ストレリチアは花を咲かせた様子が鳥が羽ばたく姿を連想させることから、別名「極楽鳥花(ごくらくちょうか)」とも呼ばれる多年草です。この記事では、ストレリチアを枯らさず上手に育てるコツや、トラブル時の対処法、植え替え方法などストレリチアについて解説します。
ストレリチアの育て方!必要な生育環境と枯らさないコツ
まずは、ストレリチアを生育する際に気をつけておきたいポイントを5つご紹介します。
明るい場所を好む
南米原産のストレリチアは、本来明るく暖かい環境を好みますが、比較的暗い場所でも耐えられる性質を持つため、室内でも育てることも可能です。
しかし、日光量が足りないと花を咲かせないことがあります。キレイな花を楽しみたい場合は、窓辺の日当たりの良い場所に設置したり、定期的に日光浴させたりしてあげましょう。
花は基本的に春から秋にかけて、咲いては枯れるを繰り返します。
寒い季節は室内へ
ストレリチアは暖かい地域原産ですが、寒さにも比較的耐えられる丈夫な植物で、2~3度の気温が保てる環境であれば越冬可能です。
屋外で育てている場合は、寒さが気になり始めたら室内に入れて、温度に気をつけながら管理しましょう。
水やりは季節に応じて
ストレリチアの水やりは、季節に応じて変えることをおすすめします。生育期の4~10月は、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。
冬場は寒さで成長がストップし、水をあまり必要としなくなるため、土の表面が乾いて1~2日置いてから水やりをします。乾燥が気になるときは、霧吹きで葉っぱの表面を濡らす葉水をしてあげてください。
水はけの良い土を使う
ストレリチアを育てるときは、水はけの良い土を利用しましょう。市販の土を使用する場合は、観葉植物用の培養土を選べばOKです。
自分で配合する場合は、赤玉土5、パーライト3、腐葉土2の割合で混ぜて使ってください。
生育期には肥料を与える
ストレリチアは、肥料を与えなくても育てることは可能です。
しかし、ストレリチアの生育期(4月~10月)には、新しい葉をどんどん生やして成長するため、この時期に肥料を与えると生育をサポートできます。
肥料は液体タイプか、緩効性の置き肥を与えるのが望ましいです。液体タイプは2週間に1回、固形肥料は2ヶ月に1回のペースで与えます。肥料のあげすぎは、肥料やけを起こしてしまいますので、必ず指定の頻度と量を守りましょう。
ストレリチアを育てる際に虫が湧いてしまったらどうする?
ストレリチアを育てる際気をつけたい害虫は「カイガラムシ」です。
カイガラムシは硬い殻をかぶった害虫で、日当たりや風通しが悪い場所で管理しているとつきやすく、ストレリチアの養分を吸い取って弱らせてしまいます。カイガラムシは薬が効きづらいため、ブラシなどを使いこすって落としましょう。
気温が上がり、乾燥しやすい時期に発生しやすいので、夏場は特にカイガラムシがついていないか、定期的にチェックすることをおすすめします。
ストレリチアの植え替え方法
ここでは、ストレリチアを植え替えるタイミングや方法についてお伝えします。
1~2年ほどで植え替える
ストレリチアの植え替えの間隔は、1~2年程度です。
植え替えをせず、長期間に渡って同じ鉢で育ててしまうと、根が張りすぎて根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。ストレリチアを元気に育てるためにも、定期的に植え替えをしてあげましょう。
植え替えに必要なものや、手順については下記のとおりです。
- 【用意するもの】
- 新しい鉢(ひと周り大きいもの)
- 新しい土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 軍手やゴム手袋
- 選定バサミ
- シャベル、スコップ
- 新しい鉢の底穴に鉢底ネット、鉢底石の順番に入れる
- 鉢からストレリチアを抜き、根っこについた余分な土をほぐして落とす
- 黒ずんだ腐った根があれば剪定ハサミで切り落とす
- 新しい鉢の中心にストレリチアを置き、新しい土を入れ固定する
- 植え替えできたら、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水をかける
株分けで数を増やせる
ストレリチアは他の植物とは違い、一度葉っぱを切り落としてしまうと、その箇所からは新しい葉っぱが出てきません。そのため、葉っぱや茎をカットすることでサイズ調節はできないので注意が必要です。
植え替えのタイミングで、根っこごと切り分け(株分け)をして、大きく育ったストレリチアのサイズを整えると良いでしょう。株分けをすると、ストレチアの数を増やせます。
ストレリチアは種類が豊富!
ストレリチアは、さまざまな特徴を持つ品種が存在する観葉植物です。
ここでは、その中から特に人気の4品種をご紹介します。
ストレリチア・レギネ(極楽鳥花)
ストレリチア・レギネは、パプアニューギニアに生息する極楽鳥と似ているため「極楽鳥花」と呼ばれています。
色鮮やかでエキゾチックな花が印象的で、切り花としても人気です。レギネの葉は、ややシルバーがかっていてシャープさがあります。
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ストレリチア・ニコライ(オーガスタ)
オーガスタとしても親しまれるストレリチア・ニコライは、ストレリチア・レギネよりも葉っぱが大きいのが特徴です。
花はストレリチア・レギネと同じ形状ですが、オレンジ色ではなく白い花を咲かせます。トロピカルな雰囲気を持ちリゾート感があるので、ホテルや店舗で良く使われていますよ。
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ストレリチア・ジャンセア
ストレリチア・ジャンセアは、葉がない「ノンリーフ」グループの代表的な品種です。
ノンリーフのストレリチアは、シャープな姿がスタイリッシュで、インテリアのアクセントとしても使われます。
ジャンセアは、水不足や寒さなど厳しい環境に適応するためレギネが進化したもので、耐寒性や耐乾性があるのも特徴です。
ストレリチア・レギネやストレリチア・ニコライより数が少なく、希少性があります。花は黄色とオレンジの2種類です。
ストレリチア・パービフォリア
ストレリチア・パービフォリアは、ジャンセアとレギネの交配種です。
小ぶりな葉を持つノンリーフに分類されますが、ジャンセアよりもやや大きな葉を持ちます。花の色はジャンセアと同じく、黄色とオレンジの両方がある品種です。
ストレリチアを大切に育てるには環境に注目!
南アフリカ原産のストレリチアは、色鮮やかでエキゾチックな雰囲気が魅力的な観葉植物です。明るい場所を好みますので、部屋で育てる場合も明るい場所で管理しましょう。
トラブルで多いのは、カイガラムシによる被害です。カイガラムシをそのまま放置していると、ストレリチアの養分を吸い取り弱らせるので、すぐに対処するようにしましょう。
水やりなど日頃の手入れ以外に、1~2年おきに植え替えるのもストレリチアを元気に育てる上で大切なポイントです。
ぜひ、この記事で紹介した情報を参考にストレチアを育ててみてください。