アイビーが枯れる原因|茶色に変色した葉を復活させる対処法・育て方ポイント

枯れたアイビー

かわいらしい葉が魅力のアイビーは、生命力が強く初心者でも育てやすい観葉植物です。しかし、環境作りを間違えた場合やケアを怠ると、枯れて葉が茶色になってしまtたり、ヘタってしまうことがあります。今回はアイビーが枯れてしまう原因とその対処法、そして枯らさないための育て方を詳しく見てみましょう。

目次

アイビーが枯れる原因は?復活方法もチェック

アイビーが枯れる原因は?復活方法もチェック

大切に育てていたはずのアイビーが、茶色く変色したり、元気がなくなっていたりしたことはありませんか?

枯れているような症状が出ても、株自体が生きていれば復活できる可能性が高いです。諦めずにまずは原因を解明し、しっかりと対処してみましょう。

枯れたような症状が出る原因は、次の6パターンが考えられるので、それぞれの対処法と合わせて確認してください。

水を与えすぎてしまった

アイビーの葉先が黒ずんでいたり、枯れはじめていたりするようなら、水やりのし過ぎが原因かもしれません。

アイビーはどちらかというと乾燥した環境を好むので、水を与えすぎて湿度の高い状態が続くと、根腐れを起こして枯れはじめます。

「世話をしなければ」と意気込んで、必要以上に水やりをするのは、観葉植物を育てる初心者がよくやりがちな失敗です。

植物に合わせた水やり方法があるので、アイビーに合った水やりを行いましょう。

対処法

葉先が黒ずむ程度の症状なら、まだ株は生きているので復活が可能です。まずは黒ずんだ部分や枯れてしまった部分をカットします。

根腐れの可能性があるので、一度鉢から引き抜き、黒ずんだ根があればそこもカットしましょう。

鉢に戻したら土の湿り具合を確認し、乾燥してから水やりをするようにしてください。アイビーに合わせた水やりの頻度に調整して、元通り元気になれば復活成功です。

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水や日光が不足した

乾燥に強く耐陰性もあるので、室内でも育てやすい観葉植物です。しかし、葉にハリやツヤがなくなり茎がしおれてきた場合は、水や日光が不足している可能性があります。

特に水切れは深刻で、水分の蒸散を防ごうとせっかく育てた葉を落としてしまうのです。

生育期である4~9月は、いつもより水や日光を必要としているので、冬のケア方法のままではいけません。丈夫なアイビーだからと油断せず、日々状態をチェックして、水やりと日光浴を定期的に行ってください。

対処法

水切れが原因で枯れているようなら、とにかく早急に水やりをします。

鉢底から溢れるほどたっぷりと水を与え、しばらく様子を見てください。このとき、鉢皿にたまった水はこまめに捨て、湿度が高くなりすぎないよう注意します。

水やりをしても元気にならないようなら、鉢からアイビー全体を新聞紙で包み、水を張ったバケツに鉢ごと浸してみましょう。2時間ほどで、水をしっかりと浸透させることができます。

日光不足の場合は窓際に置くなどして、積極的に日に当てます。

ただし、直射日光は葉焼けを起こして枯れる原因となるので、レースのカーテンなどで遮光するなどしてみましょう。

夏場の猛暑にさらしてしまった

アイビーは暑さや寒さに強い性質がありますが、30℃を超えるような環境下ではしおれて元気がなくなり、最悪枯れてしまうこともあります。

特に日本の夏は湿度も高く、アイビーには過酷な環境です。日中の室内は外より暑なっていることもあるので、夏場はなるべくクーラーの効いた部屋で育てるのが良いでしょう。

対処法

全体がしおれていても、適温の場所に置いておけば元気に復活できる可能性があります。

あまりにもしおれている部分はカットして、元気な部分だけを集中して回復させるのが良いでしょう。

アイビーは0〜30℃以内で育てるのが良いとされているので、部屋の温度に気をつけ、特に夏場の猛暑には注意してください。

植え替えや株分けに失敗した

アイビーを元気に育てるため、定期的に植え替えや株分けが必要です。

しかし、その直後に葉が茶色く枯れたり、しおれたりしてしまったようなら、植え替えや株分けに失敗したのかもしれません。

植え替えの最中に根を傷つけてしまったのか、気温が高い時期に植え替えをして根に雑菌が入り、弱らせてしまった可能性が高いでしょう。

対処法

アイビーを鉢から抜くとき、力任せに行うと根が傷ついてしまいます。株分け時も無理に引き抜くことがないよう、優しく扱うのがポイントです。

根を傷つけてしまった場合は、その部分はカットし他の根まで弱らせないようにします。そして、減った根の分量に合わせるよう葉の数を減らすと、株への負担が減り枯れにくくなりますよ。

ハイドロカルチャーで枯れてしまった

アイビーは土を使わず、水や空気、栄養剤などだけで育てるハイドロカルチャーが適用する観葉植物です。

見た目もおしゃれで人気の栽培方法ですが、手順や管理方法を間違えると簡単に枯れてしまうことがあります。

原因としては、土栽培用のアイビーをハイドロカルチャーに植え替えのときに、根を傷つけて弱らせたか、水やりのタイミングを間違えていることが多いです。

ハイドロカルチャーに慣れないうちは、土栽培より管理が難しく感じるので、正しい方法を確認しましょう。

対処法

植え替え時に根を傷つけたのなら、その部分をカットして様子を見ます。根に問題がないのに枯れはじめている場合は、水やりを見直してみましょう。

ハイドロカルチャーは、容器の1/4~1/5程度まで水がある状態から、水が無くなるくらいのタイミングで水を足します。

常に水がある状態だと根腐れの可能性がありますし、乾燥させてしまうと簡単に枯れてしまうのです。

また、使用する水の衛生面にも気をつけ、雑菌が入らないよう注意してみましょう。水管理を徹底したらしばらく様子を見て、元気になるのを待ってください。
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病害虫のせいで枯れてしまった

正しい管理方法で育てているのにアイビーが枯れはじめたら、病害虫におかされているかもしれません。

どんな病害虫がついてしまったかによって対処法が変わるので、アイビーにつきやすい病害虫をチェックしましょう。

気をつけたい病気

  • すす病

すす病菌というカビの一種が、植物の上で増殖して発症する病気です。多くの植物で発生する可能性が高く、アイビーも気をつけましょう。

症状は葉や茎がまるですすに覆われたように黒ずみ、放っておくと光合成ができなくなるので生育が弱まり、最終的には枯れてしまいます。

春から夏に発生しやすいのでその時期はこまめに葉や茎の状態をチェックし、黒ずんでいる部分があればカットして広がるのを防ぎましょう。

また、高温多湿の環境を好むので、鉢皿の水をこまめに捨てたり、風通しの良い場所に置いたりするなど工夫をしてください。

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  • 炭疽病

炭疽病もカビが原因で発症する病気で、葉や茎に灰色から黒っぽい斑点が広がる症状が特徴です。

症状が進行すると斑点が広がり葉に穴が空き、最終的には枯れてしまいます。

高温多湿の環境を好むので梅雨の時期に繁殖しやすく、葉が茂って密集している場所などに発症します。

そして、水やり時に跳ね返った水滴で感染が広がるので、適度に剪定をして風通しを良くしましょう。

気をつけたい害虫

  • アブラムシ

メス単体でも繁殖するアブラムシは、一度発生するとすぐに大繁殖してしまうのが厄介です。被害としては、新芽やつぼみなどから汁を吸い、生育を妨害します。

雨が少ない温暖な気候を好み、3~10月に繁殖しやすくなっていますが、屋内の場合は年間を通して注意しましょう。

発見した場合は早急に対処が必要で、数匹程度なら手やピンセットで除去してください。大量に繁殖しているようなら、鉢ごと水に浸けると一度に除去できます。

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  • カイガラムシ

カイガラムシは風通しの悪い場所を好み、成虫になると硬い殻に覆われて駆除しにくくなります。

樹液を吸う性質があるので、アイビーの栄養分を吸い取り弱らせ、最終的には枯らしてしまうでしょう。

葉の表面に透明の粘液が見られたら、カイガラムシが這った跡なので、すぐに駆除するようにしてください。幼虫の場合は殺虫剤が有効なので、撒いてしまうのがおすすめです。

成虫になっていたら、歯ブラシなどで根気強くこそぎ落としてください。

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アイビーを枯らさないように育てる!正しいケア方法

アイビーを枯らさないように育てる!正しいケア方法

最後に、アイビーを枯らさないように育てる、正しい方法をチェックしましょう。

日当たりの良い場所に置く

アイビーは耐陰性があるため室内でも育てやすい種類ですが、なるべく日光に当てるよう心掛けましょう。

1日数時間だけでも日光に当てれば、その分丈夫に大きく育ち、病害虫にも強くなります。ただ、直射日光は葉焼けの原因となるので、気をつけてください。

また、高温多湿な環境は苦手なので、梅雨の時期はなるべく涼しく風通しの良い場所に置きましょう。

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土の表面が乾いたら水やりをしよう

アイビーは乾燥に強いので、水の与えすぎには注意します。常に土が湿っていると、根腐れを起こしたり、病害虫の原因になったりもするので、土が乾燥するタイミングを作るのがポイントです。

また、季節によって水やりの方法を変えてください。春から秋にかけては生育期なので、土の表面が乾いたら鉢底から溢れるほどたっぷりの水をやります。

夏場はすぐに土が乾くので、こまめにチェックしましょう。反対に冬場はそれほど水を必要といていないので、土を乾かし気味にするなど、水やりのペースを落としてください。

元気に育てたいなら肥料がおすすめ

アイビーは肥料がなくても育てられますが、「大きく成長させたい」、「葉を茂らせたい」という場合には肥料を与えながら育てましょう。

与える時期は生育期である春から秋にかけてで、固形の緩効性化成肥料なら2カ月に1回程度、液体肥料なら2週間に1回程度のペースがおすすめです。

冬場の肥料は栄養過多になるので、与えないようにしてください。

適度な剪定がポイント

アイビーは生命力が強いので、剪定は神経質にならずに行えるのがメリットです。

理想とする見た目に整えるのはもちろん、栄養が行き渡りやすいよう余分な葉や茎はカットしましょう。

葉が密集しているとアイビーが苦手とする高温多湿な環境になり、病害虫もつきやすくなります。葉が重なっていたり、たくさんのつるが出ていたりする部分は積極的に整えてください。

いつ剪定しても比較的大丈夫ですが、おすすめは生育期である春から秋です。

1~2年に1度は植え替えを

アイビーは生育が旺盛な種類なので、植え替えをしないどんどん根が伸び、根詰まりを起こして枯れる原因になります。そのため、1~2年に1回は植え替えをしましょう。

時期は5~6月がベストタイミングで、真夏や真冬は避けるようにしてください。植え替え時は、とにかく優しくアイビーを扱い、なるべく根を傷つけないよう丁寧に作業しましょう。

植え替えが終わったらたっぷり水を与え、1週間程度は日陰で様子を見てください。

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アイビーが枯れたら正しい対処法で復活させよう!

アイビーが枯れたら正しい対処法で復活させよう!

アイビーは丈夫な観葉植物で、初心者でも育てやすいのがメリットです。しかし、過酷な環境下に置き、ケア方法を間違えれば簡単に枯れてしまうこともあります。

葉が黒や茶色く変色し、しおれて元気がないようなら、早急に対処をしましょう。

枯れているように見えても、株が生きていれば多くの場合復活可能です。この記事を参考に原因を解明し、再びアイビーの元気を取り戻してあげてください。

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この記事を書いた人

BIOTONIQUE編集部です。観葉植物で多くの方の暮らしが豊かになれるような情報を提供していけたらと思います。

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