つる性植物のアイビーは、丸みをおびた星形の葉が特徴の植物です。自宅でアイビーを育てていて、「最近ちょっと元気がないのでは?」と気付いたら、植え替えのサインかもしれません。今回は、アイビーの植え替え方法を解説します。植え替えの注意点や適した植え替え時期なども見ていきましょう。
アイビーはこんな植物
アイビーは数ある観葉植物の中でも育てやすく、初心者におすすめです。つるを伸ばす性質を活かして壁面緑化にも利用され、インテリアの一部として飾ったり、ガーデニングのアクセントにもなったりと人気です。冬でも葉が枯れて落ちることがなく、一年中緑を楽しめます。
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アイビーの植え替えサインとは?
アイビーを鉢植えで長く育てていると、鉢の中が根でいっぱいになる現象が発生します。これは、「根詰まり」という症状です。
アイビーの成長期は春から夏にかけてです。成長期を迎えると、アイビーは葉も根も一気に伸びていき、その過程で根詰まりを起こすことがあります。
根詰まりが起きると以下のような現象が発生する可能性があります。
- 植物が水を吸いにくくなる
- 鉢の底から根が出る
- 葉の色が変わる
家のアイビーの鉢が根詰まりを起こしていたら、放置することでアイビーが枯れてしまう可能性があるため、早めの植え替えがおすすめです。
アイビーの植え替えは土以外にも方法がある
アイビーは、以下の方法で植え替えや栽培が可能です。
- 土栽培
- 水栽培(ハイドロカルチャー)
アイビーの植え替えは、現在アイビーを土で育てているか、水栽培(ハイドロカルチャー)かで準備するものも変わります。
アイビーの植え替えにおすすめの時期とは?
アイビーの植え替えは、成長期の4月から9月の間に行うと、アイビーが活発な時期に植え替えられ、植え替えで生じる植物へのダメージを最小限に抑えられます。
アイビーの植え替えに必要な準備物
アイビーの植え替えに準備しておきたい物を、2つの植え替え方法別にご紹介します。
鉢植えアイビー
以下の物を準備しておきましょう。
- 観葉植物用の培養土
- アイビーの苗
- 鉢と鉢底ネット
- スコップ
- 園芸用ハサミ
鉢はハンギングバスケットのようなデザイン性のある入れ物を使うのもOKです。
ハイドロカルチャー
準備しておきたいものはこちらです。
- ハイドロボール
- 植え替えするアイビー
- 底に穴があいていな容器
- 根腐れ防止剤
- スコップまたはスプーン
透明な容器に植え替えするとアイビーの根の様子などが見えやすくなるため、管理しやすくなります。
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アイビーの植え替え方法
2種類の植え替え方法をそれぞれ解説します。
鉢植えアイビーの植え替え方法
数日前からアイビーの水やりをやめて、土を乾かしておきます。もし枝や葉が茂っている場合は少しカットしておきましょう。
- 新しい鉢に鉢底ネットを入れておきます。
- 植え替え用の土を鉢に入れます。全部は入れずに1/4程度でOKです。
- 古い鉢の中のアイビーを土から取り出します。
- 根についている古い土を取り除いて、根をほぐします。このときもし、根が黒ずんでいたらハサミで取り除いておきましょう。
- 新しい鉢の真ん中にアイビーを置きます。
- アイビーの根のすき間に土がまんべんなく埋まるように、残りの土を入れて割りばしや細い棒などで土を入れこみます。
- 最後に水をたっぷり入れます。
植え替えの際に根に傷がつくとアイビーが枯れる原因になることもあります。植え替えの際は根を傷めないよう慎重に行いましょう。
ハイドロカルチャーの植え替え方法
根が容器の底や側面などにつかないよう、大きめの容器を用意しておきましょう。
- アイビーの根を水を流しながらやさしく洗い土を落とします。
- ハイドロボールを洗って乾燥させておきます。
- 容器に根腐れ防止剤を入れます。
- ハイドロボールを1/3入れます。
- アイビーを容器に入れて残りのハイドロボールを入れます。根のすき間にも入るように、やさしくボールを動かしながら入れていきましょう。
- 水を注ぎます。
アイビーの植え替えポイント
アイビーを植え替えする際には、3つのポイントを押さえておきましょう。
鉢の選び方
植え替えをする理由のひとつに、アイビーが大きくなりすぎたということがあります。そのため、植え替える際には今までの鉢や容器よりも大きめのものを選ぶようにしましょう。目安は1〜2周り大きめの物です。
アイビーの植え替えペース
アイビーは成長が早く、とても元気に伸びていきます。鉢植えのアイビーは、1〜2年に1回のペースで植え替えるのがおすすめ。ときどき鉢の底を確認し、根が飛び出しているようであれば植え替えのタイミングが来たと認識して良いでしょう。
ハイドロカルチャーのアイビーは、鉢植えよりももう少し早めの半年から1年に1回植え替えをしてください。根腐れ防止剤の入れ替えと同じタイミングで植え替えすると良いでしょう。
植え替え後は日陰の場所で様子を見る
アイビーを植え替えた後は、直射日光を避けた場所に鉢または容器を置いて1週間程度様子を見ます。水やりは土が乾燥してしまう前に行いましょう。
アイビーを元気に育てるコツ
最後に、アイビーを元気に育て続けるコツをご紹介します。
剪定する
アイビーの成長期の4月から9月の間には、アイビーの剪定を行いましょう。伸びすぎた部分をカットする作業です。剪定には、伸びた葉や茎を切って、アイビーの株を一定の形に整えておく「切り戻し」と、不要な枝や茎を根から切り落とす「すかし」や「間引き」など2種類があります。
剪定することは、伸びすぎて栄養が届いていない枝を切ることで、アイビーの株をリフレッシュできます。また、枝や葉が混みすぎるのを解消させることで風通しを良くし、病害虫予防にもつながります。
剪定で切り落としたアイビーは、挿し木にすると増やすことができます。
水やり
鉢植えアイビーの水やりは、土の表面が乾いてからしっかり与えるようにしましょう。その他に、霧吹きで葉水することもおすすめです。
アイビーの葉水は、土の状態を見て、乾き気味であれば行うようにします。湿度が高い梅雨の時期などは、葉水をするとカビの原因につながる場合があるため注意が必要です。土が乾いていなければ葉水をする必要はありません。
水のやりすぎは根ぐされを起こす可能性があるため、水やりのタイミングに注意しましょう。
ハイドロカルチャーのアイビーは、3日に1回の頻度で、容器から1/5のところまで水を入れます。根が半分くらい浸かる程度の水でOKです。
置き場所
暑さや寒さに強いアイビーは、日当たりの良い場所に置いて育てましょう。ただし直射日光を当て続けると葉が変色する場合があるため、日差しが強く当たりすぎる場所は避けて置くことが大切です。風が通る場所に置くと、病気や害虫からアイビーを守ることができます。
病害虫に注意
アイビーを風通しの悪い場所や湿度が高すぎるところに置くと、病気にかかったり害虫の被害にあう可能性があります。アイビーがかかりやすい病気や害虫被害は以下の5つです。
- すす病
- 炭疽病
- アブラムシ
- ハダニ
- カイガラムシ
枝や葉がすすがついたように黒くなる
葉に黒の斑点ができる
茎から養分を吸って生育を妨げる
葉の裏から養分を吸い取って斑点をつける
株を弱らせる
アイビーを病害虫から守るためには、毎日植物を観察することが大切です。病気や害虫を発見しても早めに対処すれば、株全体に広がるのを防げます。
アイビーは1~2年に1回の植え替えが長く元気に育つコツ
アイビーは、1〜2年に1回の頻度で植え替えすることで、長く育ちます。
100円ショップでも手に入り、特別な管理はいらないため初心者も安心して育てられます。植え替えの手順も簡単なため、ぜひお家のアイビーを植え替えてリフレッシュさせてあげましょう。