テーブルヤシは、ヤシという名前から大きなイメージがありますが、テーブルサイズの可愛らしい観葉植物です。南国の雰囲気を感じさせる見た目によって、部屋を温かでにぎやかな印象にしてくれますよ。今回は、テーブルヤシの育て方や植え替えの方法などを詳しく解説します。
テーブルヤシってどんな植物?
テーブルヤシは100円ショップに置かれていることもありますが、「テーブルヤシって何?」という方も多いでしょう。テーブルヤシの特徴や魅力、花言葉など基本情報からおさえていきましょう。
耐陰性がある
植物が成長するためには、日光が必要です。植物によって必要とする日光の量が異なり、少ない光でも育つ植物もあります。弱い光でも育つ性質を耐陰性と言い、テーブルヤシも耐陰性を持つ植物のひとつです。
直射日光に弱い
テーブルヤシという名前から、南国の太陽に照らされている姿をイメージする方も多いでしょう。イメージとは裏腹に、テーブルヤシは直射日光が苦手な植物です。直射日光を当てると葉焼けを起こしてしまうので、遮光した窓辺などに置きましょう。
コンパクトサイズの観葉植物
テーブルヤシは、名前にあるように、テーブルに収まるコンパクトサイズの品種です。スペースの広さを問わず飾りやすいので、インテリアグリーンとして取り入れやすくなっています。
小さいながら存在感があり、ひとつの茎に細長い葉っぱが連なった姿は南国の雰囲気を漂わせ、空間をさりげなくトロピカルにしてくれますよ。
花言葉は「あなたを見守る」
テーブルヤシには、「あなたを見守る」という素敵な花言葉が付けられています。テーブルなど身近な場所で育つことが由来とされ、置いているだけで安心感を与えてくれる観葉植物です。
テーブルヤシの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ
テーブルヤシは耐陰性があり、ある程度の日差しで育ってくれますが、直射日光に弱いという特徴があります。
性質に合った場所や水やり、温度管理など育て方のポイントをご紹介します。
直射日光の当たらない日陰や遮光した場所に置く
テーブルヤシは直射日光を好まないので、日陰や遮光した場所に飾るようにしましょう。光が一切当たらないと生長できないため、日陰に置くときは日中適度に日に当ててあげるのがポイントです。
存在感のある観葉植物ですので、レースのカーテン越しの窓辺やテーブルの上など、目に入る場所に飾ると育てやすいだけでなく、空間にアクセントを加えてくれます。
季節に合わせて水やりを調節する
比較的気温が高い4月~10月の春から秋にかけては、テーブルヤシがよく生長する季節です。この時期は、土が乾いたタイミングで、鉢底から水があふれるくらいたっぷりと水やりをしましょう。
11月~3月は、テーブルヤシの生長が穏やかになります。水やりも控えめで問題ないので、土が乾いてから2~3日を目安に水をあげましょう。
葉に水をあげて害虫を防ぐ
葉に水をあげるのは、葉の色ツヤを良くするだけでなく、害虫予防の効果もあります。
害虫のひとつであるハダニは、高温で乾燥した状態で繁殖しやすいので、水をあげて乾燥を防ぐことで対策可能です。ハダニ自体も水に弱いため、見つけたら水を吹きかけて駆除しましょう。
コンパクトに育てたいときは肥料を控える
肥料を与える頻度は、2ヶ月に1回ほどで、春~秋にかけて与えます。液体肥料を使用する場合は、土の中の肥料分が濃くなりすぎないように、薄めてから与えましょう。
春~秋にかけても頻度は少ないですが、冬場は生長が遅くなるので肥料は必要ありません。
肥料を生長を助けるものなので、与えないよりも早く育っていきます。テーブルヤシらしくコンパクトに育てたい方は、肥料を控えて水やりや日光浴で育てましょう。
水はけの良い土を使用する
テーブルヤシを育てるときは、水はけの良い土を使用するのがポイントです。
水はけの良い土以外にも、ハイドロカルチャーで育てることもできます。ハイドロカルチャーとは、ハイドロボールと呼ばれる石を土代わりに使って植物を育てる方法です。
土とは違い、見た目で水やりの量がわかりやすく、臭いや汚れが少ないので清潔にテーブルヤシを育てることができます。
気温が下がる冬場は暖かい場所に移動する
テーブルヤシは、0~5℃以下になると、葉に変化が現れることがあります。色あせたり、枯れたりすることがあるので、気温が下がる場所に置いている場合は暖かい場所に移動させましょう。
一度切ると生えてこないため剪定に注意が必要
観葉植物の多くは、茎や葉が伸びてきたら、形を整えるために剪定を行います。テーブルヤシも生長に合わせて剪定したいところですが、ヤシ科の植物は切った茎から葉が生えてこないという性質があるので剪定はNGです。
テーブルヤシは植え替えの頻度が少なめ
テーブルヤシは比較的生長が遅めなので、植え替えの頻度は少なめです。ただし、ゆっくりと葉や茎の生長とともに根を伸ばしていくので、生長に合わせて植え替えが必要になります。
植え替えの方法や株分けについてチェックしていきましょう。
2~3年に1回ひと周り大きい鉢に植え替える
テーブルヤシは生長が遅いので、2~3年に一度の頻度で植え替えでも問題ありません。ゆっくりと根を伸ばし土の中に根が多くなっていることが考えられるので、一回り大きい鉢を用意しましょう。
しかし、大きい鉢であれば大丈夫というわけではありません。あまりにも大きすぎると水やりの水分が吸収しきれずに土に残り、根腐れの原因になります。必ず一回り大きめの鉢にするのがポイントです。
あまり生長していない場合などは、同じ大きさの鉢を使いたいこともあるでしょう。目立つ変化はなくても根や葉は伸びているので、根の量を半分に、葉を減らし、鉢に合ったボリュームに整えることが大切です。
テーブルヤシの植え替え方法
テーブルヤシを植え替えるときは、まず植え替えに必要なものからそろえていきましょう。そろえるべきグッズには以下のようなものがあります。
- 一回り大きな鉢
- 新しい土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 軍手
- スコップ
植え替えに必要なグッズを使って、テーブルヤシを新しい鉢に植え替えていきます。手順を確認していきましょう。
- 古い鉢からテーブルヤシを取り出し、古い土をある程度落とす
- 新しい鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を入れる
- 土を少し入れ、テーブルヤシを配置し、自立するように土を足す
- 植え替えた後に水やりをして植え替え完了
株分けで数を増やすことができる
テーブルヤシは株分けという方法で増やすことができます。株分けとは、数株で植えられた株を分けることで、優しく引っ張ると株が分かれます。
株分けをしたら、植え替えと同じ手順で鉢に鉢底ネットや鉢底石を入れ、土を少し入れましょう。株分けしたテーブルヤシをバランスよく配置し、土を入れれば株分け作業は終了です。
株ごとに育っていくので、テーブルヤシを増やすことができますよ。
テーブルヤシをイキイキと育てよう
テーブルヤシは、ヤシ科の観葉植物で、エキゾチックな雰囲気が魅力的な小型の品種です。耐陰性があるものの、直射日光が苦手なので置き場所に注意しましょう。
植え替えは2~3年に一度するのがベターで、ボリュームを調整したいときは植え替えのタイミングで株分けするのもおすすめです。
育て方のポイントをおさえて、テーブルヤシを元気に育ててみてくださいね。