシをハイドロカルチャーにするのは非常に簡単です。大まかにはふさわしい器を用意して、そっと移動させ、1週間ほど労ってあげるだけで完了します。
最後に、万が一のときのために、ハイドロカルチャーのテーブルヤシが枯れる場合によくある原因と対策をご紹介します。
水やりの過不足
もっともありがちな枯れてしまう原因は、水やりの過不足です。特に、水をやりすぎてテーブルヤシを「根腐れ(根が酸欠で腐る現象)」させてしまうケースが目立ちます。
上述の通り、ハイドロカルチャーのテーブルヤシは、土で育てている場合と適切な水やりの頻度が異なります。常に水に浸されているうえ、ハイドロボールにも水が貯まるため、水やりは少なめでOKです。
また、同じく根腐れのリスクを減らすために、根腐れ防止剤を時々取り替えてあげることも大切です。1年に1回、5~6月のテーブルヤシが元気な時期に、ハイドロボールごと新品に交換してあげましょう。
肥料の過不足
水と同様に、肥料の量に過不足がある場合もテーブルヤシは枯れてしまいます。
ハイドロカルチャーは根に直接肥料が触れるため、量を間違えた際の影響も大きく、テーブルヤシに強く負担がかかってしまいます。ハイドロカルチャー用と明記された肥料を、説明書の規定量・頻度を守って与えましょう。
また、肥料は生育の活発な春~秋のみ与えるのがベストです。テーブルヤシの休眠期である冬は、肥料を与えるとかえって逆効果になるため気をつけてくださいね。
気温が低すぎる
著しく気温の低い場所に置いてしまうことも、ハイドロカルチャーのテーブルヤシを枯らしやすい原因です。
上述の通り、テーブルヤシは気温5度を下回ると元気を失います。冬場は室内の暖かい場所に置き、寒さに晒さないように気をつけましょう。
また、植物は冬に水をやりすぎると樹液の濃度が下がり、寒さに弱くなってしまいます。ハイドロカルチャーのテーブルヤシの場合も、水をあまり与えないように意識してくださいね。
ハイドロカルチャーでおしゃれにテーブルヤシを飾ろう!
この記事ではテーブルヤシのハイドロカルチャー仕立てについて、ゼロからの育て方や枯らしてしまう原因と対処法をご紹介しました。
インテリアとして楽しみやすいテーブルヤシは、ハイドロカルチャーにするのにぴったりな植物です。しかも、ハイドロカルチャーに仕立て直すのも簡単で、特別な手順や高価な道具は必要ありません。
ご紹介したポイントを参考に、ぜひ自分好みに飾ってみてくださいね。