「エバーフレッシュの樹形がもっさりしていてかっこ悪い…」「剪定?が必要らしいけど、よくわからない…」そんな方に向けて、この記事では初心者向けにエバーフレッシュの剪定方法を解説します。剪定をしないとどうなるのかもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
エバーフレッシュは剪定が必要な植物!
エバーフレッシュは夜になると目をつむるように葉を閉じる性質が有名な観葉植物です。この性質は「睡眠運動(就眠運動)」と呼ばれており、一緒に眠ってくれるとして多くの方から愛されています。
そんなエバーフレッシュですが、剪定が必要な植物だと知っていますか? 暖かい地域を原産とするエバーフレッシュは、実は現地では30mを超えるほどに成長します。
もちろん、日本ではここまで大きくなることはないものの、グングン成長してくれる植物です。適切に剪定をして風通しを良くし、樹形も綺麗に整えてあげる必要があります。
もし、エバーフレッシュの剪定をせず放置してしまうと、樹形が崩れて不格好になるのはもちろん、害虫が湧いたり病気にかかったりするリスクが跳ね上がってしまいます。
剪定は「自分で枝葉を切るのは大変そう……」と敬遠されがちですが、いくつかのポイントさえ押さえれば、初心者でも簡単です。慣れてしまえば10分もかかりません。
この記事を見ながら、ぜひ挑戦してみてください!
初心者向け!エバーフレッシュの剪定方法
早速、初心者向けのエバーフレッシュの剪定方法を見ていきましょう。今回はまだ道具も知識もない方に向けて、ゼロからの剪定を解説します。
前提:エバーフレッシュの剪定は1年中行ってOK!
前提として押さえておきたいのが、エバーフレッシュを剪定して良い時期です。
エバーフレッシュの剪定は、通常は1年中いつでも行ってOKです!ほかの植物と異なり、適切な時期を待つ必要はありません。
ただし、ほとんどすべての枝葉を切って丸坊主にするなど極端に切り揃えるときは、エバーフレッシュの生育時期である4~5月に行いましょう。
この時期であれば、多少切り方を間違えたとしてもすぐに回復してくれます。
必要な道具を準備する
それでは、必要な道具の準備から行いましょう。といってもエバーフレッシュの剪定で用意するべき道具は少なく、以下の3点だけで大丈夫です。
- 剪定ばさみ
- 軍手
- 新聞紙やブルーシート(床に敷き周りが汚れないようにできれば何でもOK)
いずれも園芸ショップや通販で市販されています。
注意点として、園芸ばさみは清潔なものを準備しましょう。ほかの植物を切ってそのままにしているなど、汚れているとエバーフレッシュに病気が移ってしまう可能性があります。
もし新品でない園芸ばさみを使うのなら、一度熱湯で消毒して清潔な状態に戻してから利用してくださいね。
理想の樹形をイメージする
必要な道具が揃ったなら、いよいよエバーフレッシュを剪定…といきたいところですが、先に理想の樹形をイメージしましょう!
たとえば、縦に長く伸ばすのか、背は低めにボリューミーな印象に整えるのか、理想とする形を決めておくと剪定がスムーズに進みます。一度スマートフォンで写真を撮り、「こうカットしたら…」と想像してみるのもおすすめです。
以下のポイントを意識しつつ、理想の樹形を決めてくださいね。
- 全体の背の高さ
- 全体の幅
- どの部分にボリュームを持たせるのか(例:クリスマスツリーのように下に重心をおく、全体を同じくらいのボリュームでポールのように伸ばす)
枯れた枝は根元から切り落とす
理想の樹形をイメージできたなら、ついにエバーフレッシュを切っていきます!
新聞紙やシートを敷いてその上にエバーフレッシュの鉢を置き、軍手をした状態で剪定ばさみを手にしましょう。
まずは理想の樹形にかかわらず、枯れた枝葉をすべて取り除いていきます。というのも、枯れた枝葉をそのままにしてしまうと、その部分に栄養が吸われエバーフレッシュが健康に育たないためです。
後述する新芽だけ切らないようにしつつ、色の変わった枝葉は根元からバッサリと切ってください。思い切りよく「パチンッ」とカットしてしまうのが、切り損ねないコツです。
枯れた枝以外に不要な枝葉も切る
枯れた枝葉を切った後は、続いて以下の「忌み枝(切った方が良い枝)」を取り除きます。
- ふところ枝:幹に近い内側でばかり伸びる枝
- 重なり枝:上下に重なるようにして同じ方向に伸びた枝たち(片方をカットする)
- ひこばえ:地面にほど近い場所から出た枝
これらはそれぞれ枯れやすい、栄養を吸収しすぎるなどのデメリットがあります。見た目にも健康にも良くないため、ひとつずつチェックして根元から切ってあげてください。
元気な枝は15cmほど長さを残す
忌み枝もカットできたなら、理想の樹形に向けてエバーフレッシュを剪定していきます。
注意点として、健康な枝は根元から切り落とすのではなく、15cmほどの長さを残しながら切りましょう。それ以上短く切ると、葉が再び生えにくくなってしまいます。
とはいえ、エバーフレッシュはどんどん成長する植物なのでそれほど心配する必要はありません。散髪してあげるようなイメージで、気持ちよくカットしてあげてくださいね。
大きく育てたくないならメインの幹も切ろう
もし、エバーフレッシュの背の高さを抑えたいのであれば、枝葉だけでなく幹も剪定します。
剪定方法は簡単で、幹の一番上の部分を任意の高さで切ってしまうのみです。横にボリュームを出しやすくなりますので、ぜひ思い切って挑戦してみてください!
エバーフレッシュの剪定でよくある質問
ご紹介した通り、エバーフレッシュの剪定はとても簡単です。特別な道具は剪定ばさみのみで良く、カット自体にも難しい手順は必要ありません。
最後に、エバーフレッシュの剪定でよくある質問を見ていきましょう。
冬に切っても良い?
ほかの観葉植物を育てたことのある方から、よく質問されやすいのが「冬に切っても良いのか?」です。
上述の通り、エバーフレッシュの剪定は極端にバッサリ切る場合を除いて、一年中行って大丈夫です。ほかの植物のように生育期を待つ必要がなく、冬にも問題なく剪定できます。
切った枝は挿し木にできる?
エバーフレッシュの剪定で切った枝は、それが枯れていなければ「挿し木」の道具にできます。挿し木とは植物の一部を切り取り、また新たな苗として育てる方法です。
ただし、エバーフレッシュの挿し木は5~8月に行いたいなど、いくつか注意点があります。具体的な手順は以下の記事よりご確認ください。
茶色い枝はすべて枯れている?
エバーフレッシュの剪定で特に注意したいのが、茶色い枝すべてが枯れているわけではない点です。
エバーフレッシュは新芽が黒や茶色っぽく、枯れた枝と間違えてしまうことがあります。
初心者の内は、このような色で幹から少しだけチョロっと出ている枝は切らないようにしましょう。
剪定した後はどうすれば?
エバーフレッシュの剪定後は、特別な手入れは必要ありません。
ほかの植物のように癒合材(剪定でできた傷口に塗る薬)を塗る必要もなければ、日陰に置いたり水やりを調節したりといった配慮もいりません。気軽な気持ちで挑戦してみてくださいね。
もし、日々のエバーフレッシュの世話に不安があるのなら、以下の記事も参考にしてみてください。
剪定でエバーフレッシュを自分好みの形に整えよう!
この記事ではエバーフレッシュの剪定について、行うべき理由や具体的な手順、よくある疑問と答えをご紹介しました。
エバーフレッシュは長期間剪定を行わずにいると、害虫が湧いたり病気になったりと、トラブルに見舞われるリスクが跳ね上がります。
ご紹介した通り、剪定は初心者でも簡単ですからぜひ挑戦してみてください。理想の樹形に整えられたときは、喜びもひとしおですよ!