ベンジャミン・バロック(観葉植物)の育て方!初心者でも失敗しないポイントや植え替え方法も解説

ベンジャミンバロック

「かわいらしい観葉植物を室内に飾って、楽しく毎日を過ごしたい!」という方にぴったりなのが、ベンジャミン・バロックです。クルクル丸まる小さな葉っぱが魅力で、多くの方に愛されています。この記事ではベンジャミン・バロックの魅力と育て方、枯らさずに育てるためのコツをご紹介します。

目次

新しい観葉植物「ベンジャミン・バロック」

「ベンジャミン・バロック(正式名称:フィカス・ベンジャミン・バロック,Ficus benjamina barok)」は、フィカス属クワ科に属する観葉植物です。主にインドや東南アジアなどの暖かい地域を原産地としています。

爽やかな外見と育てやすさが特徴の観葉植物「ベンジャミン」の一種で、「ベンジャミン・ナターシャ」と呼ばれる品種の枝変わり(突然変異によって、異なる特性の枝や葉っぱが生まれること)から誕生しました。

比較的新しい品種で、日本に輸入されてから10数年ほどしか経っていません。にもかかわらず、現在ではかわいらしい植物のひとつとして、観葉植物界隈では広く名前が知られています。

クルクル丸まる愛らしい葉っぱが魅力

ベンジャミン・バロックが急速に有名となった理由は、その葉っぱにあります。1枚1枚クルクルと丸まった小さな葉っぱが愛らしく、室内のかわいらしいインテリアとして観葉植物を飾りたい人に、続々と受け入れられました。

また、葉っぱの形だけでなく、色合いも人気の秘密です。

ベンジャミン・バロックの葉っぱは新しいほど色が薄く白みがかり、成熟するほど生命力を感じさせる濃い緑色に色づきます。

そのため、全体の色調がグラデーションのようになりやすく、薄明かりに照らされたツリーのような神秘的な姿を楽しめるのが魅力です。

さらに、ベンジャミンの一種だけあり育てやすく、時折葉っぱを落としてしまう場合はあるものの完全には枯れにくい生命力も兼ね備えています。

初心者でも挑戦しやすく、それでいて鑑賞効果の高い観葉植物です。

花言葉は「信頼」や「融通の利く仲間」

自分のインテリア用にも人気のベンジャミン・バロックですが、プレゼントにもよく選ばれています。花言葉は、「信頼」や「融通の利く仲間」とされており、家族や友達への親愛の気持ちを表現するのにぴったりです。

また、枯れにくいため縁起の良さが求められるプレゼントにもふさわしく、開業や結婚のお祝いとして贈られることも少なくありません。

「お祝いとして、何か見た目が素敵で喜ばれやすい観葉植物を贈りたい」という方にもおすすめです。

ベンジャミン・バロックの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ

それでは、ベンジャミン・バロックの育て方を見ていきましょう。繊細そうな外見に反して、ベンジャミン・バロックはそれほど育てるのが難しい観葉植物ではありません。

しっかりと生育環境を整えてあげれば、初心者でも安心して楽しめます。興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。

直射日光を当てすぎない

ベンジャミン・バロックを育てる際に、もっとも大切となるのが日光の加減です。

暖かい地域を原産地とするベンジャミン・バロックは、日光を好みます。ただし、直射日光に当てすぎると葉焼け(葉の細胞が強すぎる日光で死んでしまう現象)を起こしてしまいます。

初心者のうちは、できるだけ日光に当てようとして葉焼けを起こしてしまうケースが珍しくありません。日光をたくさん当ててあげるように意識しつつも、少し遮光して日差しを弱めてあげるといった気配りが大切です。

環境にもよりますが、ベンジャミン・バロックは30~50%ほどの遮光がふさわしいと考えられています。専用の遮光ネットやレースのカーテンで日光を遮ってあげましょう。

ちなみに、「30~50%の遮光」と言われてもなかなか感覚が掴めない方も多いかもしれません。その場合は、ひとまず遮光を行い、ベンジャミン・バロックの葉っぱの様子を日々確認してみましょう。

色が焼けたようになるなど異変が見られるのであれば日光が強すぎる可能性が、なんだか萎れて元気のない様子であれば日光が足りていない可能性があります。

適度な日光が当たる環境を整えるまでは、小まめにチェックしてあげてくださいね。

水やりは気温に応じて

日光と同じくらい大切なのが水やりの調節です。ベンジャミン・バロックは、気温15度を境に生育スピードが変化するので、15度を下回るかどうかで水やりの量も調節します。

気温が15度を上回っている場合は、ベンジャミン・バロックの生育は活発です。水をたくさん必要とするため、土の表面が乾いた段階で、水が鉢底から流れ出るほどたっぷりと水やりを行います。

一方、15度を下回っている場合は生育がゆっくりになりますので、水をあまり必要としません。土が乾いているのを確認した後、さらに2~3日経過してから水を与える程度で大丈夫です。

なお水の量は、生育が活発な時期と同様にたくさん与えましょう。一回当たりの水やりの量は変えず、頻度を落として調節するのがポイントです。

ベンジャミン・バロックに限らず、水やりは初心者が観葉植物を枯らしてしまう原因になりやすいので、特に注意しましょう。

生育の緩やかな時期に水をやりすぎて、根腐れ(根っこが酸欠状態になり腐る現象)を起こすケースがよく見られます。

たくさん水を与えるほど植物は喜ぶのではなく、適切な量を守ることが大切ということを覚えておきましょう。

寒い冬は室内へ入れよう

暖かい地域を原産地とするベンジャミン・バロックは、寒さにはあまり強くなく室外での冬越しが難しい植物です。

気温が10度を下回る場合は、暖かい室内へ入れてあげましょう。5度を下回る環境に放置すると、深刻なダメージを受ける可能性があります。

室内に入れる際には、エアコンなど暖房の風に直接当たらないようには気をつけましょう。

土は水はけの良いものを

土に関してはそれほど気を配る必要がなく、ホームセンターや園芸ショップで市販されている「水はけの良い土」を選べば大丈夫です。

観葉植物に慣れてきたら自分で土をブレンドするのも楽しいですが、初心者のうちは市販の土をそのまま使用するだけで、しっかりと育ちます。

ベンジャミン・バロックは比較的湿気に強い品種ですが、それでも水はけの良くない土を選ぶと根腐れのリスクが高まるので注意が必要です。

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大きくしたいなら肥料を与える

ベンジャミン・バロックを大きく育てたい場合に重要となるのが肥料です。肥料がなくても健康に育つ植物ですが、肥料を与えることでより早く、より大きく育ちます

肥料は、生育の活発な気温15度以上の時期、春~秋にかけて与えましょう。10日に1回ほどのペースで液体タイプの肥料を与えるか、置き肥でゆっくりと栄養を染み込ませていきます。

どちらの場合も、大きくしたいからといって規定量以上の肥料を与えてはいけません。肥料焼けという、肥料のやりすぎで枯れ落ちる現象につながります。

説明書通りに適切な量を守って与えることが、ベンジャミン・バロックを健康に大きく育てるコツです。

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「コバエ」「カイガラムシ」などの害虫対策を万全に

最後に注意しておきたいのが、害虫対策です。

可愛らしいベンジャミン・バロックは、実は害虫にとっても魅力的な植物です。何も対策しておかなければ、害虫が繁殖して枯れ落ちてしまう可能性があります。

ベンジャミン・バロックで注意したい害虫として覚えておきたいのは、以下の種類です。

  • ハダニ:約0.5mmと小型の害虫。葉っぱから栄養を吸い取り植物を栄養失調に陥らせる
  • カイガラムシ:ハダニ同様に有名な小型の害虫。同じく栄養を吸い取るほか、病気の媒介になることもある
  • アブラムシ:同じく栄養を吸い取る小型の害虫。群生しやすいのが特徴で、大量に発生すると植物を枯らしてしまう

いずれも1cmにも満たない小さな害虫なのですが、それでもベンジャミン・バロックを枯らしてしまうだけのリスクがあります。

対策としておすすめなのが「葉水」です。

葉水とは、霧吹きなどを使って葉っぱの両面に水を吹きかけてあげるお手入れで、植物が元気になるだけでなく、害虫を予防する効果を期待できます。

可愛らしいベンジャミン・バロックの葉っぱを楽しむ際に、ついでに葉水を行うように意識してみてくださいね。

そのほか、「肥料に有機のものを使わず、できるだけ害虫の繁殖場所を減らす」「一匹でも見つけたらピンセットやテープですぐに取り除く」といった対策も重要となります。

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ベンジャミン・バロックの葉っぱが落ちるときの原因って?

ベンジャミン・バロックを育てるうえで、もっともありがちなトラブルが「葉っぱがポロポロと落ちること」です。

突然葉っぱが落ちてしまえば、ビックリしてしまいますよね。いざというときに慌てないように、その原因を知っておきましょう。

日当たりが足りない

日光不足はベンジャミン・バロックの葉が落ちる際によくある原因です。直射日光を当てすぎると葉焼けを起こしてしまいますが、遮光したうえで日光をたっぷり浴びせる必要があります。

ベンジャミン・バロックは、新しい環境に馴染むまでに1週間ほどかかる植物です。「日光が足りていないのかな?」と感じた場合は、1週間刻みで徐々に日光が良く当たる場所へ移動させてみましょう。

水やりの過不足

水やりの過不足もベンジャミン・バロックが葉を落とす原因となります。水を与えすぎても湿気で衰弱してしまいますし、水が足りなくてもNGです。

きちんと気温に応じて適量の水を与えられているのか確認してみましょう。

置き場所を何度も変えすぎている

注意しておきたいのが、ベンジャミン・バロックの置き場所を変えすぎると葉っぱが落ちてしまうことです。

上述の通り、ベンジャミン・バロックは新しい置き場所に馴染むまでに1週間ほどかかります。この期間を待たず、気分で置き場所を変えていると葉っぱも次々に落ちてしまうので注意が必要です。

一度場所を決めた後は、あまり移動させずに環境に慣れさせましょう。

ベンジャミン・バロックは植え替えや剪定が大切

鉢と土

最後に、ベンジャミン・バロックの植え替えや剪定についてご紹介します。ベンジャミン・バロックは、適切なタイミングで植え替えや剪定する必要がある植物です。

とはいえ大型の観葉植物ではないですから、それほど大変な作業ではありません。手順さえ理解しておけば、初心者でも問題なく行えます。

剪定は白い樹液が手に触れないように行う

ベンジャミン・バロックの剪定では、樹形(植物全体のシルエット)を見ながら不要な枝を切り落とします。一か所だけ飛び出ているようなものや、伸びた葉っぱに元気がなさそうな枝を切っていくのが基本です。

手順は、ハサミやナイフで枝の根元から切り落とすだけで大丈夫なのですが、枝を切った際に出てくる白い樹液に注意しましょう。

ベンジャミン・バロックの白い樹液は、皮膚に触れるとかぶれを引き起こすことがあります。手袋をしたり、もし付着したらすぐに洗い流したりするなど、長時間手につかないようにすることが大切です。

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2~3年に一度は植え替えを

健康にベンジャミン・バロックを育てていくためには、植え替えも大切です。放置していると根詰まり(根が鉢のなかで育ちすぎる現象)を起こし、やがては根腐れにつながってしまいます。

2~3年に一度、5~7月の暖かい時期に植え替えましょう。手順は簡単で、以下の通りです。

  1. 手袋をした状態で、ベンジャミン・バロックをゆっくりと鉢から取り出す
  2. 古くなったり傷んだりした根があれば取り除き、古い土も多少落としておく
  3. 現在の鉢よりも一回り大きい鉢に植え付ける
  4. 水を与えてベンジャミン・バロックを鉢のなかで固定し、しばらくの間明るい日陰で管理する

もしベンジャミン・バロックを大きくしたくないのであれば、多めに根を取り除いて元の鉢に戻しても大丈夫です。

数を増やしたいなら「株分け」がおすすめ

ベンジャミン・バロックの数を増やしたいのであれば、株分けを行いましょう。

植え替えのタイミングで、手でベンジャミン・バロックをほぐすイメージで根っこごと分けるだけで株分けができます

分けた株をそれぞれ別の鉢に植え付けて、植え替え同様にケアしてあげましょう。

文字だけではなかなかイメージが湧きにくいかもしれませんが、実際に握ってみると、驚くほど簡単にほぐせます。ほかにも挿し木などでも増やせますが、株分けがもっとも手間がかからないためおすすめです。

かわいらしいベンジャミン・バロックで室内を彩ろう

ベンジャミン・バロックは、クルクルと巻かれた特徴的な葉っぱがかわいらしく、鑑賞効果の高い観葉植物です。室内に置いておくと、ふとしたときに目に入って癒してくれるでしょう。

デリケートそうな見た目ですが、実は見た目の印象ほど育てるのは難しくありません。この記事を参考に、水やりや日光などにしっかり注意して、ベンジャミン・バロックを育ててみてくださいね。




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この記事を書いた人

biotonique 編集部です。観葉植物で多くの方の暮らしが豊かになれるような情報を提供していけたらと思います。

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