クワズイモは、サトイモ科・アロカシア属の観葉植物です。クワズイモというと、大きな「芋」の見た目をしているのが特徴ですが、花を咲かせる植物でもあります。今回はクワズイモの花の特徴や咲くための条件、クワズイモを元気に育てるコツについて解説します。
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クワズイモの花言葉

クワズイモは根の部分が膨らんでいて、まるで「芋」のような風貌が特徴です。
この芋のように見える部分には毒である「シュウ酸カルシウム」が含まれており、食べることはできないため「食わず芋(クワズイモ)」という名前がつきました。
観賞用として親しまれているクワズイモは、「復縁」や「仲直り」という花言葉を持ちます。これは、大きなハート型の葉を持つことが由来です。
風水ではハート型の葉を持つ観葉植物は、人間関係を円滑にしたり、恋愛運アップに効果が期待できるといわれています。人間関係を改善したり恋愛運を上げたい人は、クワズイモを室内に飾ってみてはいかがでしょうか。
クワズイモの花は珍しい?花の特徴

クワズイモは、ほとんど花を咲かせることがない珍しい花だと言えます。
ここでは、クワズイモの花の咲く時期と花の匂いなど、クワズイモの花の特徴について解説していきます。
クワズイモの花の咲く時期
クワズイモの花が咲く時期は、初夏から夏にかけて。葉の陰から白く黄味を帯びた花穂を付け、その周りを緑がかった白色の仏炎苞が囲んでいるのが特徴です。
仏炎苞が花穂を取り囲んでいるのはサトイモ科の花の特徴であり、昆虫を仏炎苞に閉じ込めて受粉させるためにこのような作りになっています。
クワズイモの花に匂いはある?
クワズイモの花からは、甘い香りがします。花が咲いたら香りを楽しんでみるのも良いですね。
クワズイモの花を咲かせるには?

クワズイモが花を咲かせるのは珍しく、購入してきてすぐに見られるものではありません。ここでは、クワズイモが花を咲かせる条件について解説します。
花を咲かせるには、株が充実している必要がある
クワズイモは、株が充実していないと花を咲かせません。
株が充実しているとは、「茎が太くしっかりしている」ことと、「葉の色が濃く生き生きとしていて、間延びしていない」という状態を指します。
また、クワズイモの花を咲かせるには、適切な環境で管理することも大切です。クワズイモの生育に適した環境は、明るい半日陰で高温多湿であるということ。強い光に当ててしまうと、葉焼けして株が弱ってしまうため、直射日光は避けるようにしましょう。
適した環境で適切な手入れをしていれば、クワズイモの株は充実し、そのうち花を咲かせてくれるはずです。次にクワズイモを元気に育てるポイントについて解説しますので、ぜひチェックしておいてください。
クワズイモを元気に育てるポイント

クワズイモを元気に育てるためのポイントは、大きく以下の5つです。
- 日当たりの良い場所で管理する
- 水やりは土が乾いたらたっぷりと
- 生育気には肥料を与える
- 葉っぱが広がったら剪定する
- 定期的に植え替えをする
それぞれ詳しく解説していきますね。
明るい半日陰で管理する
クワズイモはすでにお伝えしているとおり、明るい半日陰を好みます。強い光を苦手とするため、屋外よりも室内の方が管理しやすいでしょう。
室内で管理する際は、直射日光を避けたカーテン越しの明るい日陰に置くか、照明の光が当たる場所に配置するようにしてください。
長期間暗い場所に置いていると、株が弱り貧弱になってしまいますので、時々は明るい場所に移動させて日光浴をさせてあげましょう。
水やりは土が乾いたらたっぷりと
クワズイモの水やりは、季節に応じて変えるようにしましょう。
生育期の5~10月は、土の表面が乾いたタイミングで鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと水をかけてあげます。
クワズイモは高温多湿を好むので、時折霧吹きを使って葉水をしてあげると、病害虫を防ぐことが可能です。
気温が下がり始める晩秋や冬場は、クワズイモの生育が緩やかになり休眠期に入ります。生育期のようには、水を吸収できないので、水やりは控えめにしておきましょう。
水を与えるのは、土の表面が乾いてから3~4日後でOKです。
生育期には肥料を与える
春から秋にかけての生育期には多くの栄養を必要とするので、十分な栄養を補ってあげましょう。
2〜3ヶ月に1回粒状肥料をばらまくか、2週間に1回程度、液体肥料を希釈して水やり代わりに施してください。
冬は基本的に肥料は必要ありませんが、室内で育てていて新芽が出てくるようであれば、規定よりも薄めに調整した液体肥料を2週間に1回ほど施しましょう。
液体肥料を与える場合は水やりをする必要はありませんが、粒状肥料を使用する場合は、通常通り水やりをしてください。
葉っぱが広がったら剪定する
クワズイモは生育旺盛な植物なので、あっという間に葉が生い茂ってしまいます。
通気性を良くするためにも古い葉や邪魔になっている葉は、根本から清潔なハサミやナイフを使って取り除きましょう。
定期的に植え替えをする
クワズイモを同じ鉢で育て続けていると、根が鉢いっぱいに広がってしまい根詰まりを起こしてしまいます。生育不良になったり枯れてしまわないよう、クワズイモは2~3年に1度は植え替えをするようにしましょう。
鉢底から根が飛び出していたら、2~3年経っていなくても植え替えることをおすすめします。
- ひと回り大きな鉢
- 観葉植物用の培養土
- 鉢底ネットと鉢底石
- 軍手
- ハサミ
- 新しい鉢の底に鉢底ネットと鉢底石を敷き、土を鉢の1/3程度入れる。
- クワズイモを鉢から優しく取り出す。
- 根を傷つけないよう手でもんで土を崩す。
- 黒ずんだ根や太く長い根を清潔なハサミでカットする。
- 新しい鉢の土の上にクワズイモを置き、鉢の9割くらいまで土を入れる。
- 鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげる。
水やり後、へこんだ部分に土を足してクワズイモが土にしっかり固定されたら植え替え完了です。
クワズイモを元気に育ててキレイな花を咲かせよう

「適切な方法で管理すること」「クワズイモの株が充実している」という2つがクワズイモが花を咲かせる条件です。
珍しいクワズイモの花が咲いてくれたら、達成感もありますし、甘い香りや個性的な花の形を楽しむことができます。
ぜひ、今回ご紹介したクワズイモを元気に育てるポイントを意識しながら、クワズイモを大切に育ててみてくださいね。